学科試験の解答速報
藤田真司の気象予報士塾では、第64回気象予報士試験(2025年8月24日)における学科試験(一般・専門)の解答速報の制作しました。なお、解答速報のご利用に関しては、次の点をご確認いただけますよう、お願いいたします。
・限られた時間内でできるだけ丁寧に制作しましたが、あくまでも速報である旨をご理解・ご了承願います。最終的な自己採点は、一般財団法人気象業務支援センター様が発表される解答例にてご確認をお願いいたします。
・大変恐れ入りますが、当塾の受講生以外の方からの、解答速報の内容についてのお問い合わせには一切応じられませんので、予めご了承のほど、お願いいたします。
・実技試験の解答速報については、当塾の受講生限定の発表となります。
■一般知識試験(2025年8月25日17時発表)
速報 | |
---|---|
問1 | 4 |
問2 | 2 |
問3 | 3 |
問4 | 4 |
問5 | 3 |
問6 | 2 |
問7 | 2 |
問8 | 5 |
問9 | 5 |
問10 | 1 |
問11 | 4 |
問12 | 2 |
問13 | 3 |
問14 | 5 |
問15 | 3 |
■問1:4
(a)誤:国際標準大気では、対流圏での温位は高度が増すほどに大きな値となります。
対流圏での標準的な気温減率が6.5℃/kmであるのに対して、乾燥断熱減率は10℃/kmであるためです。
【類題】平成29年度第2回試験・一般問1(a)
(b)正
【類題】令和2年度第2回試験・一般問1(c) 平成29年度第2回試験・一般問1(b)
(c)誤:成層圏でのオゾン数密度が極大となるのは、成層圏界面よりも低い高度25km付近です。
【類題】平成29年度第2回試験・一般問1(c) 平成28年度第1回試験・一般問1(a) 平成25年度第1回試験・一般問10(b)
(d)誤:光電離に伴って、高度が増すほどに気温が高くなっているのは、中間圏ではなく熱圏ですね。
【類題】平成24年度第2回試験・一般問1(c)
■問2:2
下降前の空気塊と下降後の空気塊で、混合比が保存されることに着目しますと、次のような式を立てることができます。(混合比の近似式は問題文で与えられています。)
(0.622×21)/900=(0.622×e)/1013
e=23.636…
相対湿度は(水蒸気圧/飽和水蒸気圧)×100」で求められますので、
(23.6/38)×100≒62% となります。
■問3:3
(a)w=w2<w1
湿球温度とは、空気を乾燥断熱線に沿って持ち上げ凝結高度まで上昇させ、その後に湿潤断熱線に沿って、当初の高度まで引き下げたときに示す値のことです。
露点温度とは、空気を定圧下で冷却させたときに、飽和に達する温度のことです。
混合比の値は、露点温度における水蒸気量を意味していますので、「w=w2」となります。
下図の内容から「露点温度<湿球温度」ですので、「w=w2<w1」という関係が導き出されます。

(b)L(w1-w)=Cp(T-T1)
湿球温度という用語は、乾湿計(乾湿球湿度計)という気象測器においても登場します。
2本の棒温度計が並んでおり、片方(乾球)の感部には何も付いていないですが、もう片方(湿球)の感部には湿ったガーゼが巻き付けられているのが特徴です。
このとき、乾球では気温が測定されますが、湿球では湿球温度が測定され、相対湿度が100%で無い限り、「湿球温度<気温」という関係になります。
湿球温度のほうが低いのは、湿球に巻き付けられた湿ったガーゼから蒸発が起こり、気化熱が奪われるためです。
ここで空気の定圧比熱Cpを使えば、奪われる気化熱量は、Cp(T-T1)と表現できます。(T-T1は、気温から湿球温度への温度低下量を意味しています。)
一方、蒸発に伴って、空気中の水蒸気量が、w(=w2)からw1に増加したのであり、蒸発に伴って奪われる潜熱をLとすれば、気化熱量はL(w1-w)とも表現できます。
両者は同じものを指していますので、イコールで結ぶことができます。
【類題】令和4年度第2回試験・一般問2
■問4:4
(a)誤:気温が高いほど雪結晶は付着しやすいです。(雪だるまを作りやすい雪です。)
【類題】令和5年度第1回試験・一般問4(c) 平成28年度第2回試験・一般問5(b) 平成26年度第2回試験・一般問4(b)
(b)正
【類題】令和5年度第1回試験・一般問4(b) 平成30年度第2回試験・一般問5(c) 平成23年度第1回試験・一般問4(c)
(c)誤:気温が0℃以上の場合、湿度が高いほど、融解して雨滴になりやすいです。
【類題】令和5年度第1回試験・一般問4(d) 平成28年度第2回試験・一般問5(c)
■問5:3
(a)正
【類題】平成27年度第2回試験・一般問5(a) 平成23年度第1回試験・一般問5(a)
(b)誤:北極点では6月には白夜となっているため、大気上端の水平な単位面積に入射する1日あたりの太陽放射エネルギーは赤道よりも大きいです。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問5(d) 平成24年度第2回試験・一般問5(a)
(c)誤:地球と太陽との距離が近くなるのは1月(近日点)で、遠くなるのが7月(遠日点)ですね。
【類題】平成24年度第2回試験・一般問5(a)
(d)誤:春分の日における南中時の太陽高度は、北緯30°では60°、北緯60°では30°です。
大気上端の水平な単位面積に入射する太陽放射エネルギーは、太陽高度のsinに比例しますので、問題で与えられたsin60°とsin30°の値を使えば、
0.87÷0.5=1.74 約1.7倍となります。
【類題】平成29年度第1回試験・一般問6(a)
■問6:2
(a)地点Aの方が大きい
1000hPa面で南風が吹いているということは、1000hPa等圧面は東西に傾斜しており、具体的には西側で等圧面高度が低く、東側で等圧面高度が高いことを意味します。(下図(左下))
一方、1000hPa面より上方では、「南側で高温、北側で低温」という温度分布であることから、これに応じる形で、南北方向の等圧面の傾斜が生じることになります。
問題文には「水平温度勾配は両地点で等しい」とありますので、地点Aと地点Bにおける700hPa面での南北方向の等圧面の傾斜は同じだと判断されます。(下図(左上))
温度分布は東西方向に一様なのですから、700hPa面での東西方向の等圧面の傾斜も等しい(1000hPa面と同じ)のであり、この2つを合わせて考えますと、700hPa面における水平気圧傾度は両地点で等しいと判断されます。
気圧傾度が同じなのであれば、両地点で同じ強さの風が吹いているように一見思えますが、両地点では緯度の違いにより、コリオリパラメータが異なることに着目します。
「コリオリ力=コリオリパラメータ×風速」であり、問題文の内容から地衡風が成り立っているという条件であれば、緯度の低い(=コリオリパラメータが小さい)地点Aのほうが、700hPa面での地衡風は強い(風速が大きい)と判断されます。

(b)暖気移流
北半球での温度風は、高温側を右側に見るように向きます。
問題文の内容から、1000hPa面~700hPa面では「南で高温、北で低温」ですので、温度風は東を向くことになります。
「1000hPa面では南風」と「温度風は東向き」という、2つの事実と辻褄が合うように700hPa面での地衡風を模式的に描くと、上図(右)のようになります。(風速の違いは(a)の内容を踏まえています。)
地点A・Bともに、高度が増すほどに風向が時計回りに分布していますので、暖気移流を示しています。
(c)地点Aの方が大きい
地点Aのほうが700hPa面での風速が大きいので、暖気移流も強いと判断されます。
■問7:2
問題図の内容から、空気塊に加わる力を加筆しますと、下図のようになります。
オレンジ色の矢印は「地衡風の場合におけるコリオリ力」に相当し、これが気圧傾度力(P)と同じ大きさ(ただし、向きは正反対)となっています。
当問では地表面摩擦が加わっていますので、この「地衡風の場合におけるコリオリ力」が摩擦力(F)とコリオリ力(C)の2つに分解されています。
言い換えれば、摩擦力とコリオリ力の合力が気圧傾度力と釣り合っているという状況です。

(a)Psinα
摩擦力Fの大きさを求めるために、図中における水色で塗った直角三角形に着目します。
オレンジ色の矢印はC+Fであり、それはPとも表現できるのですから、「F=P×sinα」で求めることができます。
(b)Pcosα
コリオリ力Cの大きさを求めるために、今度は図中における黄色で塗った直角三角形に着目します。
先ほどと同じ要領で考えますと、「C=P×cosα」で求めることができます。
(c)fVtanα
Fの矢印の先端とCの矢印の先端を結びます。(上図の細破線)
この細破線・Fの矢印・Cの矢印の3辺で構成された直角三角形を考えますと、(問題文にあるように)C=fVであることから、Fの大きさは「fV×tanα」と表現できます。
(d)大きい
0°~90°の範囲においては、角度が大きくなるほど、tanの値も大きくなります。
つまり、(c)で求めた「F=fVtanα」の式において、風速Vが一定であると仮定した場合、Fとtanαが比例の関係にあることを指し、これは摩擦力Fが大きいほど、風と等圧線が交わる角度αも大きくなることを意味しています。
■問8:5
(a)誤:領域Aは熱帯収束帯に概ね対応します。
熱帯収束帯では蒸発量よりも降水量が多い場所です。
(b)誤:領域Bは亜熱帯高圧帯に概ね対応し、ハドレー循環に伴って湿った空気が熱帯収束帯に輸送されている場所です。
亜熱帯高圧帯で蒸発した水蒸気が南へ移動し、熱帯収束帯で凝結が起こることは、潜熱が南向きに輸送されていることを意味します。
この「潜熱の南向きの輸送量」が領域Bでは大きいため、顕熱輸送と潜熱輸送を合わせた大気の北向きの熱輸送量の最大値は、領域Cでの最大値よりも小さいです。
(c)正:大局的に見たとき、夏季は大陸上で低圧、海洋上で高圧となるため、海洋から大陸に向かう風が吹きやすくなります。
一方、冬季は大陸上で高圧、海洋上で低圧となるため、大陸から海洋に向かう風が吹きやすくなります。
このように、季節によって向きがほぼ正反対になる風のことを「季節風」といいます。
■問9:5
(a)誤:ガストフロントは積乱雲内で下降流が生じる段階で、つまり成熟期または減衰期に発生しやすいです。
【類題】令和4年度第2回試験・一般問9 平成24年度第1回試験・一般問9(a)
(b)誤:積乱雲直下からのガストフロントの到達距離は、数十km以上に達することもあります。
【類題】令和4年度第2回試験・一般問9(c) 平成28年度第2回試験・専門問8(b)
(c)誤:ガストフロントが通過すると、地上での気温は下降しますが、気圧は上昇します。
ガストフロントに伴う冷気は密度が大きいので、地上気圧を高める効果があるためです。
相対湿度が上昇するのは、降水粒子の蒸発によって湿った空気が流れ込むためです。
【類題】平成30年度第1回試験・一般問9(c) 平成28年度第2回試験・専門問8(a) 平成24年度第2回試験・一般問9(a)(b)
■問10:1
(a)西風:極夜渦は低気圧であるため、北極を中心に反時計回りの循環が存在します。よって西風が卓越します。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問10 令和元年度第1回試験・一般問10(c)
(b)断熱圧縮:対流圏からプラネタリーが伝播することで生じる下降流により、空気塊の圧力は高まります。
これによって、空気塊の温度は上昇するのであり、この過程は「断熱圧縮(空気塊が断熱的に下降することで、圧縮されて昇温する)」です。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問10
(c)上層:気温の上昇は上層から始まり、その後に下層へと及んでいきます。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問10(c)
■問11:4
(a)誤:大気中の二酸化炭素濃度は、2010年代に400ppmを超えましたが、500ppmは超えていません。
【出典】気象庁ホームページ 大気中二酸化炭素濃度の経年変化
(b)正:日降水量が100mm以上の日数と日降水量が1mm未満の日数は、いずれも増加しています。
つまり、日本国内において、極端な大雨の発生頻度が増加すると同時に、雨の降らない日も増加しています。
【出典】文部科学省・気象庁『日本の気候変動2025 大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書』2025年3月 P,36~38
(c)誤:日本近海の全海域を平均した年平均海面水温は、100年あたり1.33℃(±0.20℃)の割合で上昇しています。
【出典】気象庁ホームページ 海面水温の長期変化傾向(全海域平均)
■問12:2
(a)正:気象業務法第18条第2項の内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問14(d) 平成30年度第1回試験・一般問15(d) 平成24年度第2回試験・一般問12(c)
(b)正:気象業務法第18条第1項の内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問14(b) 平成24年度第2回試験・一般問12(a)
(c)誤:法令に定めの無い内容です。
(d)誤:法令に定めの無い内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問14(a) 平成24年度第2回試験・一般問12(d)
■問13:3
(a)正:気象業務法第24条の18第1項の内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問12(a)
(b)誤:合格から登録までの期限は定められていないです。
【類題】平成30年度第2回試験・一般問14(a) 平成23年度第2回試験・一般問13(b) 平成22年度第2回試験・一般問13(a)
(c)誤:法令に定めの無い内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問12(d)
(d)正:気象業務法第24条の25第2号の内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問12(c) 平成28年度第1回試験・一般問13(d) 平成27年度第2回試験・一般問13(b)
■問14:5
(a)誤:研究のために行う観測では検定合格品を使う必要は無いです。
気象業務法第6条第1号の内容です。
【類題】平成27年度第1回試験・一般問14(a)
(b)誤:有効期間が1年の気象測器もあります。
気象業務法第31条・気象測器検定規則第15条第1項の内容です。
【類題】平成27年度第1回試験・一般問14(b)
(c)誤:法令に定めの無い内容です。
【類題】平成27年度第1回試験・一般問14(c)
■問15:3
災害対策基本法第60条第1項~第3項の内容です。
【類題】平成28年度第2回試験・一般問15(c) 平成25年度第1回試験・一般問15
■専門知識試験(2025年8月25日17時発表)
速報 | |
---|---|
問1 | 5 |
問2 | 5 |
問3 | 3 |
問4 | 4 |
問5 | 2 |
問6 | 1 |
問7 | 3 |
問8 | 4 |
問9 | 1 |
問10 | 2 |
問11 | 2 |
問12 | 5 |
問13 | 4 |
問14 | 5 |
問15 | 3 |
■問1:5
(a)誤:「最初に」→「後で(=起日(起時)の新しいほう)」ですね。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問1(a)
(b)誤:「前年10月から当年9月」→「前年8月から当年7月」ですね。
【類題】平成22年度第1回試験・専門問1(d)
(c)誤:それぞれ「以下」→「未満」が正しいです。つまり、日最低気温が0℃未満の日を冬日、日最高気温が0℃未満の日を真冬日としています。
【類題】平成22年度第1回試験・専門問1(a)
■問2:5
(a)正:強風時には波が高くなるため、シークラッタが発生しやすくなります。
【類題】平成30年度第1回試験・専門問1(b)
(b)正:二重偏波気象レーダーでは、物体の形状を検出でき、ここから降水粒子と昆虫等を区別できます。
【出典】気象庁 大気海洋部 業務課 気象技術開発室「令和4年度予報技術研修テキスト 二重偏波レーダーデータの活用技術」令和5年3月 P,18
(c)正:逆転層が存在する部分では、大気の屈折率が鉛直方向において大きく異なっており、電波の異常伝搬が発生します。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問3(b) 平成29年度第1回試験・専門問3(d) 平成27年度第2回試験・専門問2(c)
(d)正:山岳や地表の構造物(風車など)などに電波が当たることで生じるエコーのことを「グランドクラッタ」といいます。
【類題】平成30年度第1回試験・専門問1(a)
■問3:3
(a)正:沈降性逆転層の場合、逆転層付近よりも上層で乾燥していることが特徴であり、問題図の湿度分布から、それを確認できます。
(b)誤:対流圏界面の高度については、風向風速の分布ではなく、気温減率に基づいて決定することになっています。
【類題】令和元年度第2回試験・専門問3(当問の資料と同一です。) 平成22年度第2回試験・専門問2(c)
(c)正:問題図に与えられた風向分布の資料に着目します。
横軸の目盛が角度になっていますが、これは真北から時計回りに見たときの角度で方角を表現しています。
最下層での角度は50°くらいと読み取れ、これは概ね北東風であることを意味しています。
一方、地上天気図からは、等圧線の走向からおおよその風向が読み取れます。
地表面摩擦の影響も踏まえたうえで、風向を推定しますと、A地点・B地点ともに南寄りの風であり、C地点のみ北東風であると読み取れます。
■問4:4
(a)誤:パラメタリゼーションは、積雲全体の振る舞いが格子点に与える影響を見積もる作業であり、「個々の積雲の発達・衰弱」は予測していないです。
【類題】平成29年度第2回試験・専門問4(c)
(b)正
【類題】令和5年度第1回試験・専門問4 令和3年度第1回試験・専門問5(b)
(c)誤:局地モデルでも積雲対流パラメタリゼーションは使用されています。
【出典】気象庁情報基盤部『令和6年度 数値予報解説資料集』2025年 P,151
■問5:2
(a)正 【類題】令和2年度第2回試験・専門問5(a)
(b)誤:スプレッドが大きい場合は、小さい場合に比べて予報の不確実性が大きく、予報の信頼度が低いと考えられます。
【類題】平成29年度第2回試験・専門問5(c) 平成28年度第1回試験・専門問4(d) 平成24年度第2回試験・専門問6(b)
(c)正 【類題】令和4年度第2回試験・専門問6
(d)正
【類題】令和6年度第1回試験・専門問5(c)
■問6:1
(a)正
【類題】平成28年度第1回試験・専門問6(b)
(b)正
【類題】平成23年度第1回試験・専門問7(a)
(c)正
【類題】令和元年第2回試験・専門問5(c)
(d)誤:「発雷数の多寡」ではなく、「発雷発生の可能性」を予測しています。
【類題】令和3年度第2回試験・専門問5(b) 平成29年度第1回試験・専門問7(b)
■問7:3
(a)正
【類題】令和元年第2回試験・専門問12(b)
(b)誤:6時間先までの予測でも、降水の強弱の変化は計算されています。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問6(b)
(c)誤:7時間先から15時間先までの予測においては、メソモデルと局地モデルの予測結果を組み合わせて予測しており、全球モデルの予測結果は使われていないです。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問6(c) 令和元年第2回試験・専門問12(c)
■問8:4
(a)誤:Bは水蒸気画像での輝度が低いことから、台風や熱帯低気圧ではなく、寒冷低気圧であると判断されます。
【類題】平成23年度第2回試験・専門問4(b)
(b)正:強風軸に伴ってバウンダリーが見られることがあり、強風軸の赤道側で明域、極側で暗域という分布になります。
【類題】令和5年度第1回試験・専門問10(c) 平成22年度第2回試験・専門問4(a)
(c)誤:水蒸気画像から下層雲の存在の有無は不明であるため、「上・中層雲のみ」という断定はできないです。
(d)誤:台風の周辺部にトランスバースラインが見られることがあり、これは上層での水平発散が強まっていることを示唆しますが、ジェット気流とは関係しないと判断されます。
【類題】令和2年度第1回試験・専門問11(a)
■問9:1
(a)正:寒帯前線ジェット気流は300hPa付近に、亜熱帯ジェット気流は200hPa付近に現れることが多いです。
寒帯前線ジェット気流は、南北方向の温度傾度に伴う気圧傾度を要因としており、夏季に比べて冬季のほうが南北方向の温度傾度が大きいことから、冬季のほうが風速も大きくなります。
【類題】平成25年度第1回試験・専門問9(c) 平成24年度第1回試験(再試験)・専門問10(a)
(b)正:等高度線を横切って風が吹くのは、局所的に地衡風近似が成り立っていないことを意味しています。
【類題】令和3年度第1回試験・専門問7(a) 平成25年度第1回試験・専門問9(b)
(c)正
【類題】平成28年度第2回試験・専門問6(c)
■問10:2
(a)正:台風の進行方向の右側では、台風の循環に伴う風の向きと台風の移動方向がほぼ同じであるため、左側に比べて風速が大きい傾向があります。
【類題】平成27年度第2回試験・専門問10(b)
(b)誤:台風に伴う風の接線成分が最も強いのは、大気境界層より少し上の自由大気中です。
【類題】令和5年度第1回試験・専門問10(a) 令和元年第2回試験・専門問11(c) 平成25年度第2回試験・専門問12(a)
(c)正:
(d)誤:「南下」→「北上」ですね。(「β効果」と呼ばれるものです。)
【類題】平成25年度第1回試験・一般問6(e)
■問11:2
(a)正:雲の中の温度が周囲よりも高いからこそ、浮力を得て上昇流が生じるので、雲が上方へ発達していくのですね。
(b)誤:積乱雲は雷を伴っており、これは雲の中にあられが存在することを意味しています。
よって、降水過程において氷粒子が関わっていると判断されます。
(c)正
【類題】令和6年度第2回試験・専門問11(c) 令和元年度第1回試験・専門問9(c) 平成24年度第1回試験・一般問9(c)
(d)正
【類題】平成29年度第1回試験・専門問9(c) 平成28年度第2回試験・一般問9(a) 平成25年度第2回試験・一般問9(a)
■問12:5
●判定基準を「50」としたとき
・予測・実況ともに「あり」:3回
・予測は「あり」、実況は「無し」:1回
・予測は「なし」、実況は「あり」:2回
・予測・実況ともに「無し」:4回
スレットスコア=0.5
空振り率=0.1
●判定基準を「40」としたとき
・予測・実況ともに「あり」:5回
・予測は「あり」、実況は「無し」:3回
・予測は「なし」、実況は「あり」:0回
・予測・実況ともに「無し」:2回
スレットスコア=0.625
空振り率=0.3
(a)誤:「0.125低くなり」→「0.125高くなり」ですね。
(b)正:空振り率は0.1から0.3に高くなっています。
(c)誤:「高く」→「低く」ですね。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問14
■問13:4
(a)誤:2週間気温予報では、「日毎」つまり1日ごとの気温ではなく、「5日間平均の気温」について予報を行っています。
(b)正
(c)正
(d)誤:熱中症警戒アラートの基準値は最高気温ではなく、日最高暑さ指数(WBGT)が用いられています。
■問14:5
(a)誤:「降水量が多いほど」→「降水量が少ないほど」ですね。
植物や送電施設などに付着した塩分が雨によって洗い流されにくいため、塩害の被害が大きくなります。
【類題】平成30年度第1回試験・専門問14(c)
(b)誤:天文潮位ではなく、TP(東京湾での平均海面)を基準にして、高潮警報や高潮注意報が発表されます。
【類題】平成30年度第1回試験・専門問14(d) 平成26年度第2回試験・専門問14(c)
(c)正
【類題】平成28年度第2回試験・専門問10(b) 平成26年度第1回試験・専門問14(d) 平成21年度第2回試験・専門問4(d)
■問15:3
(a)東:図Aの内容から明らかなことですし、海面上を吹く風によって暖水が寄せられることについては、西部赤道太平洋域で暖水層が厚くなることと同じ解釈です。
(b)エルニーニョ現象:赤道太平洋域での東風(貿易風)が普段よりも弱まることは、エルニーニョ現象時の特徴ですね。
(c)西部:赤道インド洋で弱い西風が弱い東風に変わることによって、暖水が西へ広がることについては、エルニーニョ現象時に暖水が普段よりも東へ広がることと同じ解釈です。
(d)遅れて
【出典】気象庁ホームページ インド洋に見られる海面水温の偏差パターンと日本の天候