第63回試験で合格された方の合格体験記
令和6年度第2回試験(第63回試験)では、当塾から41名様の合格者が生まれました。
ご厚意でお寄せ下さった合格体験記を掲載します。受験生の皆様にとって非常に役立つ言葉が綴られています。誤字・脱字の修正を除き、原則として原文の内容をそのまま掲載しています。当塾を受講される・されないに関わらず、時間をかけてじっくりとお読みになることをお勧めします。
■Xさん(男性・40歳前後・エネルギー会社)
■Iさん(男性・25歳・東京都・フリーター)
■M.Hさん(女性・56歳・製造メーカー勤務)
■Pさん(女性・20代・千葉県・航空会社勤務(客室乗務員))
■Mさん(男性・50代後半・東京都・航空機ファイナンス(会社員)・文系)
■Bさん(男性・30代・東京都・自営業(士業))
■Tさん(男性・59歳・大阪府・機械メーカー勤務(気象とは全く関係なし))
■Kさん(女性・50代・千葉県・アルバイト)
■Qさん(女性・30代・西日本・主婦(2児の母))
■Oさん(男性・21歳・愛知県・大学生)
■T.Y.さん(男性・64歳・東京都・医師)
■白米さん(女性・20代後半・埼玉県・化学メーカー勤務)
■Rさん(女性・20代・東京都・テレビ局での気象番組制作)
■N.Tさん(女性・50歳・岐阜県・2025年2月末まで会社員(製造業)・既婚子なし)
■Y.O.さん(女性・47歳・東京都・製薬企業人事総務部勤務)
■Zさん(男性・40代・東京都・音楽関係)
■Sさん(女性・20代・西日本・地方局アナウンサー)
■SYさん(男性・50代・首都圏・会社員(化学系メーカー))
Xさん(男性・40歳前後・エネルギー会社)の合格体験記
[受験歴]
60回 一般× 専門〇
61回 一般〇 専門〇 実技×
62回 一般免 専門免 実技×
―――――――――――――――― ※62回合格発表翌日に入塾
63回 一般免 専門免 実技〇
[受験までの経緯]
・業務を行う上で気象予報士を持っていた方が、社内外への発言力が増し、色々とメリットが多いと思い、受験を決めるに至る。
・他の資格関連も大方やってつけて、通常業務も若干楽になってきており、勉強時間を捻出できる見込みがあったため。
[入塾までの経緯]
・上述のとおり、62回までは独力で勉強をしていた。
・(1回目に一般を取りこぼしたが、)マークに関しては独力で十分対応できた
※ネット情報と書籍を使って勉強
・その後から実技に取り組んだが、問題の意図・解き方等々がわからず、苦戦。。
※ネットにある解説記事を見ても、そもそもわかりにくし、読み込んでも全く納得感がない
・不安を抱えたまま62回を望み、撃沈
→発表翌日に入塾を決意(体験記の「解説が分かりやすい」が決め手)
[勉強時間]
・勉強時間の捻出 :早起き!
※ほぼ5時起きて1~2時間勉強し、その後の通勤時間で復習というサイクルを約3か月
※休日は朝の勉強と併せて、妻の了承を得て4時間ほど勉強(昼過ぎ2h, 夜2h)
・体感は平均3.5時間/日で、それを約3か月間(100日)継続したので、
実技対策として要した時間は、合計350時間程度かなと思います。
※60~62回までの合計は700時間程度と推測(超ざっくりです)
[勉強法]
・まずネット講義と解説書を見て、内容を理解する
※藤田先生は、まずは問題を解いてから講義を受ける方が良いと言ってましたが、最初から講義を聞く方がよいと思います。
※どうせ全部わからないので解く時間(7年分の28題×75min)がもったいない)
・解答方法と、解答例を頭に叩き込む(自分は7年分。本講座+オプション4年分を購入)
・本試験は「記述」ではなく「実技」である
→あえて「実技」としているのは的を得ていて、過去を見た瞬間に、解答方法と解答例が反射的に出てくるぐらいゴリゴリにやり込んで、体に染み込ませる必要があります
(自分は、そこまでしてやっと本番でギリギリ時間が足りるにようになりました)
・自分は、問題分・図表・解説文(藤田塾資料)・解答例が一目でわかるようにした資料解説書を自作して、ひたすら読みまくり、解きまくりました
※やり込み度合の時間経過としては下記のような感じです
①1~3回繰り返して内容が分かる
②4~6回で体に染み込むのが分かる
③7回目以降、やり込みすぎて自分で自分が気持ち悪く感じる。笑
[挫折しそうになったとき]
・まず本試験は、実技試験結果の上位5%が勝ち抜ける方式(合格率が約5%になるように合格点が調整されている)と言い換えることができると思います。
※実際はマーク免除者が多いので、マーク免除者の約20%程度とも言えるかもですね
・つまり、70点を目指すという数値目標はあまり意味がなく「全国の猛者どもを蹴散らして上位5%に入る!」という熱い目標を持つ必要があると思います。
・逆にいうと、毎回上位5%の猛者どもが消えていくので、仮に落ちたとしても、全く無駄ではなく、今やりまくった分だけ次回の上記5%の入れる可能性が増すと考えられます。
→というように自分は思っていたので、途中で落ちたらどうしようとと、幾度となく心が折れそうになりましたが、、、まぁ落ちても次に繋がるはずだから今日もベストを尽くそう!と自分を奮い立たせていました。
[藤田塾の活用方法]
・他の方々も書いておりますが、まず解説文・講義資料が秀逸で、不明点はほぼなく理解できます
→独学でここまでの解説を作り上げるのが到底不可能なので、受講するだけで独学受験生に対して圧倒的なアドバンデージを得ることができます。
・人によって意見が分かれると思いますが、藤田先生への質問は厳選して行った方がよいと思います(自分は、質問メールは一切していない)
※自分は解説書・講義で十分理解できましたし、わからないのは多分知識不足が要因なので、先生に聞きまくるよりも、基礎勉強をやり直した方が速いと思います
※メールでのやりとりに時間に掛けるよりも、頭と体に叩き込む時間を確保した方が合格に近いと判断してました。解答文チェックなどは一回もせず、解答例をほぼそのまま叩き込むことを優先しました(多少の言い換えは個人判断で実施)
[最後に]
これを読まれている方の中で、数か月前の自分と同じ状況の方が多くいると思います。あの時の自分もかなりショックでした。。苦しんだ分だけ、ショックは大きくなりますしね。。40歳近くのオッサンですが、当時は悲しすぎてちょっと涙でました。笑
とはいえ今回試験で落ちた方にとって、上位5%の猛者どもがいなくなったこの瞬間が、今回試験に向けて頑張っていた貴方にアドバンテージがある、即ち次回試験の上位5%に入れる可能性が高い状態と言えます。さらに言えば、いち早く再スタートを切ることで、他の受験生を突き放すチャンスと言えます。
振返ってみると、自分が今回合格を勝ち取れたのは、不合格確定後すぐに再始動でき、勉強時間を確保できたことが一番大きかったかなと思っております。
悲しみに暮れたくなる気持ちも十二分にわかりますが、是非ともこの好機を逃さないよう、歯を食いしばって、自分を奮い立たせ、次回試験に向けて走り出しみてください!
Iさん(男性・25歳・東京都・フリーター)の合格体験記
【きっかけ】
自分は小学生の時から雪や台風が好きでテレビの天気予報をよく見ていました。なので小さい頃から漠然と気象予報士って面白そうだなと思っていました。
【自分の今の状況】
自分の年齢は25歳でフリーターです。ネットカフェや倉庫やごみ収集作業員やウーバー配達員など様々なバイトをやっていました。フリーターの理由は就職活動がめんどくさいからです。
一応大学は出ておりますが学部偏差値35で金をつめば誰でも入れます。ようは自分は非常に頭が悪いです。
【試験の経過】
2024年3月ごろ一般、専門の勉強開始
2024年8月の試験(第62回)で両方とも合格
2024年10月ごろ藤田塾入塾(実技)
2025年1月の試験(第63回)で完全合格
【学科の勉強方法】
週二日は完全にやすんで、週5日は平均4時間の勉強のルーティンで勉強していました。
使った参考書は「らくらく」と「一般気象学」と「気象庁のサイト」です。
一般に関しては初めにらくらくをやりこんで(リアルに7周はしました)、その後過去問をやりこみました。
ただこれだと合格点には片足突っ込めるものの伸び悩みました。なので一般気象学に手を出しました。これがめちゃくちゃ効果ありました。
勉強方法は過去問をやって例えば「温帯低気圧」の問題がでたら一般気象学で温帯低気圧のページを探して勉強、海陸風の問題がでたら海陸風のページを探して勉強というような感じです。一般気象学を初めの1ページから勉強するのは非常に難しいと思うでこの勉強方法をお勧めしたいです。
専門に関しましては、これはもう覚えるだけだと思いました。自分は気象庁のサイトを中心に妥協せず、徹底的に知識を詰め込みました。
【実技の勉強方法】
週2日は完全にやすんで、週5日は最低6時間は勉強していました。多いとき12時間ぐらいです。
私はここで藤田塾に入り藤田先生の力を借りました。
とにかく徹底して過去問をやりました。43回から62回まで4周ぐらいし、一日2~5題はやってました。
実技試験は本当に過去問が重要で合格のカギはどれだけ過去問をやりこめるのかにかかっていると思いました。
あと、これは良いのか悪いのかよくわかりませんが、例えば模範解答で「~の東側で低温となっている」のを自分は「~の東側で温度が低くなっている」と書いてもこれでOKとして勉強していました。他にも模範解答で「低気圧の前面で~」を「低気圧の東側で~」とか、このように言いまわしが違くても真に問われていることに対して回答出来ていたらOKとしていました。
【藤田塾の良い点】
私は何十回も過去問の添削依頼をしましたが、それでも丁寧に添削していただきまして、これが実技勉強において非常に有難かったです。また添削依頼した次の日には返信が返ってきていたので、このスピード感が勉強のモチベーションおよび実力向上に大いに寄与したと思います。
また参考書も本当に気象予報士試験のみを考えてくれた内容だったので無駄がなく、また分かりやすかったので非常に助かりました。
大変感謝をしております。
【最後に】
確かに難しい試験ではありますが、馬鹿な自分でも合格できたので絶対に皆さんも合格できると思います。
M.Hさん(女性・56歳・製造メーカー勤務)の合格体験記
【きっかけ】
ワインが好きで、国や地域ごとの気象がブドウの育成に及ぼす影響の概略は学んでいましたが、詳細を学びたかったためです。
【受験歴】
第61回 一般〇 専門〇 実技×
藤田塾入塾(実技) 実技は独学では無理と考えたためです
第62回 一般免除 専門免除 実技×
第63回 一般免除 専門免除 実技〇
【教材】
一般・専門 市販の参考書、めざてん
実技 藤田塾、市販の参考書
【勉強について】
平日は2時間位の学習で、車通勤の途中にその日と前日に勉強した過去問を藤田塾の音声解説で確認しました。週末は3時間ほど学習です。正月やお盆の長期休暇は、試験直前ということもあり、毎日8時間位集中的に勉強しました。
技術系の人は、学科は市販の参考書でも合格は可能と思います。しかし、実技は気象学の知識だけでなく、何が問われているのか、それにどう答えればいいのか という技術的な知識に加え、国語能力が必要です。藤田塾ではどのように回答すればよいのかも含めて、丁寧に説明頂いたのが、合格できた理由だと思っています。
【勉強がつらかったとき】
この試験に落ちても自分の人生は変わらない、でも合格したらなにか良いことがあるはず、と思い勉強をつづけました。それに加えて会社での上司や同僚に受験することを伝えて応援してもらったことで、自分を追い詰められました。(上司は本気だと思ってなかったよう)
【試験当日】
今回合格した63回試験ですが、実技1は時間配分を間違えて解答用紙の最後の1ページはほぼ白紙でした。実技2は何とか最後まで回答できましたが、前の試験でもほぼ同じ状況で不合格だったため、今回も不合格と思いました。
受験した大阪の会場は暖房が効きすぎで、受験者から温度が下げれないか との声がありましたが、集中暖房のため対応できないとの回答でした。暑すぎ、寒すぎだと、試験に集中できないため、温度を調整できる恰好で試験に臨まれた方がよいと思います。
また、その時は大学が試験会場でしたが、机の奥行が試験用紙と同じくらいしかなく、また若干手前に傾斜しているため、筆記用具が転びやすく置き方が難しい座席でした。どんなところが受験会か事前に下見できないため、試験中に筆記用具を床に落とすなどのリスクを考え、筆記具は予備を持参された方がと思います。
【最後に】
気象業務支援センターの合格発表にある最年長者によると、今回の女性の最年での合格者となりました。老眼にはつらい試験でしたが、藤田先生のおかげで合格できました。
藤田先生はいつ眠られているのだろうと思うほど、質問に速やかに答えていただきました。今回も不合格と思っていましたが、合格に導いていていただき、本当にありがとうございました。
Pさん(女性・20代・千葉県・航空会社勤務(客室乗務員))の合格体験記
【受験のきっかけ】
現在は航空会社に勤務していますが、前職は民間の気象予報会社で働いていました。主に航空業界のお客様に気象情報を提供する仕事をしていましたが、天気に関する知識をもっと深め、正確で分かりやすい、説得力のある情報を伝えられるようになりたいと考えたことが、気象予報士の勉強を始めたきっかけです。航空会社に転職後も、機内での乗務中に、飛行機の揺れなど安全に直結する天気情報の重要性を実感し、再度気象予報士の勉強を始めました。
【受験歴】
第58回 一般× 専門× 実技受験せず
第61回 一般○ 専門○ 実技受験せず
第62回 学科免除 実技×
―――藤田塾入塾―――
第63回 学科免除 実技○
第58回試験は、気象予報会社で働き始めて1年目に力試しとして受けましたが、勉強が足りず、学科試験に合格することができませんでした。その後、航空会社に転職し、再度勉強を始め、ユーキャンにも申し込みました。第61回試験で学科2科目に合格し、第62回では実技試験を初めて受験しましたが、全く歯が立たず、実技合格が難しいと痛感。すぐに藤田塾に入塾し、第63回試験で実技に合格することができました。
【1日の勉強量】
試験の1ヶ月前からは、休日に4~6時間ほど勉強していました。まとまった時間が取れる休日は主に過去問演習にあて、平日は通勤時間や帰宅後に最低1時間は勉強するようにしていました。暗記系や過去問で間違えた部分の復習が中心でした。
【最も効果があった勉強法】
・学科:市販の教材やユーキャンの教材を使って勉強していました。特にユーキャンの一問一答形式の教材は通勤時間などの隙間時間を活用するのに非常に役立ちました。
・実技:藤田塾の教材と過去問(8年分)を中心に勉強しました。藤田塾の実技講座の動画は非常に分かりやすく、作図や天気図の読み方、記述の書き方など、基礎から徹底的に見直すことができました。また、過去問演習では解法が詳しく説明されており、理解が深まりました。動画を見ながら作成した解法ノートは、試験前の復習に大いに役立ちました。
【挫折しそうになったときに、立ち直ることができた方法】
完璧を求めすぎず、時には勉強を早めに切り上げたり、適度に息抜きをしたりして、メリハリをつけて勉強を続けることができました。
【最後に】
第63回試験は手応えがなく、合格発表まで不安な日々が続きましたが、自分の番号を見つけたときは本当に嬉しかったです。実技の合格ラインが60%と比較的低かったため、藤田塾の教材で基礎からしっかり固めたおかげで、基本的な解ける問題を確実に解き切ることができたのが大きかったと思います。藤田塾がなければ合格は難しかったと感じており、入塾を決めて本当によかったと思います。心から感謝しています。本当にありがとうございました!
Mさん(男性・50代後半・東京都・航空機ファイナンス(会社員)・文系)の合格体験記
1. 受験のきっかけ:
2022年の春、夕刻早い時間に立ち飲み屋で一杯やっていたところ、備え付けのテレビから宇宙気象予報士という資格が今後創設される可能性がある、との報道が流れてきました。私が気象予報上をめざそうと思ったきっかけは、この宇宙気象予報士資格の報道からでした。宇宙気象予報士に興味が湧いたため、その前に、気象予報士になろうと思ったのです。その後、3年近くが経過した今、この新しい資格の創設について公表される気配がないのは皮肉なものです(どうなってしまったのか)。天気好きでもない私が、自分にもよくわからない何物かに導かれるように気象予報士を目指したのは不思議と言えば不思議です。どこかで、気象・気候という人間がコントロールできない現象の存在や、台風や温帯低気圧等のじょう乱が起こり、いつの日か必ず晴れる、という事実が、あたかも人生そのものであるかのような関心や興味が心のどこかにあったのかもしれません。某有名講師の受験のきっかけが、ストリートライブ中に急な雨に降られたから、とのことですが、本当のようです(本人確認済)。きっかけとは実に不思議なものです。私は大学の文系学部を卒業後一貫して国際金融業務に従事してきました。他の主な保有資格は証券アナリストと全国通訳案内士(英語)で、歴史好きです。気象にはまったく関係ないこの私が、惹かれるようにして勉強を続け、2年7カ月間の勉強を経て6回目の受験で今回合格をいただくことが出来ました。尚、この試験で有利な学歴や経歴は、大学受験で物理・化学・地学・地理を勉強した方、物理・化学の知識を使う職業の方(含む気象関係者)、そろばん経験などで暗算ができる方、文字を綺麗に早く書ける方、と思います。私はどれにも当てはまっていません。ちなみに、気象予報士試験合格者であれば、センター地学・地理や例えば東大の二次試験の地学、の気象分野の問題は比較的容易解けるはずです。文系科目とされる地理にも意外にも気象分野が含まれていますので、有利です。但し、地理と地学を大学受験で勉強する人は少ないかも知れませんが。
2. 学習環境:
普通のサラリーマンで、仕事の関係で夜は安定して勉強時間が取れないため、平日は朝1~2時間、土日は午前中の勉強時間を確保しました。試験後発表までは勉強らしい勉強をしていないことも多々ありましたが、関連書籍などを読むなども含めた合格までの総勉強時間は1,300時間程度かと思います。手計算や手書きということを30年以上やっていないことによる計算ミス、誤字脱字乱筆に加え、深酒による体調不良や寝不足などに苦労しました(深酒は自業自得ですが)。朝は勉強後、平日妻の弁当作りをほぼ欠かさず行う生活でした。勉強が忙しいため時々手抜きをすると弁当がまずいと妻から厳しく叱責されました。共働きで家事もそれなりに負担が重く、食洗機、全自動洗濯機、床掃除ロボットなど、自動化家電をフル活用しました。妻と保護猫2匹との東京都心での生活です。自宅から職場までの通勤が20分程度と比較的短いのは助かりました。
3. 受験経緯:
受験経緯と藤田塾入塾の時期は下記の通りです。学科については入塾の直後の試験で全て合格しています。一方で、実技については、学科と並行しながらの勉強であることや、特有の難しさがあり、なかなか合格に至らなかったのですが、継続と反復により今回合格することができました。
試験日 | 一般 | 専門 | 実技 | 藤田塾 |
2022/8(第58回) | × | × | - | |
2023/1(第59回) | ○(12点) | × | - | 実技:2023/1に入塾 |
2023/8(第60回) | 免除 | × | - | 専門:2023/10に入塾 |
2024/1(第61回) | 免除 | ○(15点) | × | 一般:2024/3に入塾 |
2024/8(第62回) | ○(10点) | 免除 | × | |
2025/1(第63回) | 免除 | 免除 | ◎ |
4. 勉強の教材(学科:独学時代):
最初は気象予報士試験の要点の記載のある、ユーキャンの書籍 きほんの「き」、と同社のスマホアプリで勉強しました。気象について全くの門外漢であった私には随所理解できない部分があり、独学では困難であることを知りました。めさてんサイトで過去問を解きましたが、勢いもあって2回めの試験で、一般試験は合格したものの専門試験は3回続けて落ちてしまいました。その間、一般気象学、新百万人の天気教室、トコトン図解入門気象学を読みました。私のカ不足のために一般気象学は内容の半分近くはよく理解できませんでした。良い本であることは間違いないので、これからゆっくりと再読してみたいと思います。新百万人の天気教室は学科試験レベル(法規以外)を網羅しています。また、オンスクの講座をダウンロードして倍速で基礎を振り返りました。めざてんの動画は安くて受験生目線の解説なので参考になりました。
5. 藤田塾入塾(実技及び学科):
実技は独学では手に負えないと察知し、早めに藤田塾に入塾しました。 入塾後はその科目は基本的に藤田塾の教材を使用しました。藤田塾で勉強し、その後の専門は満点で合格しました。副次的に、独学時代の書籍やサニースポット(過去問の解説、会費制)、めざてん、気象業務支援センター発行の、気象予報士試験問題と正解、を利用しました。この試験の大きな特徴として、問題作成者が後日正解の解説書を発行する点にあります。ある程度勉強が進めば、この解説書は非常に参考になります。想像以上に丁寧に、受験生に対する注意点なども記載されている、ありがたい公式解説本です。Amazonや一般書店などでは入手しづらいですが、津村書店にオンラインで注文すれば翌日に届きます。過去数回分しか在庫がないため、在庫がある分を早めに入手されることをお勧めします。受講中は 多数の質問を藤田先生にさせていただきました(メール)。ざっと教えたところ350回以上の質問をしていた記録があります。基本的には先生からの回答は非常に早く、朝勉強後質問すると、出勤中に内容を確認できるという感じで良いペースでの勉強ができました。先生も早起きのようです。特に私のような初学者には質問が出来る、疑問をすぐきける環境が必要です。
6. 学科試験の特徴:
学科試験については、特殊な勉強方法は不要で、よい教材で勉強し問題演習を積めば合格できる可能性は高いと思います。但し、広範囲の領域から15問しか出ないこと、過去問をやるだけではうまく解けない問題が数問出ること、から安心できる水準に達するには過去12年分を完璧(全ての選択肢を切れる)に仕上げる努力が必要です。なかなか市販の良い試験対策教材がない、とも言われるため、スクールに入るのがやはり早道です。藤田塾の教材は合格に必要十分な内容となっており非常に良いと思います。欲を言えば、素引があると良いと思いました。
7. 実技試験の特徴:
私にとってはかなり特殊な試験内容で、勉強も教材や問題を机に広げて、定規やコンパスで計測、慣れない手計算を行い、慣れない手書きの記述を行う、というものでした。計算問題や移動位置の予測を伴う速度計算等、時間がかかるわりには期待得点値が低い問題を後回しにする、もしくは最悪解かない、という戦略も過去においては可能でしたが、第63回は計算問題を解かずに合格は難しいと思いました。今回、学科は初めて2科日免除で、勉強は実技に集中できました。過去問8年分程度を解き重ね、受験期間全体で多分5回程度解いたと思います。試験直前でおよそ75-90点程度は得点できるようになりました。時間はギリギリもしくは、数点分解けない、という感じでした。実技1は得点しやすく、実技2は実技1より得点が10点程度下がる、という傾向が私の過去問採点では明らかであったため、実技1で高得点を目指し、実技2は得点できそうな問題で確実に点をとる、という戦略をとりました。実際の試験では、実技1は少しだけ時間が足りず、実技2ではなんと全体の2割位が空欄で、実技2が終わった後、なんとも嫌な感覚がありました。ああ、今回もダメだったか。。再現はしていません(覚えていなかった)が、3月に入って解きなおしてみると、自己採点で実技1は77点、実技2は76点とまあまあの水準でした。結果を見るとボーダーが60%とかなりの低さで、私も合格をいただくことができました。実技が採点された前回2回分の感触はいずれもボーダーでしたが不合格でした。
8. 実技試験合格のコツ:
つい最近まで不合格者であった私がコツを伝授、などおこがましいと思う反面、現在勉強中の方に私が思う解き方のコツらしきものを書き添えたいと思います。
* 考え込まない(考え込む時間はない)。1点を45秒で得点する試験。精度8割で80点を目指す試験。時間内でどれだけ得点できるか、が最後は鍵となる。つまりゲームである。もちろんゲームに際しての理論武装は十分に行うことが前提である。ぱっと見て、少々ややこしい、見たことない、という問題は飛ばした方が無難。第63回で言えば、直線Aと垂線Bの台風中心位置。よく読めば解答は可能ですが、本番であれを冷静に考えることは常人には無理と思います。私はほとんど利用しなかったのですが(後悔)、幾つかのスクールで模試があるので、できれば自宅ではなく、会場受験を何度か受験し、本番さながらのプレッシャーの中で臨場感のあるゲーム感覚を複数回体験した方が良い。
* 典型的分野は必ず正確に得点する。シアーライン、ウインドプロファイラ、積乱雲に伴う災害、温度移流(水平・延長)、エマグラム(雲頂、1/F等)、地形図(上昇流)などは機械的に得点できる可能性大。
* トラフ解析、前線解析は時間との闘いの中、ある程度の根拠をもって作図できるか、が鍵。難しい問題も含まれるため、わからないときは割り切りでの作図も必要。閉塞有無、と閉塞点の特定だけはしっかり行う。
* コンパス、定規、ボールペン(エマグラムには0.24mmが良い)、シャープペン(細、太)、ルーペは少々高級な(もしくは使いやすい)ものも含めて吟味する。
* プリンターは必須、両面印刷も可能なカラープリンターが良い。実技は最初の6ページ程度が両面、それ以降と解答用紙は片面となっているため、そのように印刷する。私はブラザーの1.5万円程度のものを購入した。インクも高いが必要経費。
* トレーシングペーパー、コンパスの習熟。この試験は作業を頭ではなく、手で実際に行う能力が問われている。使い慣れないと大抵本番でミスをする。
* 計算問題は非情で、時間が2分以上かかるのはほぼ確実なのに1点配分のこともある。緯度1度分の長さが12時間5ノット相当、緯度0.9度分の長さが約100Km、緯度0.8度分の長さがざっくり約50海里、という自ら開発した大胆な暫定手法を用いて計算過程を省いたのが今回の合格に奏功した。
9. モチベーションの維持:
過去の予報士試験受験の経験上、がっかりすることはあってもラッキーと思えることは少ない印象が強いです。その中でたまに出かける小旅行で風光明媚な場所を訪れ、神社仏閣にご挨拶をするのは良い気分転換となりモチベーションの維持に役立ちました。昨年夏の大阪での懇親会にあわせて唐招提寺(奈良市)を訪問しました。創建者の鑑真は日本に請われて唐から来日を試みましたが難破のため5回も失敗、失明しながらも6回目でようやく日本上陸に成功し日本の仏教界に大きな影響を与えました。私も感動し、鑑真にならい、この試験を受け続けると決意しました。少なくとも6回までは受け続けると。他に奈良県ではフェノロサが凍れる音楽と絶賛した薬師寺(東塔)、日本が誇る秀でた人物聖徳太子の法隆寺、憂いと不安が混じる阿修羅像の興福寺など、素晴らしい日本の歴史と文化に触れることができました。冒頭で記載した通り、天気大好き男でもない私にとって、気象予報士試験の壁は高いものでしたが、淡々と不合格を受け入れ、たまに氏神様でおみくじを引くと、学問:危うい、努力せよ、などばかりでしたができるだけ無視することを試みました。ところが6回目の試験前の初詣で大吉、学問:安心して勉強せよ、が出て、これはもしかするともしかするかも、との予感がありましたが、それが当たりました。
10. 最後に:
この合格は、藤田先生にご指導いただけたからこそ得られたもの、そう言っても過言ではありません。生徒の私が申し上げるのはおこがましいのですが、年齢が上の私からみて、先生は人徳の高いお方です。人生において学問・知識は人に勝つためのものではなく、それを通じてどのように人格を磨き、どのように人の役に立つ存在になるか、そのためのものと思っています。このような考え方は日本では古くから、「道」と言います。柔道でも華道でも目指す本当のところはそこにあることを忘れてはなりません。気象道において、人徳の高い先生にご指導いただけたのは幸運でした。本当にありがとうございました。最後になりましたが、陰で応援してくれた妻と2匹の猫にあらためて感謝いたします。また、都内に何箇所かある行きつけの立ち飲み屋の皆様にも感謝いたします。
Bさん(男性・30代・東京都・自営業(士業))の合格体験記
1 はじめに
(1) 受講した講座
・他校の通信講座(一般、専門、実技)
・藤田先生の講座(一般、専門、実技(オプション講座54回~62回))
(2) 使用した参考書
①イラスト図解 よくわかる気象学 第2版 中島俊夫 (著)
②イラスト図解 よくわかる気象学 専門知識編 中島俊夫 (著)
③イラスト図解 よくわかる気象学 実技編 中島俊夫 (著)
④気象予報士かんたん合格 解いてわかる必須ポイント12 中島俊夫 (著)
⑤気象予報士試験精選問題集 気象予報士試験研究会
⑥気象予報士試験 模範解答と解説 天気予報技術研究会 (著) 7冊
⑦気象予報士かんたん合格ガイド 財目かおり (著), 中島俊夫 (著)
⑧新 百万人の天気教室(2訂版) 白木正規 (著)
⑨一般気象学 第2版補訂版 小倉義光 (著)
ただし、③の問題は解いておらず、⑧、⑨はほぼ使っていません。
(3) 受験経歴等
60回試験 一般×、専門×、実技受験せず
61回試験 一般○、専門○、実技受験せず
藤田塾 実技試験対策講座受講
62回試験後 藤田塾 学科試験対策講座(一般知識コース)受講
62回試験 実技×
63回試験後 藤田塾 学科試験対策講座(専門知識コース)受講
63回試験 実技○
2 自己紹介
どのようなバックグランドなのかは、合格体験記を読むに当たり、重要な情報かと考えますので、まずは自己紹介をさせていただきます。私は、高校生時代から文系で、現在は士業をしております。その意味で、学科一般の法令は、得点源とするべきではあるものの、条文知識の暗記を必要とされるのは、苦痛な出題形式でした(気象業務法2条の定義規定を細かく聞くとは…、等と考える部分はあるものの、出題される以上は致し方ありません。)。
また、勉強時間の捻出は、どなたも非常に大変なことだと存じます。私は、勉強ができる日でも、平日は1時間30分程度、土日は3~4時間程度でした。学科試験の合格後は、雲の記号、海上警報の基準、天気記号、気象庁HPでの「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」(以下、単に「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」といいます。)について、1日5分だけでも移動の電車内で勉強するようにし、勉強しない日をつくらないようにしていました。
なお、私は、いずれの受験の際も、受験日当日に自宅から受験会場へ1時間程度で行くことができ、恵まれていたと感じています。
3 勉強方法
(1) 60回試験まで
2023年5月に他校の通信講座を受講しました。藤田塾も検討したものの、正直なところ、講義数が多く、またHPでの文字数が多く、恐らくはテキストの文量も多いのではないかという印象を受けました。資格試験の勉強は、繰り返し勉強して定着させることが重要であると考えられるところ、藤田塾のカリュキュム、テキストでは、短時間で数多く回すことはできないと思い込んでしまい、他校の通信講座を申し込みました。しかしながら、これは間違った事実認識であり、藤田先生の講義を受講してみると、藤田先生はこれらの弊害がないように講義をされ、テキストも作られていることを実感しました。
60回試験までに、他校の通信講座(一般、専門)の講義を受け、その復習をし、過去問をやりました。なお、一般9点、専門7点程でした。
(2) 61回試験まで
他校の通信講座(一般、専門)の復習をしながら、過去問を解いていました。計算問題はやはり苦手だったものの、完璧に計算が出来なくても、選択肢の数値から解答を絞りこむなども1つの解答方法かと考えます(もっとも、5肢選択式の出題形式でない実技のことを考えますと、望ましい方法とは言い切れない部分があります。)。三角比は、2つの直角三角形の辺の比さえ分かっていれば、問題ありません。
他校の通信講座のテキストはアッサリしている印象を受け、テキストに書き込みをすることや、①~④の本を読んでしました。もっとも、その他校の通信講座・テキストが悪いということはなく、テキストは63回試験の直前まで使っていました。試験直前に見たいところには、付せんを貼る等して、本試験前日、本試験当日には、それらの個所を見るようにしていました。
法令の勉強については、以下のようなことしていました。費用対効果は、決していいものではないため、話半分で読んでいただければ幸いです。
「e-Gov法令検索」で法令を印刷し、出題があった法律・規則の条文を1日3つの条文と決めて素読していました。特に気象業務法13条及び14条、同法施行規則10条は、個人的には読まれることをお勧めします。
なお、法令(古い時期に成立した法令は除きます。)では、1条に目的が書かれ、2条にその法令での定義が規定されます。また、「及び」と「並びに」、「又は」と「若しくは」、「その他」と「その他の」等の使い方にはルールがあり(インターネット上でも解説があるかと存じます。)、大きなまとまり、小さなまとまり等を意識しながら読みました。法令の問題は、いわゆる没問になる可能性が低いと想定されるため、本試験ではできるだけ得点できるようにしたいと考えました。
「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」は、63回試験まで1日数分は読むようにしていました。学科試験の肢には、これを読んでいるだけでも分かるものがあった上、専門家になるのであれば、専門用語を使いこなせるようにしておく必要があると考えていました。
過去問は、受験生だけではなく、作成側も検討していると考えます。そのため、藤田先生もご指摘のように、過去問を完璧に仕上げるというのは非常に重要と考え、実技については、過去問をベースに添削を受けられる勉強したいと考えました。その頃、藤田先生の実技の講義を受講しようと考えるようになりました。
61回試験を受け、自宅に帰った後、藤田先生の実技講座を申し込みました。61回試験は、一般が13点、専門が12点でした。
(3) 62回試験まで
藤田先生の実技講座を受け、大変分かり易いと感じました。テキストの文量は、一見多いものの、噛み砕いた分かり易い説明とするため、また重要な事項は繰り返し記載されているためで、全く無駄のない長さとなっています。また、「発展的内容」、「参考」といった項目もつけられ、試験対策上、重要度が低い事項の明示をされています。テキストは、PDFでの提供もあるため、パソコンでの検索もし易いです。
オプション講座は、54回~61回試験まで受講しました(後に62回試験も受講しました。)。
実技試験を解き始めた頃は、何が問われているのか分からない問題が多かったです。「特徴」と聞かれても、どこまでの範囲の特徴を問われているのかされ分からない状況でした。この頃は、問題を解き、解説を聞き、その次の日などに、問題文のみを読んで、何が解答の要素であるのか考える等をしました。
62回試験までに、過去問8年分を2周、他校の実技の模試を2回受けました。62回試験は、特に実技2はとにかく時間がなかった印象で、解答用紙4ページ目は途中答案になっています。自己採点では125点程度で、不合格でした。
(4) 63回試験
63回試験までは受験しようと考えていたため、62回試験後~62回試験の合格発表までに、藤田先生の一般の講義を受けました。もっと早く受講しておけば良かったと後悔をしました。
例を挙げると、「仮温度」という概念は、理解するのが難しいと考えるものの、藤田先生の講義・テキストの説明は大変分かり易いものでした。また、渦度、発散・収束の概念、それらの公式も、公式の根底にある本質を説明されており、それが理解できれば、自然とそれらの公式が覚えられるというような印象でした。
63回試験に向けて、合格基準前後の価値の大きい数点を取りこぼさない、時間切れにならないようにするため、受けた模試では以下のことを実践しました。本試験の前に、初見の問題で試しておくことが必要と考えます。
・少し考えて分からない問題、30字程度以上で解答する問題は必ず飛ばす。
・エマグラム等の読み取りは丁寧に行うものの神経質になりすぎて時間を使い過ぎない。
・解答時間の浪費を少なくするためできるだけ1度書いた解答を消して再度解答を書かないよう心掛ける。
また、過去問演習の中で、記述の問題で、満点をもらえなそうな解答をした設問に関しては、解答例を紙に書いていました。ここまでしなくても問題ないと考えるものの、文字数の指定がある中で、点数をもらいやすい言い回しを身に着けようとしました(もし、この文章を短くするのであれば、「私の勉強方針は、本試験会場での初見の問題で、点数の取れる問題を取りこぼさないことです。」(44字)となります。)。実技の過去問演習では、何度も解いた問題であるとはいえ、初見の問題でいかに解けるようにするかを意識していました。
複数回、同じ問題を解いているのに、同じ間違いを多々繰り返していました。これでは、どんなに勉強をしても初見の問題で点数を取ることはできない、せめて同じ間違いをしないようにと、課題ノートを作成したのもこの頃です。
50刻みで答えなければならないのに50刻みで答えない、エマグラムで上部になる程気圧数は小さくなるのにも関わらず、気圧数が大きいと勘違いする等、自分が間違えたところを記載しました。この課題ノートは、模試、本試験の前などには、読み返すようにしました。
課題ノートは、自分がやりがちなミスを意識し、解答時間がない中でそれらをなくすためにどのようにしたらいいのかを考えるきっかけになりました。課題ノートを作成する中で、私の場合、問題文で理解が曖昧な用語があると、その用語だけではなく、前後まで読み方が荒くなり、題意が理解できなくなることに気づき、できるだけ分からない用語をなくすよう意識しました(例えば、問題文で「南西諸島」、「ボッ海」、「バイカル湖」という地名が出てきた場合、何となく分かるものの、具体的な位置を想起できない場合、その前後までしっかり読めていないことにつながる、ということです。)。
63回試験までに、過去問8年分を3周程度、他校の実技の模試を2回受けました。
4 63回本試験について
実技1は過去問の類題のようなものもあったものの、私は、過去問そのままという感じがなく(例えば、問2(4)です。)、難しく感じました。実技2は、特に問3が難しく感じました。実技1及び実技2とも数分程度、見直す時間があったものの、数多くの計算ミス、勘違い等をしており、あと最低15点程度は取らなければならない問題を落としていました。自己採点では120点程度と、62回試験の自己採点よりも低い状況でした。自己採点後、これで受かっていいはずがないと考えました。
64回試験では学科の免除もなくなることから、64回試験を受けるか悶々としながらも、少しでも時間を有効活用しようと藤田先生の専門知識の講義を受講していました。私は合格点ギリギリの合格者だろうと考えます。
5 藤田先生の添削
藤田先生には、できるだけ添削をしていただきました。その添削がいかに的確かを分かっていただきたく、その例をご紹介させてください。
・(気温について)「○度」との表現
私が気温を「○度」と表現しましたところ、「○℃」と記載してくださいと、ご指摘をいただきました。もし、このご指摘をいただかなければ、私はその後もずっと「○度」と表現していたはずです。藤田塾の懇親会で、このことを話題にしましたら、気温表記は「K」も「℃」もありますからと、非常に勉強になるご指摘をいただきました。
・63回試験実技1・問2(3)の記述の問題
私の回答:北側が正渦度域、南側が負渦度域である渦度0線にちかい等高度線であるため。
藤田先生の添削:正答と認められる可能性はありますが、「正渦度域の南縁」という表現が望ましいです。
藤田先生のご指摘は正鵠を得ています(公式の解答例も「南縁」です。)。気象予報士試験は、理系の分野の試験ではあるものの、藤田先生のHPの合格体験記を見てもしっかりとされた文章を書かれる方ばかりが合格されています。普段の問題演習での解答を能力ある第三者に見ていただくことは、非常に有益と考えます。
予備校の講座を受講するには、金銭的な負担はあるものの、私は仮に合格が半年早くなる可能性が大きくなるのであれば、意味のあるお金の使い方だと考えていました。私の場合、書籍も気になったら購入していました(学生時代の恩師が、文系の学生は本代をケチってはいけないと仰っていたことの名残です。)。また、過去問等の印刷は、量が多くなってしまうものの、印刷することを厭わない方がよろしいと考えます。
6 最後に
62回試験が終わった後、関東で初の開催となる藤田塾の懇親会に参加しました。そこで知りあった方とは、63回試験の試験会場でお会いし、後日、お食事をご一緒し情報交換をしました。藤田塾は完全オンライン講義であるものの、不思議なことに、勉強されている方と直接に知り合えたのは藤田塾でした。
藤田真司先生
ご指導いただきまして、本当にありがとうございました。
最後までお読みになってくださり、ありがとうございます。
Tさん(男性・59歳・大阪府・機械メーカー勤務(気象とは全く関係なし))の合格体験記
1.受験歴
58回 一般〇 専門〇 実技途中退場
(藤田塾 入塾)
59回 一般免 専門免 実技×
60回 一般免 専門免 実技×
61回 一般〇 専門×
62回 一般免 専門〇 実技×
63回 一般免 専門免 実技〇
2.受験のきっかけ
そろそろ定年を意識する年齢になったとき、はたと自分は今の会社以外で通用するものを何も持っていないことに気づいた。そうだ、資格を取ろう。しかも、今の仕事に全く関係のない資格がいい。
数ある資格の中で、学生時代に少しだけかじった気象がよかろうと気象予報士に決めた。イラスト多めのテキストもあるし、テレビにはたくさんの気象予報士が出ているではないか。
しかし、勉強をはじめると、気体の状態方程式あたりで後悔し、コリオリの力でやめたくなった。それでも、家族も応援してくれている手前、後には引けなくなっていた。
3.勉強時間と勉強法
往復3.5時間の通勤時間、そのうち電車が2.5時間。晩酌は絶対にやめられないので、通勤時間を有効活用し、休日は集中して勉強。今回、合格できた時の勉強方法は、朝の電車で携帯にて専門気象情報に出ている短期予報解説資料の文章を、ひまわり画像(赤外・水蒸気)、天気図で確認。帰りの電車では、今回は一般知識免除でしたが、今度落ちたらまた勉強しなきゃいけないと思い、小さなメモ帳を持ちながら計算問題を懸命にやっていました。
休日はとにかく実技に集中し、藤田先生の教え通り過去問題を何度もやりました。1日3回分を目標に、出題者の意図、どこら辺がひっかけになっているのかを意識するように努めました。
You Tubeの「拝啓、予報官X様」は面白く、モチベーション維持に役立ちました。
4.藤田塾の選定理由と感想
一般と専門は独学で何とか合格できたのですが、実技は問題の意味すら理解できず、誰かに教わるしかないと感じました。数ある講座の中で藤田塾を選んだのは、「塾」という名前に惹かれたこと、先生が試験について深く研究されているという印象を受けたこと、さらにメールのやり取りが可能で、手厚いサポートが得られそうだったからです。
教材が届いて講義を視聴し、準備編で初めて実技の基礎を理解できました。過去問を解き、答え合わせをやった後に講義を聞くうちに、理解が深まり少しずつ自信もついてきました。しかし実際に受験すると不合格が続き、やはり無理なんじゃないかと思う時もありました。それでも諦めずに【準備編】第1講の「実技試験合格の基本戦略」を読み返し、ひたすら過去問題に取り組みました。その結果、やっと合格することができました。
藤田塾に望むのは、実技試験解説のテキストをもう少し詳しくしてほしいということです。勉強を始めたばかりの頃は、問題を解いた後、講義を視聴したほうが理解しやすいです。ところが、何度も問題を繰り返し解くうちに、時間節約のため回答集による答え合わせと、間違ったところだけを解説のテキストで確認するようになります。この時、講義でお話しされている内容が、もう少しテキストに詳しく載っていれば助かると感じることが多々ありました。
5.最後に
合計の勉強時間はよくわかりませんが、シャープペンシルの芯(40本入り)を3箱以上、消しゴムは数えきれないほど使いました。3年間、お盆と正月は勉強ばっかりで、家族にはだいぶ迷惑をかけたので、次のお盆はゆっくり過ごそうと思います。
これから受験される方へ。試験は年2回しかなく、一生懸命勉強しても不合格だとかなり落ち込みますが、あきらめずに続ければ必ず合格できます。頑張ってください!
Kさん(女性・50代・千葉県・アルバイト)の合格体験記
【受講経緯】
2019年に勉強を開始し、実技の壁に阻まれ学科合格と復活の循環に陥っており、藤田塾の実技試験対策講座を受講しました。もたもたしている内に、学科一般の復活と法律改正が重なり苦しみました。早期に受講決断しなかった事を後悔しています。
【勉強方法】
実技はネット講義受講後、過去8年分の問題を大体一日おきに一個ずつ時間計測して解き、不明箇所は添削依頼し復習しました。その他テキストは使用していません。
時間計測の際は、75分で全問解こうとする欲は最初から捨て、回答スピードの目安として、大問1から順に解いていって、大問3に取りかかる際に凡そ30分残すことを気に留めました。試験当日に75分で全問埋められた事は皆無です。
添削を通して、解答例が唯一無二ではなく、正解に幅がある事を知り、自分が思い込んでいたよりもアバウトな試験である事が分かり、心が楽になりました。
また、過去問を繰り返していたら、設問は、「これはどうなっていますか」と「これはこれからどうなりますか」しかない事に気づき、今まで気象予報士試験は難しいと思いこみ、勝手に構えすぎて、ガッチガチに緊張した状態で問題を解いていましたが、もっと気楽に問題と向き合うことにしたところ、合格しました。
【最後に】
試験には時間もお金もかかるし、暗記力と反射神経が重要になるので、少しでも早く受かってしまった方が良いと思いました。
丁寧なご指導ありがとうございました。感謝しています。
Qさん(女性・30代・西日本・主婦(2児の母))の合格体験記
【きっかけ】
小さい頃から空を見ることが好きで中学校頃から席替えの時は窓際を選んでいました。そんな中、偶然高校の物理の先生が気象予報士であることを知り、気象予報士に興味を持ちました。合格率5%前後の試験に立ち向かう勇気がなく時が過ぎていきましたが、心の中のどこかで「気象予報士になりたい」という気持ちが消えなかったので、受験することを決意しました。
【受験歴】
一般 専門 実技
58回(2022/8) 〇 × 未受験
59回(2023/1) 免除 〇 ×
60回(2023/8) 免除 免除 ×
61回(2024/1) × 免除 ×
62回(2024/8) ○ 〇 ×
63回(2025/1) 免除 免除 〇
【勉強量】
平日:2~3時間
休日:1~2時間
【受験勉強の時間の捻出】
私は未就学児2人の母であり、子どもといる時間が長いので、下記のように「隙間時間」や「ながら時間」を使い勉強しました。
・子供を幼稚園に送った帰り道や一人で買い出ししている間は、藤田先生の音声講義を1.75~2倍速で視聴し何度も繰り返し聞いて耳で覚えるようにしました。
また、信号待ちの時は、青になるまでに「温度移流の強さを表す要素」「雲が発生する要因」「警報や注意報を全種類言えるか」を言えるか挑戦したりと、時間に追われながら自分の頭の中の引き出しからスピーディーに引き出せるか実践していました。(この項目が今回の63回実技試験1と2に出題されていたので、テスト中にテンションが上がりました)
・キッチンに自分の苦手分野の教材部分をコピーしたものを貼り、電子レンジでご飯等を温めている数分の間や炒めている最中に目をとおし、苦手分野→得意分野になるまで覚えました。(具体的には藤田先生の実技準備編の「天気予報で用いる用語」や専門知識「海上警報の種類、台風の中心位置に関する確度、台風予報」部分を貼っていたところ、これまた63回実技試験2に多数出題され自信を持って回答することができました)
【最も効果があった最終試験63回対策】
試験1か月前には、実技の過去問7~8年分は9割前後の完成度までになっていましたが、ケアレスミスがなくならなかったので、「ケアレスミス0」を目指して下記取り組みました。
・問1の穴埋め問題:①指示漏れを防ぐため問題文を読んだ時に青鉛筆で、指定内容を問題番号付近に明記する(色を付けることで視覚的に反応するため)
②必要語句の記入誤りを防ぐために、いきなり解答用紙に記載するのではなく、問題用紙に記入する
③②の内容を解答用紙に転記する際に、①の指示に沿っていたらレ点チェックを付けてから解答用紙に書く
この3ステップで本番もミス0で乗り切ることができました。(ケアレスミスは本当に合否に直結すると思うので、その時間を省略することはしませんでした。この方法をとっても実技1、2ともに試験終了5分前には解答できていたので、大丈夫だと思います)
・問題文には複数のトラップ(表現が適切ではないかもしれませんが)が含まれています。目で流し読みするとただでさえ緊張度が高い状態であるがゆえ読み飛ばしが発生する恐れがあるため、問題文は口パクで読みながら、必要項目を〇で囲みながら進めていきました。(解答考える時間<問題を読む時間にしました)
・問題を読んで、解答方法を5秒考えても道筋が見えなければ、問題文に「?」を付け、先に進みました(本番でじっくり考える時間はほぼないので、焦って考えたくなりますが潔く先に進みましょう。残り時間があれば心に余裕を持った状態で戻ってこれます(実際、解答しきった精神状態で「?」問題に戻って落ち着いて解いたところ、考えがまとまり6点GETできました)
【挫折しそうになったときに、立ち直ることができた方法】
気象予報士試験は学科試験の免除期間が1年であるため、1科目合格することでどうしても「免除期間内に全科目合格したい!」という気持ちが強くなると感じています。
私も免除期間が切れて振り出しに戻った瞬間、「また最初からか、、」と絶望感でいっぱいでした。
ただ、この合格体験記を遡って拝見していると、「諦めずに勉強し続けると必ず合格できます」という合格者の方々のお言葉や、免除が切れてから気持ちを立て直し勉強を継続された方がその後、少ない回数で合格を勝ち取られていることを知ることができたことが、唯一の立ち直りの原動力になりました。
そして、上記の勉強方法で地味にコツコツ勉強し続けると、学科試験は一度合格していることから、初期の半分程度の時間でカバーできることにも気づくことができ、今回の合格にも繋がりました。
【さいごに】
合格まで時間がかかりましたが、挫けず続けてこれたのも藤田先生が併走してくださったおかげだと思っております。本当にありがとうございました。
Oさん(男性・21歳・愛知県・大学生)の合格体験記
【はじめに】
この度,第63回気象予報士試験に合格することができました。藤田先生には,大変お世話になりましたので,合格体験記を書かせていただきます。勉強法は,個人によって合う・合わないがあるかと思いますので,気軽に読んでいただき,参考になるところがありましたら幸いです。
【受講したコース】
・一般知識コース
・専門知識コース
・実技対策講座
【気象予報士の資格取得を目指した経緯】
幼いころから,気象がとにかく好きでした。特に,雪が降りそうなときは,家で何時間でも窓の外を見ていたほどです。そこから,どのようなときに愛知県では雪が降りやすいのかということが気になるようになり,気象の図鑑を購入したり,ニュース番組の特集を見たりして,知識を蓄えていきました。次第に,猛暑,大雨などの極端現象への興味を湧いてきて,小学生のころの自由研究では毎回,異常気象に関する事柄に取り組みました。
気象予報士という資格を意識し始めたのは,小学校4年生のときに,職業調べをしたことがきっかけで,自分が好きな気象を仕事にできることに対し魅力を感じたときです。私が小学生だった2010年代前半でも,「小学生で気象予報士試験に合格」した方がおられ,そのことをニュースで耳にしていたので,そのときに勉強を開始しても良かったのですが,気象予報士試験対策向けの本を見て,かなり難解に感じたので,断念しました。
中学生や高校生のころは,私の気象への熱は相変わらずでしたが,部活や高校入試・大学入試に向けた勉強が忙しく,気象予報士試験に向けた勉強の時間を作ることはできませんでした。
大学生になり,時間に余裕ができると,「もう今しかない」と思い,勉強を始めました。
【勉強歴・受験歴】
◆第60回試験(2023年8月)
一般:不合格 専門:不合格
この年の4月に大学生になり,市販のテキストを読み始めました。しかし,説明が私にとっては少し分かりにくかったり,飛躍しているように感じたりしたので,なかなか勉強に身が入らず,結果的に記念受験となってしまいました。(気象予報士試験の雰囲気を感じることができたのは良かったです)その後も,勉強を続けましたが,次第に「このままでは受からないな」と独学の限界を感じるようになりました。そこで,気象予報士の通信教材を探し始めました。気象予報士試験に特化した通信教材・通信塾は複数ありますが,サンプル教材を見て,テキスト・授業が大変分かりやすいこと,質問制限がないことに魅かれ,藤田塾を選びました。
入塾したタイミング(2024年2月)で,「2024年8月(第62回)試験で学科両方を合格し,2025年1月(第63回)試験で実技を合格する」という目標を立てました。
◆第62回試験(2024年8月)
一般:合格 専門:合格 実技:不合格
私の大学では2月・3月が春休みなので,春休み中に学科のテキストを完璧にしようと計画を立てました。2月中に一般知識の講座を受講し終え,3月中に専門知識の講座を受講し終えました。大学が始まる4月からは,隙間時間に過去問を解いていました。
試験では,専門知識がギリギリの点数だったものの,自身をもって解答できた問題が多く,手ごたえを感じました。実技は勉強していなかったものの,一般知識と専門知識のテキストをしっかり読み込んでいたことで, 実技1に関しては6~7割は解答できたように思います。実技試験でも,学科の知識が大変重要であるということを,身をもって体感した試験でもありました。
◆第63回試験(2025年1月)
実技:合格
第62回試験が終わった後に,実技のテキストを読み始めました。9月中にはテキストを読み終え,10月からは過去問演習に入りました。大学の授業もあるので,まとまった時間を確保することは難しかったのですが,土日や年末年始は集中的に取り組むことができました。
第63回試験が行われた週は,大学の試験もあり,なかなか演習の時間が取れませんでした。それでも,1日に1回はテキストを見たり,学科の知識を復習したりと,感覚だけは失わないように心がけていました。
試験当日は,午前中に試験室に入り,イメージトレーニングということで,知識の最終確認の前に,1回分の試験に取り組みました。机の広さに対して試験問題や資料,解答用紙,時計をどのように配置するかを確認したことで,午後の本番でスムーズに試験問題に取り掛かることができました。実技1・実技2ともに,時間内にすべてを解答することはできませんでしたが,自分が解ける問題は確実に得点することができたように思ったので,「やるべきことはやれたかな」という感触でした。結果的に合格することができたので,良かったです。
【勉強法など】
●一般・専門
上で申し上げました通り,勉強を始めたての頃は,市販のテキストを使っていました。しかし,その市販のテキストの説明(特に大気の熱力学,大気の力学,数値予報の単元)が私にとって少々飛躍があるように感じられ,なかなか思うように読み進めることができませんでした。
それに対して,藤田先生のテキストはそういった飛躍が全くなく,基礎の段階から丁寧に説明がなされていたので,テンポよく読み進めることができました。映像講義と合わせて学習することで,理解度も入塾前よりも格段に上がりました。私がとっていた勉強法としては,まずは,テキストを2回ほど音読し,次に重要用語を青いマーカーで引き,その用語を赤シートで隠してもう2~3回音読して,その後に映像講義を視聴し,最後にもう一度テキストを音読する,というものです。こちらの合格体験記で,何回もテキストを音読して内容を定着させたという記事を見て,取り入れたのですが,この方法が私にとって合っていたと思います。
過去問に関しては,藤田先生がおっしゃる通り過去10年分を完璧にしました。1回目は実際の試験と同じように番号で選んで解答する方法で演習をしていましたが,これでは偶然正解してしまう問題が多発するため,2回目以降は正・誤の選択肢を隠して,自分で一つ一つ文の内容の正・誤を判定する方法に切り替えました。意識したことは,答え合わせの際に,正解の問題を含めて,なぜこの問題・文が正しい・誤りだと言えるのか(計算問題の場合はその過程)を自分の言葉で説明できるようにしたことです。解答の根拠が分からない問題は,質問をさせていただきました。藤田先生も講義の中で紹介されていますが,本試験では,過去問の類題が出題されることも多く,テキストの内容を完璧にした上で,過去問10年分の内容を正確に理解することが,学科試験合格の上で一番大切だと思います。
●実技
まずは,テキストの【準備編】で基礎的な内容をおさえた上で,【演習編】から実際に過去問に取り掛かりました。最初は,かなり時間がかかり75分をオーバーしてしまうことが普通でした。最初の段階で意識したことは,時間がかかっても一つ一つの問題に丁寧に向き合い,どうしてもわからない問題以外はすべて自分で解答を作る(文章を書く)ことです。実技試験の記述問題では,難解な問題も出題されますが,「分からないというわけではないが,いざ文章にしてみるとなると難しい」という問題が多くあります。そういった意味でも,早い段階から,自分で解答の文章を(もちろんただ書けば良いのというのではなくて,過去問への取り組みの蓄積からの経験をもとにして)考える習慣をつけておくと良いと思います。
最初の1~3回は制限時間75分のところ,最大で2時間かかってしまうこともありましたが,取り組んでいくうちに,徐々に解答に要する時間が短くなっていき,8年分が一周するころには,制限時間内に解けるようになりました。最終的には,解答用紙1枚あたりにかける時間を15分と決めて,計60分で解けるようにして,見直しの時間も確保できるようにしました。
記述問題で自分が書いた解答と模範解答が同じような論旨(結果的に違うこともありました)で,書き方が若干異なるものや作図問題でいくつかの考え方があり得るものについては,藤田先生に添削をお願いしました。
実技試験でも,8年分の過去問を完璧に理解することが最重要だと思います。学科試験同様,過去問の類題が出題されることも少なくありません。その上で,私が過去問演習を通して意識したことは,「答案の点数化をしないこと」と「合格最低点を見ないこと」でした。模範解答には,解答欄右横に配点が記載(令和2年度以前の試験は小問ごとに点数が記載)されていて,Webサイトを調べれば各回の合格最低点も知ることができるので,実質的には,解答を採点して点数化すれば自分の答案が合格水準にあるのかどうかを確かめることができます。しかし,採点の詳細な基準が示されていない以上,答案の点数化をするのはかえって逆効果だと個人的には思います。出来が悪くても,合格最低点を越えていると,「これでも大丈夫なのだ」という油断につながる可能性があるからです。目的は,「試験に合格すること」であるので,本番で同じ問題が出題されたときに,解答できるかということを主眼において取り組んでいました。
また,学科の知識も実技試験において大変重要です。第63回試験でも,台風の強さの表現,風の強さの表現,エマグラムなど学科試験の内容が多く問われました。過去問演習が最重要ですが,学科の復習をすることも決して怠ってはいけないと思いました。
【気象好きが陥りやすい罠】
私は,気象が本当に好きなので,勉強をしていてあまり苦になることはありませんでした。しかし,「気象マニア」がゆえに,試験(特に実技試験)とは関係のない内容をいつの間にか調べていたことが何回かありました。気象予報士を目指される方の中には,私のように本当に気象が好きで,いわば趣味の一部として勉強に励む方もいらっしゃると思います。藤田先生も講義の中で言われていましたが,試験の内容と関係ないことを突き詰めることは,試験合格の観点で見れば時間の浪費です。そのため,私のように気象が好きで気象予報士の資格取得を目指そうとしている場合は,「試験勉強と趣味は別物」と割り切って取り組むことが大切だと思います。
【「藤田真司の気象予報士塾」を選んで良かった点】
藤田先生のカリキュラム,教材,サポート体制は本当に素晴らしく,「良かった点を挙げて」と尋ねられると,きりがないくらいですが,今回は3つ紹介させていただこうと思います。
●何より教材が非常に分かりやすい
上でも申し上げました通り,教材が非常に分かりやすく,初学者や文系の人でもすらすらと読み進められる内容です。よく,「気象予報士の資格を取るためには理系の知識が必要なのではないか」と耳にしますが,全くそのようなことはありません。先生のテキストを完璧すれば,十分合格ラインに到達でき,満点も狙えます。また,これは私個人の話になってしまいますが,入塾して以降,気象予報士試験対策の本を一切買っていません。つまり,入塾以降は先生のテキストと過去問だけを使い倒して合格しました。藤田先生のテキストを完璧に理解できれば,他の参考書は不要だと私は思います。藤田先生の講座では,実技対策講座のみを受講する方も多いようですが,これから一から勉強を始めようとする方には,一般・専門・実技の3講座をセットで受講することをお勧めしたいです。金額以上の大きなものを得ることができると思います。
●最新の情報を知ることができる
気象業務法の改正,数値予報モデルの精度向上,気象庁が発表する情報の変更があった際には,すぐに教材の改訂があるので,知識を常に最新の状態に保つことができます。独学では,そういった制度変更があった際には,自分で調べなければならないので,手間がかかります。知識を最新の状態にアップデートできるという点は,市販のテキストにはない良さだと思います。
●質問への対応が迅速
他の体験記にも書かれていますが,質問や添削の依頼への対応が迅速です。私も何回か質問や答案の添削をお願いしましたが,回答が返ってくるまでの時間がとても速いです。試験勉強となると,どうしてもわからない点が出てきますが,疑問をすぐに解決することができたのは,勉強を効率的に進めていく上で,とても良かったと思います。
【最後に】
最後まで読んでいただき,ありがとうございました。藤田先生にお世話になり,小学生以来の「気象予報士の資格を取る」という目標を実現することができ,大変うれしい気持ちでいっぱいです。気象予報士試験は,難しい試験だと言われますが,適切に努力を重ねれば,誰もが合格を勝ち取ることのできる試験であると思います。気象予報士の資格を取りたいが,「勉強方法が分からない」,「市販のテキストで理解が進まない」方はぜひ,藤田先生の講座を活用してください。
合格まで手厚くサポートしてくださった藤田先生には,感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
T.Y.さん(男性・64歳・東京都・医師)の合格体験記
還暦を迎え隙間時間が増えたので、2022年12月から市販の参考書やネットを頼りに独学で勉強し、2024年1月に初めて第61回気象予報士試験を受けました。試験の直前に狙いをつけた計算問題が的中したこともあり、学科試験は一般・専門ともに一回で合格することができました。一方、実技試験は難しすぎて独学では歯が立たないと思ったので、同年5月にこの塾の門を叩きました。藤田先生のおっしゃる通りに実技試験8年分の過去問を1日2題、1週間10題を目安に繰り返し解き続け、2024年8月に第62回実技試験を受けました。明らかに力不足で時間が足りず撃沈しました。
この経験を糧に、気持ちも新たに、引き続き同じペースで過去問に取り組みました。するとそれまでは気づかなかった課題が見つかり、それを解決することに努めました。また配点の大きい作図問題、中でも前線の問題にはかなり時間を割きました。作図問題については藤田先生に度々質問をしました。いつも瞬時に返事を下さるのでたいへん驚きました。今回2025年1月の第63回実技試験では、2題とも時間が余って答案を見直す時間がありました。自然に速く解けるようになっていました。計算問題や作図問題に的を絞ったこと、課題を見つけそれを解決し得たことが合格の鍵だったのかも知れません。この塾に入って本当によかった。夢を叶えて下さった藤田先生には心より感謝いたします。
白米さん(女性・20代後半・埼玉県・化学メーカー勤務)の合格体験記
(きっかけ)
職場の同期が難関資格を取得し、転職したのがきっかけで、私も何か頑張ってみたい!と思い、気象予報士試験の勉強を始めました。
(受験履歴)
61回 一般〇 専門〇 実技×(帰宅)
~入塾~
62回 一般・専門免除 実技×
63回 一般・専門免除 実技〇
(勉強時間)
63回試験2ヶ月前までは平日休日共に2時間程度。
時間ばかり過ぎている感じで、そこまで集中出来ていなかったように感じます。
63回試験2ヶ月前からは空いている時間は勉強にあてました。
平日3時間程度
休日10時間程度
(勉強方法)
教材:藤田先生のテキスト
イラスト図解よくわかる気象学(一般専門実技)
過去問(46回~62回)
一般・専門
入塾をしていなかったので、独学です。
気象予報士のことなど何も知らずにただやってみようと思いで勉強を始めたので、最初は苦労しました。
イラスト図解よくわかる気象学の一般と専門を読む。(10周くらい)
過去問46回~60回×5周
間違えた問題はチェックし、寝る前と1週間後に復習。
実技
過去問46回~62回×3周
常に藤田先生の解説動画の音声を聞く。
イラスト図解よくわかる気象学の実技を読む。(5周くらい)
実技の勉強を始めて3ヶ月くらい、過去問がずっと20点くらいしかとれず、打ちのめされて何度も泣きました。
私は分からない問題は何時間かかっても分かるまで解説をみて、何度も解き直しをおこないました。
ちなみに私は藤田先生への質問は1度もしませんでした。
質問をしなくても、解説がとても分かりやすかったので大丈夫でした。
(最後に)
63回試験時は緊張で手が震え、消しゴムを吹っ飛ばしてしまいました。
合格発表までもダメだという気持ちが強く、次の日から毎日5時間くらい勉強していました。
合格発表の時間も緊張で見れず、過呼吸になりそうでしたが、藤田先生からおめでとうございますとメールがきて、え!?と思いホームページを見てみたら、自分の受験番号がありました。
合格出来たのは、藤田先生、応援してくれたお母さん、友達のおかげです。
憧れの気象予報士になることが出来たので、転職活動中です。
2年前の行動してくれた自分本当にありがとう。
Rさん(女性・20代・東京都・テレビ局での気象番組制作)の合格体験記
59回 一般⚪ 専門× 実技(受験せず)
60回 一般- 専門× 実技×
61回 一般- 専門⚪ 実技×
62回 一般⚪ 専門- 実技×
63回 一般- 専門- 実技⚪
①1日で(1週間で)の勉強量
仕事しながらなので、仕事の日は隙間時間ぐらいしかやっておらず、休日(週休2日)にまとめて5~8時間ほどやっていました。
②受験勉強の時間の捻出法
験3~4ヶ月ほど前から、試験計画を立てて、毎日それに沿って行っていました。
個人的には事前に計画を立てておくと、毎日やるべきことが見えて迷わないので良かったです。
③最も効果があった勉強法
やはり過去問演習かと思います。
映像授業で学びながらノートでまとめておいて、それ以外は過去問で演習しながら復習していました。
学科試験は過去問題集で繰り返し解き、全て納得して分かるまで徹底的に解きました。
実技試験は49回から62回を繰り返しそれぞれ計3回ずつほど解きました。最終的には過去問は全て50分ぐらいで解き終わり、点数で見ると安定して8~9割取れるぐらいになっていました。
④挫折しそうになったときに、立ち直ることができた方法
私の場合は一つずつ合格していくことを目標にしていたこともあり、一つは免除される状況だったので、ここで諦めるのは勿体無いと思うしかありませんでした。
ちなみに私が経験したところ、一つずつ合格していくことはあまりおすすめしません。やはり全部通して勉強した方が理解が深まりますし、私のように一回ずれると合格までダラダラ長引いてしまいます、、。
⑤藤田真司の気象予報士塾の活用法
映像授業がとにかく分かりやすかったです。
根本的理解をするためには独学では厳しかったと思います。
添削サービスも迅速な対応で利用させていただいておりましたが、個人的印象ではやはり公式の模範解答と答えは大きく変わらないので、最後の方はメールする時間さえも勉強時間に当てたく、公式解答で自己採点していました。ただ、自己判断は危険なので、数回は添削をお願いした方が良いとは思います。
・今回の試験後に自己採点をしてみて65点ぐらいだったので、正直厳しいかな〜と思っていました。ただ、合格点が60点になったこともあり、無事合格できました。
実技はよく考えればわかる問題やケアレスミスが必ずあります。ケアレスミスをしないのが一番ですが、したとしても他の問題で確実に取れる実力をつけることも大事だと思います。
わたしの場合は、計算問題が確実に取れたことと、空欄なく全て記載したことが良かったのだと思います。
試験は実力はもちろんですが、問題の相性などもあり、合格するまで時間がかかる人もいると思います。あまり無神経なことは言えませんが、質の良い勉強とある程度の量をこなすことが合格の鍵だと思います。
N.Tさん(女性・50歳・岐阜県・2025年2月末まで会社員(製造業)・既婚子なし)の合格体験記
・合格までの勉強期間:約3年(受験回数6回)
・勉強時間:平日:1~1.5時間(仕事、家事終了後の午後9時半頃~11時頃くらい)
土日祝日:約5~6時間(昼食後)
・合格までの道のり
初回受験(第58回):学科一般○ 専門○ 実技×
2回目回受験(第59回):学科一般免除 専門免除 実技×
3回目回受験(第60回):学科一般免除 専門免除 実技×
4回目回受験(第61回):学科一般免○ 専門× 実技採点対象外
5回目回受験(第62回):学科一般免除 専門○ 実技×
6回目回受験(第63回):学科一般免除 専門免除 実技○ 合格
・失敗から学んだこと
① 多くの人がまずは学科2科目に絞って合格した後、じっくり実技に取り組むと思う。この戦略は決して間違ってはいないのですが、たとえ初回で学科2科目合格しても後の勉強を実技だけに絞らず、時々は学科2科目の復習をした方が良いです。その理由は、実技は学科の知識なくして本当の意味で解くのは難しいこと、ともう一つ、仮に3回目までに合格しなかった場合、学科知識の取り戻しにまた時間がかかってしまうことです(私は大変でした)。実際、ここ最近の実技の傾向として一般知識がふんだんに盛り込まれていますし、注意報、警報の知識は必須です。何よりもやはり、学科知識は基礎として重要です。
② 言うまでもないですが、試験当日の体調は万全に!私は5回目受験の時、前日宿泊ホテルで中々寝付けず、結局2時間ほどしか睡眠時間を確保できませんでした。その結果何が起きたかというと、気持ち悪くて朝食が食べられない、無理に食べよとすると吐きそうになる、試験開始後も目は空いているのに脳が寝ているみたいな状態、手が震える、専門試験は何とか持ちこたえたものの、実技2に至っては簡単な気圧降下量計算すら頭が回転せず。睡眠不足の場合、記憶のアウトプットにはさほど影響はなさそうですが、頭の回転はかなり遅くなると思います。受験地が限られているため前日インする方もかなり多いと思いますが、いつもと違う環境で睡眠をどう確保するか、対策することをお勧めします。
・効果のあった勉強法
① 私はどちらかとういうと学科専門の方が苦手意識が強く(暗記が多いため)、再受験の勉強法をどうするか、が悩みでした。と、言うのもこれも皆さんご存知と思いますが、専門知識は年々アップデートされる上に、今市販で出ている教科書は古い。さて、どうするか?私は自分で教科書を作りました。気象庁のHPを使って。専門知識に関しては、答えは全て気象庁のHP内にあると言っても過言ではありません。気象測器から予想の検証方法、コストロス、最後のテレコネクション系の問題まで全て気象庁HPで情報が揃います。私は、いちいちHPにアクセスするのが面倒なのでHPの記載をそのままルーズリーフに印刷してカテゴリーごとに綴じていきました。ページ総数約200ページ程度でしょうか。私だけの教科書の出来上がりです。自分で情報を検索して作成したことで愛着も湧き、嫌いだった専門科目の勉強が多少楽しくなりました。
② 実技に関しては、過去問学習だけではなく、他社さんの模擬試験を受けたり、基本的な擾乱の特徴を掴むための講義を受講したりもしました。中でも自分にとって一番効果的だったのは、自分で実技の問題作成して自分で答えを考える!です。専門のところにも書きましたが、気象庁のHPはネタの宝庫です。日々の天気図も数値予報も気象衛星もアメダスも公開されています。それら情報とエマグラムなど他方から入手できる資料を使って、最初の初期時刻天気図解析から最後の局地解析、防災情報までの一連の試験問題を作る。それをすることによって、出題者の第意がなんだったのかが随分読み取れるようになりました。ただし、これにはお付き合いして下った先生はいます。(プロでもないのに自己判断でやるのは危険。)さて、どのように問題を作っていったのか。解いた過去問の“確かこんなことが問われていたはず”を思い出すことです。つまり、インプットされた過去問を別の形で自分でアウトプットしていったわけです。このことにより、解いた過去問がちゃんと自分のものになっているか確認できました。実技の突破にはやはり何をおいても過去問復習が必須です。第63回もそうでしたが、やはり過去問は繰り返し出題されるのです。
・モチベーションの保ち方
① やはりSNSで志を同じくする方々と繋がりを持てたことでしょうか?皆さん、頑張ってるんだな、私もまだまだ!と思ってました。後は、どうしてもこの資格が欲しい!という強い気持ちでしょうか。
・藤田塾について
① 初回受験で学科2科目抑えた後、実技勉強に入る段階からお世話になりました。動画講義は見放題、さらに音声だけでも聴講できるため、出勤途中の車の中でも隙間時間勉強が出来、その点大変助かりました。随分生意気な質問もしたと思いますが、一つ一つ丁寧に返信いただきました。後、なんと言ってもレスポンスの速さですね!昨日夜遅くに出した質問が、翌早朝にはすでに返信されている。。。え?寝てます??といつも思ってました。すでに書きましたが、実技を突破するには、学科基礎を固めることと、やはり過去問学習です。過去問で分からないところは藤田先生に聞けば、すぐに解決です。時々、受験仲間、有資格者の方々と会ったりSNS上で交流しますが、皆さん口を揃えて“やっぱり藤田先生”と言われることが多いです。持ち上げで言ってるわけではなく、本当です。藤田塾生の裾野の広さにびっくりです。
・最後に
一応、自分の勉強法について書きましたが、どの勉強法が一番いいかは人それぞれだと思います。私が大切にしたことは、“どうやったら楽しく勉強出来るか?”で、実際自分が楽しいと思うことをしたら合格しました。難易度が高く、場合によっては複数回受験もやむなしの試験ではありますが、その分合格を手にした時の喜びは計り知れません。これからも受験される方に少しでも参考になれば、と思います。
Y.O.さん(女性・47歳・東京都・製薬企業人事総務部勤務)の合格体験記
私は今回10回目の受験(勉強期間約5年間)でようやく合格することができました。
もっと短い期間で合格できたはずという反省も含めて合格体験記を記します。
①1日で(1週間で)の勉強量
合格した第63回の直近4ヶ月は1日平均2時間勉強していました。(平日1時間、休日3〜4時間)
②受験勉強の時間の捻出法
勉強を始めた当初(2020年)は仕事が忙しくて平日勉強ができず、休日のみ他社の講座に参加したり、書籍を買って独学で勉強していました。しかしそれでは全く実力がつかず、勉強を始めて3年目くらいからオンライン教材を購入して移動時間に聞くようにして、間違えた問題をカードにして復習するようにして、勉強時間を平日にも作るようにしました。
③最も効果があった勉強法
藤田先生の一般・専門講座、過去問(一般・専門・実技)、他社の模試、間違えた問題のカード化です。
まず、藤田先生の一般・専門講座は試験で出題される分野をほぼ網羅していて、教科書の内容も大変詳しいです。ただ、一度ですべてを理解するのは難しいので、移動中に何度も講座を聴きました。わからないところがあればその都度教科書に戻って確認しました。教科書を読んでも過去問で間違えてしまう場合は、藤田先生にメールで質問しました。藤田先生からはすぐに回答をいただけるので本当に助かりました。
次に過去問です。一般については、類似問題が直近出題されたこともあるので、第20回台から勉強しました。専門については、問題自体が古くなっていることもあるので、第40回台から振り返りました。実技については、最初の2年間くらいは闇雲に解いていた気がします。過去問を解いていると答えを暗記してしまうので、実力がついたと錯覚をしてしまいます、しかし、しばらく時間が経つと忘れて解けなくなり点数が伸び悩みました。今振り返ると初回の受験で運よく一般に合格してしまったのがいけなかったのかもしれません。3年目以降からは一般の知識を正しいものに変えていくことに注力しました。その結果4年目以降から模試の点数が少しずつ上がってきました。
なお、他社の模試ですが、私は気象予報士講座クリア、夢カフェ、Team Sabotenの3つを使いました。模試で重要なのは、自分が勉強したこと(インプット)をきちんとアウトプットでできているかどうかの確認です。私は一緒に勉強する仲間を見つけて模試を受けて、採点後に模試の復習会を開催して自分の解答とどう違うのか、どのように書いたら点数につながるのかを研究しました。
最後に間違えた問題のカード化ですが、40歳代になると記憶力が衰えてきて、数日前に勉強しても忘れてしまうことに気づきました。そこで、100円ショップで暗記カードを買ってきて、一般と専門で間違えた問題を表に書き、解答を裏に書きました。実技の記述問題についても、気象学ならではの書き方があるのを知り、問題文を見たときにある程度文章を思い出せるように表に問題を、裏に模範解答を書いて覚えました。
④挫折しそうになったときに、立ち直ることができた方法
勉強仲間です。私は他社の対面講座に参加したときに幸運にも良い仲間に出会い、定期的に勉強会を開催することができました。私の現在の仕事は人事総務部で、気象とは関係ないため、受験のたびにモチベーションを維持するのがとても大変でしたが、仲間が一生懸命勉強している姿を見て、私も負けられないと思い、5年間も勉強を続けられたと思います。
⑤藤田真司の気象予報士塾の活用法
私は藤田先生の一般、専門、実技の3つの講座を使いました。前述のとおり、藤田先生の一般・専門講座は移動中に何度も聞きました。実技については、当時DVDで購入したので、講座に収録している過去問を解いて、講義を一通り観た後わからない点は藤田先生に質問していました。その後は講座に収録されていない過去問についても自分で解いて、わからない点は藤田先生に質問しました。今から振り返ると、どの過去問にも難しい問題と易しい問題があるので、まずは易しい問題から完璧に理解することが大切だったと思います。
Zさん(男性・40代・東京都・音楽関係)の合格体験記
【受験歴】
2022年5月入塾
第58回 一般× 専門○
第59回 一般○ 専門免除 実技×
第60回 一般免除 専門免除 実技×
第61回 一般免除 専門×
第62回 一般× 専門○
第63回 一般○ 専門免除 実技○ 合格
【きっかけから合格まで】
天気に全く興味がなく、計算や漢字も苦手な状態からのスタートでした。
キャンプや登山に行くときにお天気コンテンツをチェックする程度の天気への関心度でしたが アウトドアや防災で役立つ資格を調べていたら気象予報士が目に留まり 自分でも合格できるんじゃないかという根拠のない自信でこの塾に申し込みました。
前述の通り天気に無関心だったので天気図などの資料をみても特に心が躍るわけでもなく ただ事務的に毎日机に向かいました。
4回目の挑戦での不合格で学科免除が完全リセットになった時は心が折れる音が聞こえましたが ここからはもう意地です。笑
自分の中で短期合格は諦めて長期化することを覚悟しました。(藤田先生申し訳ありません。。。)
しかし今思えばそれが逆に良かったと思っています。
初心に戻り学科を一から学習し直したことで6回目の挑戦(第63回)で完全合格することができました。
最後の最後に学科の知識が実技で本当に役に立ちました。
【勉強について】
仕事がある日:2時間程度
休日 :4~5時間
3回目挑戦以降は1.5時間程度
勉強方法は他の方のほうが参考になると思うので割愛しますが 絶対に点が取れる暗記系だけは取りこぼさないようにかなり強化しました。時短にも繋がります。
・気象用語、台風用語(階級・大きさ等)は単語帳アプリで問題を自作して即答できるようにトレーニング ・気象庁から毎日提供される天気図のアジア太平洋域白黒から いくつか観測地点をピックアップして暗唱(天気、雲形、雲量、気圧変化等) これをはじめて天気が好きになりました。電車やお風呂でできるのでお勧めです。
・目についた車のナンバー2桁を気象用語に脳内変換(例:81⇨猛烈な雨 等)
・書けなかった漢字の復習
・一般の法規はほぼ完壁状態に仕上げる
【モチベーションを保つための方法】
周りの優秀な人たちと自分を比較しない。
学科は常に復習する。
(学科リセットされたとき勉強の労力が減りますしメンタル保てます。)
挫折したら無理に勉強せず他のことをして気分転換する。
【筆記用具】
シャープペン黒
プラスチックの軽いシャープペンがオススメです。
学習をはじめた当初に気合いを入れて買った
製図用の金属製シャープペンは非常に重く 試験会場でカツカツ響いて失敗でした。
シャープペン赤
15cm定規 目盛が濃いもの
30cm定規 目盛が濃いもの
消しゴム
【この塾のいいところ】
他の受験生と自分自身を比較するシチュエーションがないので 気後れすることなく自分のペースで勉強できますし、周りの目を気にせず質問できます。
藤田先生の解説と手厚いサポートのお陰で諦めずに勉強を続けることができました。
そして私の大量の的を得ない質問にも丁寧に答えてくださって本当に感謝しています。
【最後に】
天気に興味がなくても意地があれば合格できます。
もし天気が好きだったり計算等が得意な方であればそれだけでかなりの強みだと思います。羨ましい限りです。
ほぼ強み皆無で合格した私のような人間のこの拙文が、どなたかのひと押しになれば幸いです。
Sさん(女性・20代・西日本・地方局アナウンサー)の合格体験記
①1日で(1週間で)の勉強量
残業がない日の夜に3時間、休日は6~7時間。
②受験勉強の時間の捻出法
仕事の休憩などの短い時間で、学科(一般・専門)の確認をして基礎固めをし、家に帰ってから実技を1題解く、という流れが多かった。
休みの日の午前はゆっくり過ごし、昼過ぎから夕方にかけて実技を2題解いていた。
疲れている日は無理に勉強しなかった。
③最も効果があった勉強法
問題を解いて答え合わせをして、自分で一通り間違ったところの確認や理解を深めた上で、藤田先生の解説をしっかり聞く。動画の中に疑問だったことの答えがほとんどあって、質問することはなかった。疑問点を残さずに次に進むのが最も効果があると思う。
④挫折しそうになったときに、立ち直ることができた方法
私は早い段階で周りの人に受験していることを伝えていた。疲れを理由に勉強から逃げてしまうこともあったが、周囲の人が応援してくれて「そんなこと言ってる場合ではない」と自分に喝を入れることができた。合格することを楽しみにしてくれている人たちの期待に背中を押された。
⑤藤田真司の気象予報士塾の活用法
ある程度、学科も実技も勉強した上で「藤田真司の気象予報士塾」を受講した。しかし、受験生が間違えて覚えてしまう言葉などは、私も例にもれず間違えて覚えていた。受験生の目線に立ったポイント解説をもとに細かい修正などを行い、正しい知識を身につけた。
SYさん(男性・50代・首都圏・会社員(化学系メーカー))の合格体験記
◆受験のきっかけ
随分前、気象庁が大手町にあったころに津村書店さんを訪れたことがきっかけです。店主さんから勧められて、新刊で出ていた第52回だったと記憶していますが模範解答と解説、一般気象学を購入して、教養の範囲で緩く勉強していたのですが、せっかくなので資格試験を受けてみようと考え、本格的に受験向けの勉強を始めました。
◆受験歴
59回 一般:〇 専門:〇 実技:×
60回 一般:- 専門:- 実技:×
61回 都合で受験できず
(2024/3 藤田塾入塾)
62回 一般:〇 専門:〇 実技:×
63回 一般:- 専門:- 実技:〇
◆勉強方法、受験
・学科
幸い着席して電車通勤ができますので、その往復を活用してテキスト、アプリを丁寧に読むことでほぼ知識を定着させることができました。より深堀して理解したい場合は、ネット検索して読み、帰宅後そのサイトを印刷していつでも読み返せるようにしました。気象学に必要な物理法則などは学生時代に学習していたことが随分役に立ちました。
・実技
第40回くらいからの過去問をとにかく繰り返して解いてみることから始めました。初回受験(59回)では、それらを解きっぱなしの勉強で臨みましたが、初見の問題には歯が立ちませんでした。また、等値線の読み取りに時間がかかる、実数の筆算が遅い上に不正確、もちろん記述で最も重要とされる気象文法・構文が即座に浮かばないという課題を持ち帰りました。対策として、継続して筆算練習をする、気象庁の「気象の専門家向け資料」の高層・数値予報天気図を毎日眺め短期予想解説資料を読み込み、文法・構文のパターンの習得を進めて60回に臨みました。前回よりは出来は良かったのですが、結果不合格。感じたのは、問題を解いているというより解かされているという感覚でした。第61回は急遽都合が悪くなり未受験で学科合格がリセットとなりました。
次の3回分の試験で必ず合格する気持ちで、藤田塾の門を叩きました。藤田先生の講義で最も印象的だったのが、「過去7~8年分の問題を完全に理解すること」です。そんな短期間の過去問のみに注力するだけで良いのか?と不安もありましたが、先生の教えを信じて徹底的に理解に努めました。その過程での大きな気付きとしては、半分以上の解答は天気のストーリーとなっていて、以降の問題のヒントになっているということです。実技テキストではよく述べられていることなのですが、それを自らの気付きで認識できたのが大変大きな収穫でした。その視点で8年より以前の問題を眺めてみると、それまで解かされていた感が強かった頃とは問題の見え方が全く異なりました。この気付きによって、初見の問題に対する苦手意識が薄らいだものと感じます。62回は意気込みすぎて、実技2で集中力が途切れて惜敗しましたが、63回は幸運にも合格することができました。
◆教材
・藤田塾
・一般気象学 第2版(東京大学出版会)
・イラスト図解よくわかる気象学(ナツメ社)
・気象予報士試験速習テキスト 実技編(オーム社)
・気象予報士試験模範解答と解説(東京堂出版)
・計算力を強くする(ブルーバックス)
・めざてん、気象庁(WEB)
・ユーキャン資格本、気象予報士試験プチ対策 天気記号(アプリ)
◆受験に向けた工夫
・問題、図表、解答用紙のコンパクトな配置に慣れておく(机が狭い会場がある)
・解答に高頻度で用いる漢字は楷書で確実に書けるようにしておく(たびたび度忘れがあるので)
・解答用紙は鉛筆の滑りが良いので、滑りの良い上質紙で記載に慣れておく(通常と書き味が違うのは案外ストレス)
・図表をずらすなどしてめくり易いようにペーパークリップで綴じる(時間をかせぐ)
・試験開始後まず最後の大問の傾向を把握する(知識問題であれば最後に猛追できる)
・走り書きで筆算しない(間違いのもと)
・解答案が即座に思い浮かばなかったら、これまでの解答を見返してみる(気象ストーリー)
この歳になって、稀有な成功体験をさせてもらったと思います。藤田先生の講義から大きな気付きはもちろん、数多くのtipsを授けていただいたおかげだと考えており、大変感謝しております。今後、より専門的な講習などを受けて、さらに気象に親しみたいと考えています。