藤田真司の気象予報士塾は、気象予報士試験合格をトコトン応援する通信型の塾(予備校)です。

【対談】仕事と受験勉強を両立し、気象予報士試験に合格した理由


藤田真司 川口智紀さん
藤田真司
(藤田真司の気象予報士塾 塾長)
川口智紀さん
(藤田真司の気象予報士塾 元受講生)

藤田真司の気象予報士塾を受講された川口智紀さんは、2018年1月に行われた第49回気象予報士試験で合格を勝ち獲られました。 合格に至るまでの経緯や、仕事と受験勉強の両立のための秘訣などについて、2人で語り合った内容を以下にご紹介します。


■難しい試験だからこそ、挑む価値が高いと思った。
■実技試験の失敗から救ってくれた、職場の先輩の一言。


藤田:川口さんが勉強を始められたのはいつですか?

川口:2011年の秋頃ですね。幼い頃から天気にも興味があって、テレビを見ながら天気図みたいなものを書いていたそうです。

藤田:それは私と似ていますね。

川口:気象予報士資格について調べてみると、合格率は5%前後で、かなりの難関だということ・・・。正直尻込みもしましたが、不思議と「やっぱやめよう・・・」とは思わず、挑戦することにしたんです。

藤田:難しい試験だからこそ、チャレンジする価値が大きいと思いますね。高い山と同じで、登り切ったときの達成感は最高です。

川口:他社の通信教材を使って、2年ほど勉強していたのですが、学科試験さえ受からなくて・・・。
いろいろ考えたうえに、藤田先生のところで勉強してみようかなと思ったんです。

藤田:入塾されたのが2013年9月でしたね。そこから、当塾の講座を全て受講していただきました。 その後、着実に学科試験の合格を獲っていかれ、2016年8月の第46回試験では実技試験のみという状況になりました。 この時点で、完全合格を勝ち獲られると思っていましたが、惜しくも合格に一歩届きませんでした。

川口:あのときは、学科試験の免除も無くなってしまい、本当に心が折れそうになりました。
そのときに、自分の気持ちを立て直してくれたのは、会社の先輩なんです。 職場の健康診断で顔を合わせたときに、「気象予報士試験受けているんだって? 頑張れよ!!」と。 この一言が私にとっては救われましたね。

藤田:そういう言葉って、いつまでも自分の中に響きますよね。

川口:実は、気象予報士試験を受験していることは、所属している部署でしか話した記憶がなかったのです。 それが顔見知りとはいえ別の部署の方から声をかけて下さったので、「あれ?意外と注目されているのかな?」と。 少々不純な動機ではありますが、これが「もう一度やってみよう」という気持ちになれたのです。逆を言えばこのような言葉がなかったら、気象予報士になれなかったのかもしれません。 もちろん試験を受け、合格を勝ち取るのは自分自身ですが、周りの応援というのは意外とデカイものだと自分は思いました。

藤田:結局のところ、一番大事なのは「学習に対するモチベーションを維持できるかどうか」ですよね。

川口:あと、少々格好つけた言い方ですが、「やっぱり川口は、上手くいかなくなると投げだすんだな。」というレッテルのようなものを貼られたくありませんでしたね。 やはり、目標を達成したいという気持ちもありました。少々良い意味で意地にもなっていましたね。 そのあともいろいろな方々から声をかけて頂き、もうやめられない状況になりました。(笑)

藤田:それこそ最高の応援団ですよ。受験を周囲に宣言するのは、小っ恥ずかしい面もありますが、ポジティブな意味で「後には引けない」という覚悟を持つことができますからね。
今から振り返ってみれば、第46回試験での実技試験の失敗は、勉強の到達度としては「最終ゴールまであと少し」という部分でした。 あの時点で受験生活を断念せずに、勉強を続けられたことが、今回の成果につながりましたね。

川口:完全合格まで無制限で質問や答案添削を受け付けてくれたのが良かったです。

藤田:お寄せになったメールは、ざっと150通くらいになりましたね。本当に熱心に勉強されたと思います。


■勉強の質を高めるために、眠いときは無理をしない。
■便利な道具とスキマ時間を活用することで、忙しくても着実に勉強量を確保できる。


藤田:川口さんは駅員として鉄道会社に勤務されていますね。

川口:はい。私の仕事は、宿泊勤務がほとんどです。 午前9時から翌日午前9時20分までで、休日も不規則です。まあ、朝に仕事が終わると、その日は自宅に帰ることができるというのは、一般的な仕事と異なる部分ですね。

藤田:まさか、勤務明けに職場から図書館へ直行して受験勉強されていたとか?

川口:いやいや、それでは体が持ちませんよ。(笑) 終電から始発の間は仮眠に充てることができるとはいえ、3時間も取れれば良いほうです。 ですから、仕事明けは眠くて勉強どころじゃないですね。勉強は”量だけでなく質”も大事で、集中できない時は無理をせず少し休みました。

藤田:まさに仰るとおりです。帰宅されて、まずは体を休めるわけですね?

川口:そうです。家に帰って夕方までは仮眠しています。その後に起きて、夜は普通に寝るんですが、翌朝は早起きして受験勉強に充てていましたね。 勤務日の翌日は休みになることが多いんですが、朝遅くまで寝ていると、1日が勿体ないじゃないですか。 特に、朝は頭も冴えていて、勉強に向いているので、この時間を有効活用していました。

藤田:お仕事と受験勉強の両立は、ほとんどの社会人受験生にとっての大きな課題です。どんな点に気をつけて、勉強を組み込んでおられましたか?

川口:仕事の日でも「1日1時間は勉強しよう」という目標を持っていました。宿泊勤務の性質上、昼休み以外にもいくつか休憩時間があります。 また、通勤の電車内でも、なるべく勉強するようにしました。 多く勉強できる時もあれば、今週は全然できなかったな・・・という日もありましたが、1日の中で少しでも勉強するようにはしましたね。

藤田:学習習慣を持ち続けるのは大切だということは、これまでの合格体験記の中でもよく見られる内容です。

川口:あと、スマホアプリを使用して勉強時間を記録するようにしました。 こうすることで、「おっ!今週はたくさん勉強できたな!!」と、自分で自分を管理しやすくなりますし、 1週間や1か月間の合計時間も出ますので、これを活用しました。

藤田:便利な道具はどんどん使うべきだと思いますよ。 私が受験生だった当時(1995年頃)は、インターネットもあまり普及していなくて、私は本だけで勉強していました。 でも、今は当塾のシステムを活用すれば、スマホ1つで好きなだけ講義も受けられるし、疑問点はメールで講師に尋ねることができます。 こうした道具を活用することで、限られた時間を有効活用できますから、受験勉強を有利に進められるんです。

川口:DVD受講でもインターネット受講でも、自分の好きな時間に講義を受けられるのが最大の利点ですね。 生の授業もいいと思いますが、「うっ・・・トイレに行きたい・・・。」となれば、生の授業ですと躊躇ってしまいますが、 DVDやインターネットでしたら「一時停止」を押して”先生を一旦止めて”トイレへ行けますしね。(笑)

藤田:いやいや、スマホをお使いでしたら、トイレの中でも続けて授業を受けられますよ。(笑)

川口:トイレくらいゆっくり行かせて下さい!(苦笑) あと、生の授業ですと、その場一回限りですが、DVDやインターネットでしたら何度でも、必要なところだけ講義を受けられるというのはとても良かったです。 「スキマ時間を活用し、藤田先生からのサポートを受ける」というのは、忙しい現代人に合っていると思います。 私自身も「スキマ」時間をよく使いました。たかが「スキマ」のように思えますが、その積み重ねは大きかったです。 特に学科試験の過去問題でしたら、電車内でも計算が必要なもの以外は演習できましたから。


■「課題の洗い出し」と「洗い出された課題の解決」を繰り返す。
■問題文から題意を正確に把握することが重要。


藤田:実技試験の勉強、特に過去問題演習はどんな感じで進められましたか?

川口:過去問題演習は4つのブロックに分けて取り組みました。
1.「過去問題を解く」
2.「自己採点(正誤判断)および課題の徹底的な洗い出し」
3.「先生の講義を受け、それをもとに添削依頼や疑問点を質問する」
4.「先生から添削頂いた答案や質問の回答をもとに、もう一度振り返りの学習をする」
これらすべてを無理に同じ時間、同じ日にやる必要はなく、1つずつ行っていくことで、忙しいときでも取り組めましたし、それが実力の向上につながったと思います。

藤田:ご指摘のとおり、「課題の洗い出し」と「洗い出された課題の解決」の繰り返しによって、らせん階段を上るようにしてレベルアップしていくのだと考えます。

川口:先生もよく仰っていますが、間違えてしまった問題を”可愛がって”あげていました。その問題をちゃんと理解し、次に似たような問題が出た時に解ければ一歩前進ですよ。 特に前線解析や最近はSSI(注:ショワルターの安定指数)を作図で求める問題もよく見かけますが、私も最初は散々でした。 でも、何度も演習して先生に添削もして頂きました。

藤田:本当に熱心に演習を重ねておられたのを思い出します。

川口:第49回試験でもSSIなどの安定指数を求める問題がありましたが、解答例を見たところ正答できていたと思います。

藤田:それは素晴らしいことです! 作図によるSSIの導出は事前のトレーニングがものを言う問題の一つです。 キッチリと準備を行っておかれたからこそ、着実に得点できたわけですね。

川口:藤田塾はあきらめない限り、合格するまで面倒を見て頂ける「受験屋」ですから、塾生の皆さんは使わない手は無いですよ。 先生がぶっ倒れてはいけませんが。(笑)
あと、実技試験の勉強で難しいと思ったのは、「唯一の正答というのがない場合がほとんど」というところでした。 記述でも作図でも、ある程度の表現や計算、資料の読み込みによる誤差や主観があり「正答の幅」という面では少々苦労しましたね。 ですので、正誤判断に迷ったらすぐに先生にお聞きしました。

藤田:疑問に感じた部分があれば、すぐにお尋ねになることが大切です。 特に実技試験というのは、誤った思考過程で問題を解き続けていても、無意味ですからね。 その都度、答案添削を受けることで、改善点を洗い出し、修正を重ねていかれることが、レベルアップの秘訣です。

川口:添削で、「適切な答案であると判断します」「お書きになった答案も正答と認められるであろうと判断します」というお言葉をいただけたらそれでいいですし、 「問題では”風向を述べよ”とあるので、風速の記述は不要です。」など、間違いや良くない点はズバリと指摘していただき、自分のクセも修正できたと思います。
それから、過去問題演習では「問題文の読み込み」を特に重視したつもりです。 問題では「ああしろ、こうしろ」という指示が多いですよね。実際、第49回試験でも「符号を付した整数で答えよ」という指示があったのに、最初は数値しか記入しておらず、途中で「あ!符号付け忘れている!!」と気づけました。

藤田:後で答案を見返すことも大切ですし、見返したときにミスに気づけるのも実力の1つですよ。

川口:正直なところ、問題文の読み込みにどれだけ力を注げるかというところが、合否の別れ目の大きなポイントのひとつだと私は思います。 よく先生は「問題文の指示は、指示であるが同時にヒントであることも多い」と仰っていましたが、今思えば私もその通りだと思います。 例えば、「図1の気圧配置に着目して」とあれば、「気圧配置に着目すればこの問題見えてきまっせ!」と教えてくれているようなものですよね。 先生の答案添削もその辺りはかなり重視しているのではないでしょうか。

藤田:仰るとおりですね。実技試験をクリアするためには、「学科試験の知識の充実」「資料の読解」に加えて、「問題文からの題意の把握」も重要です。 これは、意外に軽視されがちなスキルなんですが、実技試験というものが、細かい指示や条件の下に成り立っていることを考えますと、本質的に重要な部分だと言えます。


■懇親会に参加して、合格へのモチベーションを維持した。
■1つ1つの専門用語を着実に理解する。


藤田:川口さんは懇親会によく参加されていましたね。

川口:都合の付くときは、できるだけ参加するようにしていました。他の受講生の皆さんにも支えられましたね。 懇親会で出会えた同じ受験生の方々や、すでに気象予報士になられた方々といろいろなお話ができてモチベーションを維持できました。 皆さん、いろいろな動機や目標を持って気象予報士を目指していて、資格を生かして仕事をされたい方や、 実際に資格を取ってテレビに出演されている方ともお会いできて、とても楽しく濃密な時間を過ごすことができました。 また、私の今の仕事についてもみなさん真剣に耳を傾けて下さり、こちらも嬉しかったですし、逆にいろいろな方々からお仕事の内容を聞けたのも良かったです。

藤田:それは私自身にも言えることですね。 受講生の皆様の本業はそれぞれ違っているので、いろいろな業界事情を聞けるのが楽しみです。

川口:看護師をされている方、航空業界におられる方、防災に関わる仕事をされている方、教員をされている方など、 多種多様なお仕事の話を聞けたのも懇親会に参加できたからです。

藤田:当塾を経て気象予報士になられた方もよく参加されますので、受験勉強のコツを直接に聞ける場でもあるんですよね。

川口:そういえば、キャスターをされている河波貴大さんと懇親会の席が隣になったことがあるんですよ。まだ「羽鳥慎一モーニングショー」(注:テレビ朝日系列で平日午前中に放送されている番組)に出演される以前のことですけど。

藤田:河波さんが合格されたのはずいぶん昔のことですが、合格後もよく懇親会に顔を出していただいていました。 元受講生の方々が、キャスターをはじめ、いろいろな分野で活躍されているのは、本当にうれしいことです。

川口:あの、話は変わるんですが、ぶっちゃけ聞いちゃっていいですか?

藤田:どうぞどうぞ。(笑)

川口:藤田塾に来られる生徒さんって、どんな流れで受講されているんですか?

藤田:一番多いのがネット検索ですが、意外に多いのが口コミですね。つまり、受講生だった方によるご紹介というケースです。

川口:ああ、確かに体験記にもそういう内容が載っていますね。

藤田:うちは私が個人的に運営する小さな塾ですから、大々的に広告を打つというスタイルは採らないのです。 ご承知のとおり、全てのお客様に対する個別指導(注:質疑応答・答案添削のこと)は、全て私が一人で行っているわけですから、 受講生数が極端に増えて、サービスの質が下がるのは本末転倒なんです。

川口:「合格するまで、ほぼ無制限サポート」でしたよね。おかげで自分にとっては、ありがたかったですけど。

藤田:もちろん、サポート回数やサポート期間に制限を付ければ、私の仕事が楽になるのは分かっています。 でも、それではお客様の満足度は間違いなく下がるでしょう。 全てのお客様に、「気象予報士試験の勉強を頑張って良かった!」と思ってもらえるよう、トコトンまでサポートするのが私の流儀なんです。

川口:私は全ての講座を受講しましたが、学科・実技ともやはりまずは基礎学習が大事だったと思います。 「絶対温度」「相当温位」「対流不安定」「地衡風」などなど、聞き慣れない単語がたくさん出てきましたが、 藤田先生はその辺りをだいぶかみ砕いて初学者でも理解できるように説明してくれました。

藤田:1つ1つの用語を丁寧に理解することは、とても大切なことですから、特に力を入れて説明しています。 この点が曖昧だと、記述式の解答が求められる実技試験ですごく苦労することになるのですよ。

川口:正直なところ、市販されている参考書は、自分にとっては訳の分からない式が羅列されていたこともあり、 かえって混乱してしまうところを、藤田先生はその辺りの式をなるべく日本語で説明されていたのは上手いやり方だと思いました。


■周囲の仲間が気象予報士試験合格を喜んでくれた。
■取得した資格を仕事にも役立てられるよう、これからも頑張りたい。


ガリレオ温度計 川口:試験に受かってから、友人がこれをプレゼントしてくれたんです。(と言って、スマホの画面を藤田に見せる。右に写真。)

藤田:おお! これはガリレオ温度計ですね。 (注:温度によって液体の密度が変化することを利用した温度計です。) プレゼントしてくれたお友達のセンスの良さを感じます。

川口:気象予報士試験に合格できたのは、友人や職場の皆さんの励ましがあったからこそで、本当に感謝しています。 あと、今回の対談が実現して、本当に良かったです。「合格したら、ぜひ先生と対談したい」とお願いしていましたから。

藤田:受験生時代から、元受講生の加賀屋さんとの対談記事『気象予報士試験に合格できた私の勉強法』を熱心に読んで下さったそうで。あの対談を行ってから、ちょうど10年ですよ。

川口:あの記事を読んでいて、自分も先生と対談できればと思っていました。

藤田:もし、当塾の受講生の方で、合格後に私との対談をご希望の際は、ぜひご一報いただきたいですね。 また、対談記事のほかに、すでに100名以上の元受講生の皆様が合格体験記をお寄せ下さっています。 成功者の体験談から学ぶべきことは、実に多いと思います。私たちは、自分一人分だけの体験しかできませんが、 他の人の経験談に接することによって、さまざまな代理体験をすることができます。それを活用することで、少しでも効率的に試験を攻略していければと思います。

川口:この対談記事を読んで下さってる方々に、自分の経験が参考になると本当にうれしいです。

藤田:合格されて、気象予報士登録も完了されたとのことですが、気象予報士となられた実感はどうですか?

川口:職場の方々から「会社辞めてキャスターになるの?」などとイジられています。(笑) 「会社は辞めません! ずっといます!」って言い続けています。(笑)

藤田:まあ、一般の方々にとっては、「気象予報士=お天気キャスター」というイメージが強いですからね。 でも、気象の知見は、さまざまな業界で必要とされています。川口さんは鉄道会社にお勤めですから、安全な鉄道の運行のために、今後のお仕事に資格を生かせる機会もあると思います。

川口:これから先、気象予報士としてどうしていくのかは、今のところ目標と言えるほどの形はできてないです。 でも、今の仕事である鉄道も、時として気象災害の脅威にさらされます。 今でも覚えているのは去年の夏に、スーパーセル型の積乱雲が通過していったことです。 当時は仕事中で、会社のパソコンからレーダーを見たところ、とんでもない表示が・・・。 しかも、あちらこちらで落雷が発生している状況で、そんな危ない雲が自分の勤務している駅にも近づいてくる状況でした。 外に出ると、雲はもう真っ黒と言っていいほどで、ただごとではないと思いました。 その後、いよいよその雲の下に入ってしまい、横殴りの雨、断続的な暴風が吹き荒れ、雷鳴ももの凄かったです。 当時はまだ受験生で気象予報士ではなかったのですが、同じ職場の人には「この雲は危ないですよ。」と言ったのを覚えています。

藤田:勉強してこられたことを、実際の仕事で役立てる、これこそが「実学」ですね。

川口:今思うのは、気象予報士となった私が、もし今後同じような状況になったとき、適切な防災行動などを提言できるかということです。 幸いにもこのスーパーセルが通過したときは、自分の勤務する駅や鉄道には大きな被害や遅れはありませんでしたが、同じ愛知県内では落雷による火災があったそうです。 今後もこのようなスーパーセルが発生する可能性はゼロではないでしょうし、そして鉄道にとって特に脅威な存在は台風でしょう。 気象予報士にはなれましたが、まだまだ勉強しないといけないことはたくさんあると思います。 例えば、もし今後自分のいる地域に「特別警報」が出された場合、これが何を意味しているのか、 地元の気象台がどれだけ危機感を持っているのかを、周囲の人に正しく伝え、場合によっては防災行動を提言しなければならないかもしれません。 一人の気象予報士、そして一人の鉄道マンである以上、今私に求められるのは防災だと思います。 はっきり言ってまだ自信はありませんが、気象予報士になれたのですから、 今後も勉強を続け、時にはテレビやインターネットなどの気象情報で情報収集をして少しずつ力をつけていければと思います。

藤田:気象予報士としての腕をさらに磨いていただいたうえで、川口さんのますますのご活躍を願っています。お互いこれからも頑張りましょう!


■対談を終えて、川口智紀さんからのメッセージ
川口智紀さん 最後まで対談記事を読んでいただいた皆様、ありがとうございました。この対談は私から先生へお願いしたものでした。しかも2年ほど前に。 先生も「分かりました。合格したら一緒に対談記事を作りましょう!!」と快諾してくださいました。そして、今回このような対談が実現しました。 私は藤田塾に入って本当に正解でした。だからこうして気象予報士になれました。
最初に藤田塾の存在を知ったのは、学科試験の解答速報をインターネットで探していたときです。 「質問は受講した講座の範囲なら期限はなし、しかも個人経営塾で気象予報士試験一筋、藤田塾にて合格された方も多いですし、もちろん講師の藤田先生も気象予報士。」 この辺りにひかれましたね。 今でも藤田先生に初めて問い合わせの電話をしたときのことを覚えております。 「はい、藤田真司の気象予報士塾ですぅ。」 最初の印象は、本当に無礼覚悟で申し上げると関西系のちょっとキツそうなおっさん(お兄さん?)と言った感じでした。(笑) 私は愛知県在住なので、そもそも関西弁自体が新鮮でしたね。
時間はかかってしまいましたが、少しずつ学習や過去問題演習を進めました。150通くらいのメールをやり取りしましたが、それでも先生は分かりやすく解説して頂き、時には図なども添付してくださいました。試験直前の繁忙期ですと少し時間はかかりますが、それ以外ですと早い時は朝に添削依頼のメールを送ったらその日の夕方には先生からメールが返ってきたこともありました。
もし、本気で気象予報士になりたい方は私もこの塾をおすすめします。もちろん時間がどれだけかかるのかは個人差がかなりデカイと思います。しかし、藤田塾の門を叩いた受講生には諦めない限り、合格を勝ち取るまで手を差し伸べてくれます。私も「実技試験の壁」を経験した一人です。 これは対談でも触れたことですが、一回王手をかけた後に実技試験に落ちて学科試験が復活し、ゼロからのスタートとなったこともありました。そのとき私は懇親会の席で先生に質問しました。 「完全合格を手にされる方に見られる特徴はなんでしょうか?」 この問いかけに対し、先生は「合格するまで諦めずに本気で取り組まれた方ですね。」 と即答されました。当たり前のことかもしれませんが、今思うとこの言葉はまさしくその通りだと思います。私も諦めなかったから合格できたのです。 一方、受験生である間は周囲の方々には本当に助けられました。藤田先生や周囲の方々のおかげで合格を勝ち取れたというのは間違いありません。本当にありがとうございました。おかげさまで、ひとつ大きな目標を達成することができました。
もしこの対談記事を読んでおられて、気象予報士に本気でなりたいという方はぜひとも藤田塾の門を叩いてみてください。藤田塾には「簡単に合格できる魔法」はありません。先生もそう仰っています。しかし、「正しい知識と正しい勉強法」を教えてくれます。それが今までの合格実績に繋がっているのではないでしょうか。 「気象」は本当に難しく、奥の深い分野だと思います。正直言ってしまうと、先生だって人間ですから間違えてしまうこともあります。しかし、そこはすぐに訂正してくれ、ただ訂正するだけでなく解説も付けてくださいます。
さらに、受講生の声にも真剣に耳を傾けてくれました。 以前、私が「テキスト教材をPDF化したものをインターネットで見られないでしょうか。外出先でもすぐに調べられますし、荷物も軽くなるので助かります。」 とお願いしたところ、すぐに対応してくださいました。もちろん、我々のすべての要望に応えるのはまず無理でしょうが、例えばインターネット受講や質疑応答などの個別対応は、やはり個人経営塾ならではの”かゆい所に手が届く”対応をしてくれます。あとはどういった塾なのかは藤田塾のホームページや、直接先生へお問い合わせ頂ければと思いますが、私もこの塾出身者として、そして一人の気象予報士として、この塾をおすすめします。
最後に、藤田先生には大変お世話になりました。合格できたのは藤田塾にいたのが最大の勝因でした。藤田先生は、支払った受講料以上のサービスを提供してくださいました。この先はこれまでよりも先生とメール等で連絡することはめっきり減るでしょうし、お会いすることもあまりなくなってしまうとは思いますが、益々「藤田真司の気象予報士塾」が発展し、一人でも多くの気象予報士が誕生することを願っております。 いままで”本気で”ご指導いただき、本当にありがとうございました。


■対談を終えて、藤田真司からのメッセージ
藤田真司 2005年(平成17年)に当塾を開いて以来、気象予報士試験の合格を目指す受講生の皆様をサポートし続けてきました。 今は資格を活用して、大活躍されている元受講生の方々も、日々不安と悩みを抱えながら、受験勉強に励んでおられたことを思い出します。 そういった過程を数多く見ているからこそ、「この道を進めば、その向こうに合格がある」と確信するようになりました。 現時点で試験勉強と格闘しておられる受験生の皆様にとっては、先が見えないこともあるかも知れませんが、先輩受験生に続く形で、ぜひ合格まで勉強を続けてほしいと思います。
合格を勝ち獲られた後に、合格体験記のご執筆をお願いすると、「自分も弱っているときに合格体験記で元気づけられた。今度は自分が応援する側として、ぜひ書かせてほしい」とご快諾をいただけることがよくあります。 それは、実際に顔を合わせる懇親会の場でも同じで、元受講生の方が気象予報士として、自らの経験を基に現受講生の方にアドバイスをして下さるのは、本当にうれしいことです。 励まされていた方が、やがて励ます立場に変わる。こうした「合格の連鎖」が当塾にはあります。
今回の対談も、まさにその1つであり、川口智紀さんからのご提案によって実現しました。お忙しい中、京都までお越しいただけたこと、貴重な意見交換ができたことに、改めて感謝したいと思います。対談の中でも触れましたが、第46回試験で合格される可能性が高いと思っていただけに、あのときの不合格は残念でした。 でも、決して腐らずに、着々と学科試験の学習をやり直し、実技試験の学習にも磨きをかけ、第49回試験では堂々と合格を勝ち獲られました。今後の川口さんのさらなるご活躍を願いつつ、この対談をお読みになった方々から多くの気象予報士が生まれれば良いなと思っています。

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