藤田真司の気象予報士塾は、気象予報士試験合格をトコトン応援する通信型の塾(予備校)です。

無料メルマガ『めざせ!気象予報士・お天気キャスター』バックナンバー(第201話~第250話)


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  201、まず入門してみる
  202、試験で全力を発揮できる環境を作る。
  203、「1問あたり4分間」の試験に挑むための方法
  204、合格発表前に、一歩抜け出す。
  205、合格でしか得られない感動がある。
  206、次の試験に向けて立ち上がろうぞ!
  207、早朝という時間を最大限に活用する。
  208、受験勉強のためのスマートフォン活用術
  209、仲間からエネルギーをもらう。
  210、「黄金の1時間」を持つ
  211、試験3か月前からの学科試験学習法
  212、試験があるから勉強にも力が入りやすい。
  213、一歩踏み出すことで、変わる。
  214、課題は細切れに分割して取り組む。
  215、自分のための「勉強基地」を用意する。
  216、出題予測をする時間があれば、過去問題演習に励む。
  217、試験直前に何を勉強するか。
  218、実技試験合格のために必要なこと
  219、1日90分を続けてみる。
  220、受験勉強は「合格」で締めくくりたい。
  221、自分自身に投資する。
  222、短くとも良質な勉強時間を確保する。
  223、合格者の足跡から学ぶ。
  224、実技試験の演習をどこまでやるべきか。
  225、学科試験の演習をどこまでやるべきか。
  226、2015年春の資格取得に向けたハードな学習計画
  227、易しい問題を取りこぼさない。
  228、出題者と対話するように問題を解く。
  229、GWまでにどれだけの勉強ができるか。
  230、過去問題を使って鍛える。
  231、耳からの学習
  232、「合格の相場」に基づいて分析する。
  233、合格率の低さを恐れない。
  234、限られた時間を集中的に活用する。
  235、めざせ!在学中の合格
  236、実技試験の勉強の取り組み方
  237、「できない理由」を捨てる。
  238、試験に対する不安に押しつぶされないために
  239、自分の未来のための「研究開発投資」
  240、気象予報士試験に合格する人の特徴(その1)
  241、気象予報士試験に合格する人の特徴(その2)
  242、試験前の受験勉強
  243、実力を出し切るために、問題文を熟読する。
  244、気象予報士試験に合格する人の特徴(その3)
  245、気象予報士試験に合格する人の特徴(その4)
  246、冬試験に向けての学習
  247、この勉強法で良いだろうか?(実技試験編)
  248、寝不足で勉強しない。
  249、背中をつついてくれる人を味方にする。
  250、正答率の高い問題を落とさない。

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201、まず入門してみる
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「今年こそ気象予報士試験に挑戦しよう!」と心に決めても、
「勉強を続けられるかどうか不安・・・。」とお感じの方も多いかと思います。
実際の試験問題を見ると、すごく難しそうに見えるのですね。
もちろん、気象予報士試験が高い壁であるのは確かですが、
合格された方も最初は初学者だったわけで、
結局のところ、受験の荒波をくぐり抜けたからこそ、資格を取れたわけです。

ある世界において、「ほんの序の口」と見なされるようなことでも、
その世界を全く知らない人(門外漢)が眺めると、
「スゴい!」と感じることがよくあります。

一例を挙げましょう。私は楽器が全くできません。
高校でギターのテストがあったのですが、1音も弾けなかったほどです。
そうした楽器オンチの私が、ピアノを両手で弾いているのを見ると、
「なぜ左手と右手で異なる指使いができるのか?」と驚愕するのです。

しかし、実際のところ、曲を両手で弾くというのは、
習い始めて、あまり時間が経っていない子供でも練習しているとのことで、
ピアノを弾ける人からすると、別にスゴいことではないようです。
それでも、私のようにピアノ経験ゼロの人間からすると、
「両手でピアノを弾ける人」と「プロのピアニスト」との差よりも、
「ピアノが弾けない人」と「両手でピアノを弾ける人」との差のほうが、
大きいように感じてしまうのです。

確かに、「両手を使う」ということは、
パソコンのキーボードをほとんど見ずに、文字入力することと似ています。
これについては、私も我流とは言え、ある程度は習得していますので、
パソコン初心者の人に尋ねられても、
「少し練習すれば、できるようになるよ」と言えます。

気象予報士試験の勉強も似たようなところがあります。
全く勉強したことのない人が、受験生の勉強風景を見学すると、
とんでもなく専門的なことを学習しているように見えます。
しかし実際のところ、その内容はキチンと勉強を続けていけば、
3か月で到達できるくらいの水準だったりします。

このように、部外の立場にいると、
入門の壁がとても高く見えることがあります。
実際に入門してしまえば、その壁は決して高くは見えないので、
外から見たときだけに現れる蜃気楼のようなものかも知れないです。

気象予報士試験の勉強に興味があるなら、まず入門してみましょう。
書店でいろいろな本が出ていますので、立ち読みして、
自分に合ってそうなものを買ってみると宜しいかと思います。
本を読んでみて「自分には合わない」と思えば、止めてしまえばいいのであり、
「面白そうだ」と思えば、さらに進んでいけば良いのです。
門前で迷うよりも、まず門をくぐってから考えるということですね。




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202、試験で全力を発揮できる環境を作る。
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真剣に合格を志して勉強を続けてきた受験生にとって、
緊張や不安な気持ちを抱くことは、当然であると言えます。
しかし、緊張や不安に飲み込まれないようにすることは大切ですね。

試験日に思い通りの答案が書けた場面や、
合格発表日に合格を勝ち取った場面を思い浮かべて、
イメージトレーニングされると良いでしょう。
私自身も受験生時代、寝る前にこうしたイメージを思い描いていました。

試験まで残り1週間を切った今の時期においては、
いかにして実力を最大限発揮できるか、それを考えることが大切です。
風邪などを引かぬよう、体調管理も欠かせません。

また、試験会場において、最適の環境で受験できるよう、
ちょっとした準備をしておくのも良いでしょう。
今回は寒い時期の試験ですので、次のような例が考えられます。

教室に暖房が設置されていても、
その効き具合までは、事前に確認することが出来ません。
特に足下が冷えるといったことは、十分に考えられます。
そうなると、緊張感も加わって、トイレが近くなることが多いです。
トイレに行きたいのを我慢しながら、試験問題と向き合うというのは、
強いストレスがかかりますので、集中力の妨げとなります。
休憩時間には、意識的にトイレに行っておかれたほうが安心です。
また、足下の冷えを防ぐために、靴用・靴下用のカイロなどを、
事前に用意しておくのも、1つの方法だと思います。

逆に、暖房機の近くに、自分の席がある場合、
暑くて、頭がボーッとしてくる可能性も考えられます。
これに対しては、脱ぎ着しやすい服装で対処したいところです。
また、暖房が強い・温風がよく当たるといった場所では、
喉がカラカラしてくることも想定されます。
休憩時にお茶を飲んだり(飲み過ぎには注意)、マスクを着用するなどして、
乾燥から来る不快感に対応するのが良いでしょう。

自分の部屋で受験勉強する場合は、最適な環境を用意できますが、
試験会場は、必ずしも自分の皮膚感覚と合っているとは限りません。
そんな場合でも、事前にちょっとした備えをしておくことで、
自分に合った環境に近づけることができます。

これまでの受験勉強の成果が100%発揮できることをお祈りしています。





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203、「1問あたり4分間」の試験に挑むための方法
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基礎事項をしっかり学ぶことは、受験突破に必要不可欠です。
しかし、試験会場で問題を順調に解き進めるためには、
多くの過去問題に当たってみることも、大切です。

「基礎ができていれば、初めて目にした問題でも、
 思考を組み立てていくことができるはず。」
これは確かに、その通りだと思います。
例えば、第39回試験での一般・問4は、
水滴の併合成長に関する計算問題が出されました。
これまでに類のない問題内容だったと私は認識していますが、
併合成長に関する基礎知識が備わっていれば、
1つ1つ思考を重ねていくことで、正答を選ぶことができるはずです。

しかしながら、忘れてはいけないことがあります。
それは、「試験には制限時間が設けられている」ということです。
学科試験であれば、60分で15問を解かねばならないのです。
単純に平均すれば、1問につき4分しか与えられていないのであり、
瞬発力が要求される試験でもあると言えます。

こうした試験においては、出された問題に対して、
「既習感(=前に勉強した内容だ!)」をどれだけ持てるかが重要です。

例えば、第39回試験の一般知識試験でいえば、
問2は、平成13年度第2回試験の一般問3と考え方は同じ問題であり、
問7は、平成20年度第1回試験の一般問4の着眼点とよく似ています。
また、問8については、かなり古い問題ですが、
平成6年度第3回試験の一般問7と同じ内容の資料が出ており、
問われている事柄にも、共通点があります。

これらの問題に初めて対面する受験生と、
腰を据えて問題演習にじっくり取り組んだ受験生では、
どちらが正答に早くたどり着けるのかは、申し上げるまでも無いでしょう。

過去問題演習というのは、基礎学習で培った知識が、
具体的にどのような形で問われるのかを確認する場であり、
「知っている知識」を「使える知識」に発展させることが目的です。

かなり以前の過去問題集については、
新刊として入手するのが難しい場合もありますが、
古本という形で、できるだけ手に入れておきたいところです。
専門知識試験は、予報制度の変更や技術革新に伴って、
今では古くなってしまった問題も多いですが、
一般知識試験については、ほとんどの問題について、
現在でも演習に活用できると思います。




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204、合格発表前に、一歩抜け出す。
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気象予報士試験が終わって、合格発表が行われるまでの期間は、
受験勉強を行う意欲が低下しやすい時期です。
合格していれば、受験勉強の必要は無くなるのですから、無理もありません。

しかしながら、自己採点での感触から、
次回試験を受ける必要性を察した方は、早めの勉強再開をお勧めします。
他の受験生が一休みしているときにこそ、一歩抜け出るチャンスです。

試験直後に少しゆっくりするのは、良い息抜きになるのですが、
息抜きの期間が長くなってしまうと、それが当たり前になります。
つまり、それまで身に付いていた「勉強をする」という習慣が、
「勉強をしない」という習慣に変わってしまう恐れがあります。
勉強エンジンが冷え切ってしまうと、
再び燃焼させるためには大きなエネルギーが必要になります。
冷めてしまわないうちに、元に戻したいところです。

まず始めたいことは、今回の試験問題の見直しです。
すでに気象業務支援センターから解答例も発表されていますので、
どこで間違えたのかを詳しく分析していかれると良いでしょう。
中には「試験の結果が分かるのが怖いので、自己採点をしない」
という方もおられるようですが、試験攻略の点からはマイナスです。
誰でも良くない結果が明らかになれば、嫌な気持ちになりますが、
答案分析によって自分の実力を査定することから、勉強は始まります。
課題をあぶり出すことで、解決すべきものも見えてきます。

こうした分析を行えば、「基礎事項にあやふやな部分があった」とか、
「過去問題演習が十分でなかった」といった問題点が見えてきます。
基礎的な学習の必要性を感じた場合は、今から初夏を迎える時期にかけて、
集中的に取り組んでいかれると良いでしょう。
早い段階で基礎学習を固めることができれば、
問題演習を中心とした実戦的勉強にも、効率的に取り組めるはずです。

合格率5%の試験を征するためには、
受験生全体の中で上位5%に食い込むことが必要になります。
時間を味方に付けて、実力を高めていきましょう。




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205、合格でしか得られない感動がある。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 目に飛び込んできたのは「気象予報士試験合格通知書」の文字です。
>「うっそ~~!?」思わず大声が出て卒倒しそうになりました。
> 俄かに信じられずぐるぐる家中を歩き回り、
> 通知書を何度も何度も見直しました。
> ようやく落ち着き「間違いない!」と確信したのは、
> 藤田先生から届いていたメールを見てからです。本当に嬉しかったです。
> 今までの努力が実を結んだ瞬間でした。涙が溢れました。



卒業式において、学生らが学帽を一斉に投げ上げるシーンを、
テレビで目にすることがあります。
一生懸命に勉強した人ほど、この瞬間が感慨深いのだろうなと思います。

ちなみに、私自身は卒業式に出たかどうかも覚えていませんので、
どんな学生生活であったかは、ご想像のとおりです。
(だから、余計にうらやましいと感じるのです。)

資格試験の合格も「受験勉強の卒業」であると言えます。
もちろん、気象予報士試験合格が最終目的なのではなく、
気象予報士として活躍することを志す方も多いです。
しかし、試験合格によって大きな達成感を得られることは確かです。
いくら合格の先を見据えていても、合格までに要した労力を思い返せば、
合格を勝ち取った日を淡々と迎えられる人はいないはずです。

19歳の時に、私は自転車で奈良から北海道・宗谷岬まで行きましたが、
その途中で旅の達成感を味わわせてくれたのは、県境を示す標識でした。
滋賀県から野坂山地を越えて「福井県」の標識を通過するときは、
「いよいよ近畿地方から脱出するのか」と思いましたし、
土砂降りの中、国道101号線を走り続けて「青森県」の標識を見たときは、
「とうとうここまで来たか」と感じたものです。

県境といっても、実体は単なる地図上の線であり、
地元の人にとっては頻繁に行き来する場所に過ぎません。
しかし、自転車を押して山道を進んできた自分にとっては、
その標識こそが、大きな意味を持つものだったのです。

気象予報士試験合格は、長い道のりにおける大きな標識の1つです。
この場所に到達したとき、今まで勉強を続けて良かった、
途中で諦めないで良かった、と感じるはずです。

この試験の勉強に取り組むことの目的には、
「資格を得て気象予報士として活躍すること」と、
「気象を学ぶことの充実感」という2つがまず挙げられますが、
「難しい試験を突破することの喜び」も、加えて良いと思います。

面白いもので、短期間ですぐに合格できるような試験であれば、
合格に対する喜びは、それほど大きくありません。
何でもそうだと思いますが、簡単に得られないものほど、
それが手に入ったときの嬉しさは大きいです。

「そこに山があるから登るのだ」という有名な言葉がありますが、
「そこに難関試験があるから挑むのだ」と読み替えても良いでしょう。
登頂することでしか見られない景色があるのと同じように、
合格することでしか得られない感動があると私は思います。




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206、次の試験に向けて立ち上がろうぞ!
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気象業務支援センターが発表された情報によりますと、
第39回試験での合格者は150名で、
試験始まって以来、最も少ない人数でした。
また、合格率も4.0%と、第12回試験と並び最低水準でした。

もともと「狭き門」として知られる気象予報士試験ですが、
今回は、特に厳しい状況であったと言えます。
「受験生25人に対して合格者1人」という競争率は、
難関大学の入試でも、まず目にすることは無いと思います。

これは筆記試験全般に言えることですが、ある点数を合格点と定めれば、
僅か1点の違いで、合格者と不合格者が区別されることになります。
自己採点で、事前にある程度の手応えをお感じであれば、
不合格という現実を受け入れることに、
抵抗をお感じになる方もおられることでしょう。

しかしながら、試験結果が発表された以上は、
次の試験に向けて、立ち上がることが大切です。
ここで再び走り出すことができるかどうかで、
次の試験での結果が大きく異なってきます。

今回の試験で、150名の方が合格されたわけですが、
これはマラソンに例えると、1位~150位の方に該当します。
一度合格された方は、基本的に再度受験されることは無いので、
次の試験での合格者の大半は、今回の不合格者から生まれるわけです。

単純な言い方をすれば、第39回試験で151位だった方が、
現時点では暫定1位ということになります。
これから、次回試験に向けて着実に実力を伸ばしていかれれば、
合格を勝ち取られる可能性が高いと考えられます。
しかし、不合格のショックで再スタートが出遅れてしまうと、
後から走ってきたランナーに抜かれてしまうことになるわけです。
気持ちの立て直しが、いかに大切であるかを示しています。

私は受験生だったときに、合格時期が試験1回分遅れることが、
すごく大きな違いのように感じました。
しかし、合格して年月が経つと、「微差」に過ぎないことに気付きました。
大切なのは、最終的に合格を手にできるかどうかということであり、
この違いは「大差」であると思います。




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207、早朝という時間を最大限に活用する。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> ■早朝しかまとまった時間は取れず、
> 子供が寝ている朝5時から平均一日2~3時間の勉強をしました。


「朝型」「夜型」という言葉があるように、生活スタイルは人それぞれですが、
早朝学習で合格を勝ち取られる方は、わりと多いです。

私自身も子供のときから早く起きることが多く、
あまり褒められたものではないですが、朝に宿題をすることもありました。

気象予報士試験の勉強も、もっぱら早朝が中心でした。
夜はどうしても一日の疲れが溜まっていますので、
頭脳格闘を要する試験勉強が手に付かなかった記憶があります。
例えば、散らかっている書類を整理するなどの単純作業であれば、
少々眠くても、ダラダラ手を動かしていれば進むのですが、
「新しいことを理解する」「難しい内容を解きほぐす」といったことは、
眠気に襲われていると、上手く進みません。
そこで、睡眠によって心身をリセットさせ、
新鮮な頭で取り組める早朝を活用するわけです。

今日は4月1日ですが、これからの時期は夜明けも早く、
早朝学習の習慣を付けるのにも適しています。
外が明るくなっていれば、目覚めやすいですし、
冬のような厳しい冷え込みもないので、布団からも出やすいですね。
少し外に出て、朝の光と空気に包まれれば、
頭もシャッキリすることでしょう。

私は今でも早朝を活動時間に充てています。
今日はいつもより少し早く、4時40分に目が覚めました。
まだ誰も起きていないので、とても静かです。
こうした時間を活用して、答案添削や質疑応答に取り組んでいます。
そして、6時30分になれば、NHK第1放送をつけて、
ラジオ体操をすると、体もほぐれるというわけです。

電車で通勤・通学をされている方であれば、
朝早い電車に乗ることで、混雑を避けることができます。
満員電車に押し込められれば、文庫本さえ広げるのも困難ですが、
座席に腰掛けることができれば、受験勉強の時間を確保することも可能です。

こうして、早起きを習慣づけることができれば、
その時間を有効活用することが可能になります。
習慣化のコツを1つ挙げるとすれば、できるだけ早寝することです。
当たり前の話ですが、遅寝では早起きが辛くて辛くて大変です。
早起きとは睡眠時間の後半部を削ることではなく、
睡眠時間全体を前にシフトすることだ、と捉えていただければ、
早朝に気分良く目覚めることができるはずです。




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208、受験勉強のためのスマートフォン活用術
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受験生にとってのスマートフォンの魅力は、2つあると考えます。
 1:コマ切れの短い時間を活用できる
 2:「すぐやる」ための道具として活用できる

まず、1ですが、私も使っているアプリ「気象天気図」は、
アメダスやレーダーなどの気象庁発表の情報を、簡単な操作で閲覧できます。
例えば、温帯低気圧が日本付近を通過していくときであれば、
アメダス気温分布図で、寒冷前線通過に伴う気温の急低下を読み取り、
衛星画像で、低気圧の北側に広がるバルジを確認できることでしょう。

もちろん、書物などで基礎事項をじっくりと学ぶことは不可欠ですが、
学習内容を実際の資料で確認することも大切です。
しかしながら、パソコンの前でしか見られないのであれば、
そうした機会は少なくなってしまいます。
電車の待ち時間などで、スマートフォンを使って閲覧できれば、
それだけ気象資料に触れる機会も増やせるわけです。

次に、2です。
受験勉強で大切なことは、ちょっとした疑問が湧いたとき、
それを解決するためのアクションを即座に起こすことです。
このメルマガでも何度も書いていますように、
疑問の解決こそが、レベルアップの秘訣ですので、
分からないことが生じたときは、それを大切にすることが重要です。
例えば、気象庁の予報業務に関する疑問は、
気象庁ホームページで解決することも多いです。

もちろん、ウェブ検索では解消しない疑問も多いので、
その場合は、書物にあたったり、人に尋ねたりという形で、解決を目指します。
このとき、疑問点をすぐに記録し、一元化しておくことが大切です。
この作業を疎かにすると、疑問点そのものの存在を忘れてしまうからです。

スマートフォンにメモをしたり、パソコン用のメールに送信したりすれば、
疑問点を1箇所にまとめて管理することができます。
紙のノートで管理しても良いですし、電子データでも良いでしょう。
最近では、クラウドサービスを利用することで、1つのファイルに対して、
パソコンからもスマートフォンからも閲覧や編集が可能です。

スマートフォンのタッチパネルでの文字入力が面倒だという方は、
軽くて持ち運びに便利な折りたたみ式のキーボードをお勧めします。
私も使っているのですが、慣れればノートパソコン並みの文字入力が可能で、
しかも、無線での接続ですから、ケーブルをつなぐ必要も無いです。

こうした道具を使って、解決すべき疑問をキチンと管理できれば、
受験勉強をさらに効率的に進めることが可能だと思います。




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209、仲間からエネルギーをもらう。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> なかなか受からず自暴自棄になっていた時に励みになったのも、
> 諦めずに何回も受験された方の体験記でした。


人間は機械やコンピュータではありませんので、
受験勉強に対する意欲を、一定に保ち続けることは難しいです。
特に、気象予報士試験の受験生活は、わりと長くなることが多く、
「学習意欲の山と谷」を、多かれ少なかれ経験することになります。

大事なのは、「谷」の部分を、どうやって乗り越えるかです。
「谷」から這い上がれなければ、その時点で受験勉強は終了となり、
合格を勝ち取ることは、まず不可能になります。

こんなとき、自分で「何とかしなければ」と策を練ることも大切ですが、
受験仲間の存在によって助けられることもあります。
勉強における苦労について共感してもらえるだけで、気持ちが軽くなります。
不思議なもので、「大変なのは自分だけではない」と思うだけで、
肩に乗っかかっていた錘が取れたように感じることがありますよね。

また、心理的な面だけでなく、実利的な面でも、受験仲間の存在は心強いです。
時間確保の方法、問題演習の進め方、役に立つ小道具など、
自分の知らない手法を知ることができるチャンスです。
こうした情報交換は、「井の中の蛙」を防いでくれる場でもあります。
誰でも「自分の学習方法が最も優れている」と思いがちですが、
異なるノウハウを耳にすることで、自分の手法を客観的に見ることができます。

さらに、試験に合格された方と知り合うことも、
受験生活に2つのプラスがあると私は思います。
1つは、困難を乗り越えた方法を耳にできるということ、
もう1つは、「自分も合格できるはず」という気持ちが高まることです。

受験仲間も合格者も、直接に顔を合わせて話ができればベストですが、
文章を通じてメッセージを受けるだけでも、効果があると思います。
自分を動かしてくれるのは、直接的であれ間接的であれ、他人です。




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210、「黄金の1時間」を持つ
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今回も、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> こんなチンタラ学習ではいつまで経っても受験できないと思い、
> いわゆる受験勉強を始めたのはリタイアした2010年秋ごろからです。
>   (中略)
> ふり返ってみますと他のことで忙しい時のほうが短い時間に集中して勉強でき、
> 効果も上がったような気がします。


私は「NHK特集 永平寺」という番組が好きで、何度も繰り返して見ています。
制作されたのが1977年(昭和52年)で、私が生まれる前のことです。
初めて見たのが中学校の授業だったと思います。
最近になって、NHKオンデマンドで昔の作品が見られるようになり、
その中に、この番組も含まれているのです。

雪深く、厳しい寒さの中で、夜も明けぬうちから修行が始まります。
一番印象深いのは、雲水の皆さんによる掃除の部分です。
全長900mに及ぶ廻廊をドタドタと走り回り、
全身を動かしての雑巾掛けは、まるで格闘技のようです。
集中して取り組むため、掃除のスピードは普通の人の3倍にもなり、
その後は、再び静かな修行の場に戻るのだそうです。

こうした「静」と「動」のメリハリの良さは、
番組を見るたびに、私も見習いたいと感じることです。
昔から、私には「ながら癖」があり、
学生時代の勉強は「テレビと一緒に」ということがよくありました。
大して頭を使わない軽作業であれば、それでも良いのですが、
これが勉強ということであれば、話は別です。
結局のところ、「時間はかかったけど、濃度は低い」という、
チンタラ学習になりがちです。

気象予報士試験の勉強も同じで、短くても集中した時間を持ちたいものです。
人間が休憩無しで集中できる時間は、1時間くらいだと思います。
でも、「1時間くらいなら確保できそうだ」という方も多いでしょう。

そこで、毎日1時間だけを受験勉強に充てることをお勧めします。
その代わり、1時間はピンピンに集中して取り組むことが大切です。
テレビも、動画サイトも、スマホも、菓子も、酒も、寄せ付けずに。
こうして、1時間を「黄金の1時間」にすることができれば、
受験勉強の効率をさらに高めることができると思います。




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211、試験3か月前からの学科試験学習法
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試験まで残すところ、約3か月となりました。
受験案内書の頒布も始まり、少しずつ試験日が近づいています。
今回は、学科試験の合格に向けた今後の受験勉強について書いてみます。

今後の受験勉強は、過去問題の演習が主体となります。
これまでの基礎学習で身に付けた知識が、
実際の問題でどのように問われるかを、
演習を通して、学んでいかれることが大切です。

そこで、勉強を進めていくためには過去問題を確保することが必須です。
気象業務支援センターのホームページでも、
過去3年分の問題と解答例をダウンロードできますが、解説はありません。
そこで、東京堂出版や気象業務支援センターから、
毎回の試験ごとに出ている問題集を用意されることをお勧めします。

書店で問題集を探してみますと、あちこちの試験問題から抜粋する形で、
1冊の書籍にまとめられた問題集も出ています。
こうした問題集は、「最初の1冊」としてはお手軽なのですが、
合格水準の実力を付けるためには、量的に十分ではないです。
学科試験の受験勉強であれば、一般・専門ともに、
少なくとも過去10年分は、演習していきたいところです。
そこで、試験ごとに出されている問題集のほうが適しているのです。

新品の問題集を1冊ずつ揃えていくのは、値段も少々張りますが、
中古品を利用すれば、安く抑えることも可能です。
ネット書店のAmazon(アマゾン)では中古品が売られていることもありますし、
ネットオークションでは、複数の問題集がまとめて出品されることもあります。

こうして問題集を揃えた後は、最低でも1週間に1年分のペースで、
演習を進めていかれると良いでしょう。
試験は年に2回行われますので、1年分とは試験2回分であり、
学科試験1科であれば、15題×2回=30題ということになります。
(学科2科の合格を目指している方は、週に60題の演習となります。)
これを10週間(2か月半)にわたって続ければ、10年分の演習ができます。

「30題の演習」とは、単に問題を解くことだけではありません。
むしろ、問題を解くこと自体は、勉強の取っかかりに過ぎず、
言葉を変えれば、「弱点・課題の洗い出し」をしているだけのことです。
洗い出された弱点・課題を、いかに解決できるか、
ここからが本当の意味での受験勉強であると言えます。

30題に取り組み、キチンと正答できなかった問題や、
まぐれで正答しただけの問題については、
周辺部分も含めて知識の補強を行う必要があります。
こうした学習を丁寧に行うことで、未来に行われる本試験に対する、
応用力を養うことができるのだと私は考えています。

なお、専門知識試験の場合、技術革新や制度変更に伴って、
今では演習に耐えられなくなってしまった問題もありますので、
この部分は受験勉強を進めるうえで、注意が必要です。




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212、試験があるから勉強にも力が入りやすい。
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中学生のときに、友人と冬休みを利用して5日間の旅行計画を立てました。
青春18きっぷ(JR普通列車・快速列車が1日乗り放題)を5枚使う鉄道旅で、
旅費を節約するため、宿には1泊もせず、全て夜行列車を使うという行程です。
特急列車や急行列車は使えないという制約の中で、
どうすれば充実した旅ができるか、時刻表をめくりながら計画を練りました。

旅の日程を組み立てていると、旅先の知識が増えてくるので、
ますます旅行が楽しみになってきます。
例えば、会津若松の「さざえ堂」についてガイドブックを読んでみると、
二重らせんの構造になっていて、上りと下りの経路が別々であり、
入口から出口まで他の参拝客とすれ違わない、といったことが書いてあります。
こんな変わった建物が、江戸時代に作られたということにも興味を引かれます。
実際には、記録的な大雪で路線バスが運休してしまったため、
さざえ堂を訪れることはできませんでしたが、
旅の計画は、旅そのものと同じくらい、ワクワクするものです。

人は未来を意識しながら生きています。
別の言い方をすれば、予定を立てることによって、
進むべき方向がより明確になるように思うのです。

気象予報士試験の勉強を始めて間もない方から、
「次の試験は受けたほうが良いのだろうか」と相談を受けることがあります。
費用面で許せるのであれば、私は受験することをお勧めしています。
たとえ、学科試験1科の合格さえ厳しい場合であっても、です。

書類を整え、受験手続きを進めることで、
「試験まで残り○○日だ」と意識するようになります。
普段の勉強でも、試験での出題を念頭に置くようになります。
当日の試験会場では、張り詰めた空気が漂っていることに圧倒され、
制限時間内で問題を解かねばならない厳しさを実感します。
こうした感覚は、実際に受験しなければ、なかなか分からないものです。

気象予報士試験の勉強歴が短い受験生の中には、
試験に対して、甘めの(楽観的な)認識を持つ方もおられます。
しかし、実際に受験されることで、合格への壁の高さを肌で感じ、
勉強に対して、より力が入るようになることも多いです。

「全ての受験勉強を終えてから試験を受ければ、
 受験回数を最小限に抑えられ、受験料も節約できる。」
という考え方は一見合理的ですが、実際の成功例を耳にしたことは無いです。
やはり、いつ受験するか分からない状況において、
受験勉強を継続的かつ意欲的に取り組むのは難しいのだと想像します。

近い時期に試験を受けねばならないという状況だからこそ、
それが良い意味での緊張感をもたらし、
気持ちを勉強に向かわせることになるのだと思います。




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213、一歩踏み出すことで、変わる。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> きっかけは、腰痛でした。
> ひどい時は通勤にも支障が出るような状況で、
> 恒例としていた年一回のフルマラソン参加も断念、
> 軽い運動もできない時期が続きました。
> 趣味といえばスポーツぐらいでしたので、
> 休日を無為に過ごすことが多くなりました。
> 1年ぐらい過ぎた頃、これではいかんと思い始め、
> いろいろ考えた末、この機会に資格試験に挑戦してみようという気持ちに。
> ただ、気分転換も兼ねたいので、
> 仕事とは全く関係ない分野で趣味的な要素も満たすものを…
> と思案していたところ「気象予報士」が浮上してきました。


気象予報士を志すきっかけは、人によってバラバラです。
最初からプロ志向(就職・転職)という方もいれば、
趣味や気分転換という形で勉強を始める方も多いです。
私の場合は、小学生のときから天気や宇宙が好きだったので、
趣味の延長線上という形で、資格試験に挑戦したタイプです。

気象予報士試験に興味を持つ方は多いと思いますが、
実際に資格を手にできる方は、それほど多くありません。
平成24年度に行われた2回の試験で、合格を勝ち取られたのは320人です。
(データは、一般財団法人気象業務支援センターのホームページより)
ちなみに、平成24年度における、社会保険労務士試験の合格者は3650人、
行政書士試験の合格者は5508人です。
(データは、社会保険労務士試験の公式ホームページと、
 一般財団法人行政書士試験研究センターのホームページより)

また、平成25年6月1日の時点で登録されている気象予報士が8774人です。
(データは気象庁のホームページより)
気象予報士が「稀少」であることは言えると思います。

テレビで活躍する人気キャスターも多く、
この資格に興味を持つ方も少なくないはずです。
そのとき「ちょっと調べてみよう」というアクションを起こせるかが、
将来に資格を取れるかどうかに関係してきます。

一般的には「理系の試験」と認識されていますが、
問題を解くために要求される数学は、中学校~高校1年で学ぶ内容が多く、
受験勉強を頑張れば概ね克服できる、というのが私の認識です。
また、実技試験は文という形での解答が大半ですので、
作文力の高い受験生のほうが有利であると言えるのです。

「勉強を始めようか、どうしようか」と迷っていても、
その時点では情報量が乏しいので、なかなか答えは出ないもの。
迷い続けるまま、時間だけが過ぎるのは勿体ないことです。
そこで、まず書店で試験対策本を適当に1冊買ってきて、
自分に合うか合わないかを試してみるのも、1つの方法です。
実際の問題を目にし、「こういう勉強をするのか」と知ることができれば、
自分に合っているのかどうかも分かりやすいです。
合っていれば続ければ良いですし、合わないなら撤退すれば良いのです。

興味を持って勉強ができそうであれば、
受験勉強のための環境を整えることが大切です。
「日曜日の午前中は、必ず机に向かう」とか、
「通勤電車の中で座って本が読めるように、30分早く家を出る」など、
時間や空間の確保をすることで、勉強にエネルギーを投入できます。

また、長期間にわたって受験勉強を続けるためには、
興味を持って取り組むことが理想的です。
意欲的に勉強できるかは、学習課目との相性もありますが、
一番大切なのは「分かる!」「解ける!」という実感です。
勉強は上手く進むと、面白いと感じられます。
例えてみれば、「ランナーズハイ」に近いのかも知れません。
「楽しみながら全力疾走する」これが合格の秘訣だと思います。




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214、課題は細切れに分割して取り組む。
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試験日が少しずつ迫ってくる中で、
「受験勉強に取り組まないと!」と焦りを感じながらも、
思うように取りかかれない方もおられると思います。

「一般知識試験の勉強を頑張るぞ!」と決意した受験生も多いと思いますが、
目標がこれだけだと、受験勉強を続けるのは難しいです。
なぜなら、攻略すべき対象物が大き過ぎるので、
「何か大変そうだ・・・。」と感じてしまい、やる気が持続しにくいからです。
また、目標が漠然としていて、「何から手を付けて良いのやら・・。」
という気持ちにもなりがちです。

こういった場合は、取り組むべき課題を細かく分割することをお勧めします。
例えば、「一般知識試験の勉強を頑張るぞ!」については、
「大気の熱力学の勉強を頑張るぞ!」とか、
「降水過程の勉強を頑張るぞ!」などに分割すれば、
行うべき学習内容が少しずつ明確になってきます。
しかし、この程度の分割では、まだ不十分です。

もし、大気の熱力学の勉強についてであれば、
「気圧」「絶対温度」「気体の状態方程式」「熱力学第一法則」
「比熱」「空気塊の断熱変化」「温位」「相当温位」などといった感じで、
トコトン細切れに分割してしまうのです。

そうすれば、1つあたりの勉強量(時間と労力)は、少なくて済みます。
小さな労力で、1つの課題を解決することができるわけで、
こうした「課題を1つクリアしたぞ!」という達成感が大切なのです。
小さな一歩でも、着実な進捗感が得られれば、
次に進む足取りは少し軽くなるはずです。

例えて言えば、「1tの砂を運べ」という仕事を与えられたとき、
1kgずつ1000回に分けて運べば良い、と考えて実行するのと同じです。
大きな砂山を前にして、「むむむ、1tの砂を運ぶのか・・・。」
と腕組みして考え込んでいるだけでは、いつまで経っても片付きません。
しかし、手強い敵もバラバラに分割してしまえば、弱体化できます。
それを1つずつ潰していけば、やがて大目標を達成できるはずです。




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215、自分のための「勉強基地」を用意する。
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作家の佐藤優さんが東京拘置所に512日間拘留されたとき、
膨大な量の書物を読み耽り、62冊ものノートをまとめられたそうです。
また、幕末の思想家・吉田松陰は、野山獄にて孟子の講義を行いました。
人が勉学に取り組むのに最も適した場所は、
外部とのやり取りが厳しく制限された空間なのかも知れません。

勉強を効率的に進めるために大切なことは、集中力です。
本を開いてから10分ほど経つと、無意識にスマホをいじっている、
ついテレビのリモコンに手が伸びてしまう、といったことでは、
学習密度が低下してしまいます。
そこで、集中した場を持つための「勉強基地」を持つことが大切です。

私は京都へ出かけたときに、時間貸しの自習室を使ったことがあります。
大学受験や資格試験の勉強のために利用している方が多いようで、
ピンと張り詰めた空気が漂っていました。
こうした環境だからこそ、自習室に入ることで、
頭を「勉強モード」に切り替えやすいと感じました。

たいていの自習室は月極での利用が基本となっているようですが、
10日間限定というコースや、回数券方式が導入されているところもあります。
また、荷物を預けるロッカーを利用できるところも多く、
これを活用すれば、参考書や問題集を持ち歩く必要も無いです。
(本というのは、意外に重いですからね。)

ただ、こうした自習室は有料で貸し出されるものであり、
立地条件や設備などによりますが、
1か月あたり1~2万円くらい要するところが多いです。

公立図書館で勉強場所を確保できるのであれば、経費はかかりませんが、
最近は自習が禁止されている図書館も目立ちます。
もちろん、自習OKの図書館が見つかれば、それに越したことは無いのですが、
そういった場合、朝から行列ができて、席の争奪戦になることもあります。
有料自習室の月極利用であれば、席取りにエネルギーを取られることも無く、
公立図書館よりも利用可能時間が長いところも多いです。
図書館の場合、早ければ夕方で閉館してしまうところもある一方で、
自習室は夜11時頃まで利用できる場合が多く、
「会社帰りに利用する」といった使い方が可能です。
また、朝は6時頃から利用可能な自習室もあり、
この場合は「出勤前の勉強」といった使い方もできます。

1か月あたり1~2万円という自習室料金は、決して安くありませんが、
有料だからこそ「勉強に専念できる環境」は整っているように思います。
また、月極で利用料金を支払うことにより、
「できるだけ長時間利用したほうが得」という心理が働き、
勉強習慣の確立を手助けする効果があるとも言えます。
一方、利用期間が長くなるほど、経費がかさむことになりますから、
「早く結果を出して、ここから卒業しよう」という気持ちにもなります。
このように、敢えて費用をかけることにより、
受験勉強に対するモチベーションを維持・向上させるという一面は、
決して軽視できないと思います。




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216、出題予測をする時間があれば、過去問題演習に励む。
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「次の実技試験では何が出題されるのだろうか?」
多くの受験生が気になるところです。

過去4回の試験内容(再試験を除きます)について調べてみますと、
いずれも前年度の事例が出されたことが分かります。
(下記の年月日は、出題された資料の初期時刻を示します。)

■第36回試験(2011年8月実施)
 ・実技1:2010年7月11日
 ・実技2:2010年12月2日

■第37回試験(2012年1月実施)
 ・実技1:2010年12月31日
 ・実技2:2010年8月8日

■第38回試験(2012年8月実施)
 ・実技1:2011年7月4日
 ・実技2:2011年9月20日

■第39回試験(2013年1月実施)
 ・実技1:2011年12月3日
 ・実技2:2011年5月28日

こうした傾向を考えますと、第40回試験・第41回試験では、
2012年度の事例が出題される可能性が高いです。

ですから、この時期の天気図に目を通しておかれることも、
1つの試験対策として挙げられると思います。
大きな気象災害が発生した事例については、気象庁による資料もあります。
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/index.html

第36回試験~第39試験の8題のうち、
上記の気象庁資料と時期が重なっているものが2つありますので、
こうしたものに目を通しておかれることも良い勉強だと思います。

ただし、事前に確認した資料と同じ事例が出題されたとしても、
どれだけ得点に結びつくかについては未知数です。
結局のところ、問題文を読んで題意を把握し、
資料から解答要素を探り出し、解答要素を答案文にまとめるという過程は、
地道な過去問題演習の積み重ねでのみ培われると私は考えるからです。
実力があれば、初見であっても問題は解けるはずですし、
そもそも、現場で活躍する気象予報士は常に初見の資料と向き合っています。

むしろ、別事例であっても、似たテーマの過去問題で勉強を重ねるほうが、
本試験の対策として有効であると考えます。
例えば、第38回試験の実技2における問3(2)3の問題は、
第32回試験の実技2における問4(2)の問題と、よく似ています。
また、同じく第38回試験の実技2における問4(2)の問題は、
第32回試験の実技2における問5(4)と思考パターンに共通性があります。

出題の予測にエネルギーを費やすよりも、
みっちりと過去問題に取り組むことが、合格への近道だと確信しています。




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217、試験直前に何を勉強するか。
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試験が目前に迫った時期は、これまでの復習を中心とした学習をお勧めします。
特に、暗記が求められる分野については、直前の確認が大切ですね。

一般知識試験であれば、「法規」を真っ先に挙げます。
問題数が多いうえに、知識の有無が正誤のカギを握ることが多いからです。
条文を丸暗記する必要性は低いと思いますが、
内容をしっかりと把握しておくことは、とても大切です。

法規の内容を、「読んで復習する」というのも1つの方法ですが、
「書いて復習する」という方法もあります。私も受験生時代に行いました。
ただ目を動かすだけでなく、手も動かすことで、
理解が深まるのではないかと考えたのです。
お勧めしたいのは、条文の意味や内容を変えない範囲で、
自分なりに分かりやすく書き直し(リライト)をしてみることです。
日常的な文章と異なって、法規の文章は読みにくいことも多く、
ただ漠然と書き写すだけでは、単なる作業になってしまう恐れがあります。
自分なりに内容を咀嚼したうえで、分かりやすく書き直せば、
その過程で内容を深く理解できるように思います。

専門知識試験や実技試験においては、
注意報・警報の名称や内容の確認をお勧めします。
防災情報に関する問題は、両試験においての頻出事項です。
気象庁は数多くの警報や注意報を発表していて、
特に注意報は種類がかなり多いです。
これらの名称を頭に入れることはもちろんのこと、
どういった状況のときに、その警報や注意報が発表されるかについても、
キチンと整理しておかれることが大切です。

また、実技試験においては、天気図に出てくる記号の確認をお勧めします。
国際式天気記号や雲の記号は、種類がとても多く、
全てを完全に覚えてしまうことは、相当なエネルギーを要します。
ですから、過去に出題されたものを中心に覚える、という形で、
優先順位を付けながら、確認を行っていかれると良いでしょう。

また、前線の作図問題の際に、前線記号の作図も要求される場合がありますが、
このときに、停滞前線や閉塞前線の記号に気を付けたいものです。
両方とも、半円と三角の記号が組み合わさっていますが、
両者の位置関係を正しく認識しておかれることが大切です。
(半円と三角の記号が逆に並んでいると間違った記号になってしまいます。)
気象庁のホームページで、天気図が公開されていますので、
こうした資料を見ながら、確認しておきたいところです。




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218、実技試験合格のために必要なこと
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8月試験から1月試験までの期間は5か月程度と短く、
秋が深まるとともに、試験日がどんどん近づいてきます。
なるべく早い段階で基礎事項の学習を終え、
問題演習を中心とした実践的学習を進めていきたいところです。

さて、今回は実技試験の攻略に関する話題です。
実技試験の実力を決定する要素には、3つあると考えています。

1.学科試験の範囲における知識を持つこと
2.問題文から題意を正確に掴み、解答要素を見つけること
3.見つけた解答要素を、答案という形に仕上げること

3は誰もが重要だと認識しているはずですが、
実際のところ、適切な答案作成を行うためには1と2が不可欠です。
つまり、1と2を軽視したまま、3の勉強を進めていると、
「努力したわりに得点が伸びない」といったことになります。

学科試験と実技試験は、解答形式も異なるので、
「別次元の試験」と捉える方もおられるかも知れませんが、
私は「学科試験の延長線上にあるのが実技試験」であると認識しています。
簡単に言えば、知識の有無が問われるのが学科試験で、
知識の活用を問われるのが実技試験だということです。
ですから、「大気の熱力学」や「防災気象情報」など、
実技試験と密接な関係のある学科科目については、
合否に関係なく、復習を行っておかれることが大切です。

2についても、とても大切なことだと私は認識しています。
的確な解答要素を見つけるためには、正確な題意の把握が重要です。
何を解答すべきかを十分に捉えられていなければ、
「問われていないことに、解答している」、
「問われていることに、解答していない」といったことになります。
問題文をしっかり読んで、正確に題意を掴むことによって、
出題者の意図した解答に近づけるということです。

「実技試験の問題を解く」というプロセスをまとめると、次のようになります。
A:問題文を熟読し、題意を把握する。
B:資料から解答要素を見つけ出す。
C:解答要素を答案という形でまとめる。

このA→B→Cの過程を限られた時間内で行うことが、
実技試験合格のために要求されます。
勉強を始めた当初は、思考過程に無駄が多いので、
1題を解くために、相当に長い時間(2~3時間)がかかってしまいます。
しかし、丁寧な演習を重ねることで、思考過程の無駄は少なくなり、
解答までの時間は少しずつ短縮されていきます。
こうした学習のためには、まとまった時間を要するので、
試験前の早い段階から、勉強をお始めになるほうが有利だということです。




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219、1日90分を続けてみる。
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気象予報士試験合格までには、どれくらいの時間を要するのでしょう?
合格体験記を見てみますと、こういった数字が出てきました。

> ■今回を含め勉強時間はおよそ通算で1000時間程度以上と思われます。
> ■総勉強時間 : 1,144時間
> ■単純計算ですが、延べ1,600時間以上は受験勉強に費やした事になります。

合格までに要する時間は、かなり個人差が大きいですが、
共通しているのは、総勉強時間が4桁、
つまり1000時間を超えているということです。

ここで、合格圏に達するための総勉強時間を、仮に1500時間と考えます。
こういった膨大な数値を目の前にすると、
試験直前だけ猛烈に勉強しても、良い結果に繋がりにくいことが見えてきます。

例えば、試験直前の1か月間に、毎日8時間の勉強を重ねても、
総勉強時間は、240時間にしかなりません。
「毎日8時間の勉強」とサラッと書きましたが、
これだけの長時間にわたると、集中力の低下は避けられないので、
高い勉強密度を維持することも難しいです。

また、オーバーワーク(無理な受験勉強)が続くと、
試験後はその反動で勉強が手に付かなくなることがあります。
勉強のブランクが生じると、蓄えた記憶は薄れてしまうため、
学習再開時は、その穴埋めに大きなエネルギーを要することになります。

つまり、「試験直前の猛勉強→休み→試験直前の猛勉強」を繰り返しても、
「合格圏よりも下で、実力が乱高下する」という状態になりかねず、
努力が結果に繋がりにくい学習パターンであると私は考えるのです。

試験直前で、打ち上げ花火のように一気にパワーを爆発させる必要は無く、
大切なのは、木炭のように長く長く燃え続けることです。
継続学習を行わないと、気象予報士試験の範囲をカバーできないからです。

例えば、忙しい一日の中で、90分だけ勉強時間を確保できたとしましょう。
大学の授業でいえば、ちょうど講義1コマ分であり、
テレビ番組なら、30分のニュース番組と1時間のドラマを合わせたくらいです。
90分というのは、決して長い時間ではありませんが、
毎日90分を1年続ければ、約540時間になります。
すると、3年で1500時間を突破する計算になるわけです。

もし、土日祝に関しては普段の90分に、
ボーナスとして、さらに90分を追加できれば、
1年での勉強時間を700時間程度まで伸ばすことが可能です。
この場合であれば、2年あまりで1500時間を超えることになります。

もちろん、勉強量は勉強時間だけで計れるものではなく、
集中力によって高い勉強密度を確保することも大切です。
ただ、勉強密度はいくらでも高められるものではないので、
一定以上の時間をかけることは不可欠であると言えます。

大人の受験勉強の世界は「勉強するも、しないも、あなたの自由」であり、
この大きな「自由」こそが、受験勉強の妨げにもなりかねません。
自分で計画を立て、着実に実行できるためにどうすれば良いかを考え、
自分を動かすための仕組み作りをすることが、大切だと思います。




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220、受験勉強は「合格」で締めくくりたい。
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気象予報士試験の受験に失敗はつきものです。
これまでに当塾を経て合格を勝ち取られた方は100人以上に及びますが、
そのうち、一度も不合格を経験することなく、
合格証を手にされたのは、お一人だけだったと記憶しております。

私も2度の不合格を経験しましたが、
それでも、自分自身が幸運だったと振り返っています。
200人収容の大教室が試験会場になっていたとき、
そのうち約190人が不合格になってしまうほどの「狭き門」なのですから、
これを攻略するのは、簡単なことではありません。

何度かの不合格を経ることは「通過儀礼」のようなものですが、
そうは言っても、実際に不合格通知書のハガキが手元に届けば、
気分はかなり落ち込むものです。
私自身も「このまま勉強を続けていても、試験に受からないのではないか」と、
真剣に心配したことを、鮮明に覚えています。

そんな当時の自分に、私は言いたいのです。
「ここから立ち上がらないと、合格は勝ち取れないぞ」と。
合格を諦めた段階で、合格の可能性はゼロになります。
たった2回の不合格で、大きく凹んでいた私には、
何度倒されても再び立ち上がった方々の姿に力強さを感じるのです。

> ■初めて受けた気象予報士試験が平成7年度第2回試験。
>  それから足かけ17年での合格となりました。
> ■合格までの道のりはとても長いものでした。試験の受験回数は実に9回。
> ■私は10回目の受験勉強で藤田塾に出会い、そして成功しました。
> ■鬼門であった一般知識に8回目にして合格できました。
> ■第25回試験から第34回試験まで計10回受験しました。
> ■11回かかりました。もっと藤田塾に早く入会していれば・・・
> ■最初に勉強を始めてから合格まで足掛け13年かかりました。
> ■私は8回も試験を受験しました。その間、辛いことも沢山ありましたが、
>  諦めずに勉強を続けて本当に良かったです。
> (以上、当塾を受講された方の合格体験記より)


もちろん、「合格するまで諦めない」というのは、
単に惰性で受験を続けることではありません。
受験の成否には運もあると思いますが、「方法」という面も大きいです。
正しい勉強のやり方は決して1つだけではありませんが、
その一方で、明らかに非効率と言えるような方法も存在します。

もし、かけた時間と労力に見合った結果が伴わない場合、
「学習の方法に課題があるのではないか?」と自らを省みて、
受験勉強の戦略を抜本的に改めてみることも、1つのやり方です。

合格に至るまでの時間には、大きな個人差があるのは事実ですが、
気象予報士を志す強い気持ちがあるのならば、
「合格」という形で受験勉強を締めくくって欲しいと願っています。




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221、自分自身に投資する。
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新聞を広げても、銀行へ行っても、
最近は「NISA」という文字をよく目にします。
投資金額100万円分までであれば、
株式投資などにかかる運用益が非課税となるのだそうです。

証券業界の読者様には「ごめんなさい」なのですが、
受験勉強を抱えておられる方には投資活動をお勧めできないです。
株価の変動が気になって、気持ちが落ち着かなくなる恐れがあるからです。
私も実際に株を買ったときに実感したのですが、
たとえ10万円~20万円の少額投資でも、日々の値動きに敏感になります。

特に、短期的に売買を繰り返す投資スタイルの場合、
市場が開いている9時~15時の時間帯は、気持ちがソワソワします。
私自身、トイレの中で携帯電話を開いたことが何度あったことか・・・。

市場が開いていない夜間であっても、
今度はニューヨーク証券取引所での状況が気になります。
翌日の東京証券取引所での値動きに大きな影響を与えるからです。

私が投資熱を上げたのは、20代前半の頃ですが、
結果として60万円くらいの損を出しました。
投資を止めてから、すでに10年ほど経ちますが、
それ以来、株式や投資信託の売買は、一度も行ったことがありません。

株券を購入した後、何年も所有するつもりの長期投資であれば、
日々の株価の動向は、あまり気にならないかも知れません。
しかし、短期的な売買で利幅を獲得しようという投資スタイルの場合、
値動きが気になって仕方が無い、というのが私の実感です。

もちろん、上手く頭を切り換えられる方も多いと思いますが、
私と同じような気持ちになる方もおられることでしょう。
ですから、受験勉強に限らず、何かに集中したいことがある場合、
株価の動向で頭が一杯になるような投資スタイルは、
お勧めできないというのが、私の正直な意見です。

投資というと、金融商品や不動産を連想しますが、
自分のために受験勉強をするのも、投資の1つだと思います。
ここでの「投資」とは、金銭的なものだけでなく、
むしろ、時間や労力といった側面が大きいですね。

長期間の受験勉強の結果として、資格を取得できれば、
投資によるリターンが得られることを示します。
さらに、就職や転職を希望される方が、資格取得で目標を叶えられれば、
もっと大きな投資成果をあげることを意味するわけです。

私が出した運用損失60万円を悔やんでも仕方が無いのですが、
2,000円の本が300冊も買えることを考えると、
やっぱり勿体なかったなあと思います。




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222、短くとも良質な勉強時間を確保する。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> やる気が出ない時や仕事が立て込んでいる時は、問題演習を諦めました。
> 「疲れきった頭で嫌々取り組んでも効果は薄い」と
> 自分を正当化してしまったのですが、
> これが燃え尽きることなく続けられた理由だと思います。


私が中学生だったときに、教室で英語の先生がこう問いかけました。
「眠くなったときは、どうすれば良いのか?」
皆が黙ったままの中、先生はこのように続けました。
「眠ければ、寝るしかないんだ。」

コンディションが悪いときに無理に勉強を続けても、
それに見合った効果は期待できないのであり、
眠気のない新鮮な頭で学習に取り組むことが大切だ、ということです。

「4当5落」という言葉に示されているように、
(→受験に勝つためには、4時間睡眠で無ければならないという意味です。)
眠い目をこすりながら、ひたすら机に向かうという姿は、
多くの人が持つ「受験生」のイメージだと思います。

しかし、眠くてどうしようもないときに、参考書をかじりついても、
内容を解釈する能力も、それを記憶する能力も低下した状態では、
勉強の効果は薄いと言わざるを得ないです。

ガムを噛む・顔を洗う・冷たい水を飲む・外の空気を吸う、
眠気を解消させようとする方法はいろいろありますが、
寝ることに勝る眠気解消法は無いですね。
特に、目覚まし時計をかけずに目を覚ましたときの感覚が一番です。

例えれば、頭が乾いたスポンジのような状態のときに取り組めば、
グングンと水を吸い上げていくように、頭に入ります。
逆に、すでに水でグジュグジュのスポンジのような状態では、
「やるだけ時間の無駄」なのであり、
そこで成すべきことはただ1つ、すぐに横になって寝ることです。
私の経験から申し上げると、眠いときの2時間勉強は、
新鮮な頭での20分間勉強よりも成果が小さいように思います。

眠気と格闘しながら机に長時間向かっていても、十分な効果が出ないので、
当然ながら、試験は上手くいかない可能性が高いです。
「あれだけ頑張ったのに成果が出ない。
 ということは、自分には気象予報士試験合格は無理なのだ。」と、
妙な悟り方をしてしまいかねません。

眠気に限らず、コンディションの悪いときの受験勉強は、
体にとっても心にとっても、苦痛でしかないはずです。
気象予報士試験は、継続がものを言う試験ですので、
継続を妨げるような勉強法は、最も成果の出にくい方法です。
「1日何時間勉強する」ということよりも、
短くとも良質な学習時間を確保することを、心がけることが大切です。




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223、合格者の足跡から学ぶ。
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今回も、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 合格体験記は非常に心強かったです。
> 状況や悩みが似ている人の体験記は打ち出して手元に置いて何度も読みました。


合格を勝ち取られた受講生の皆様に、私が必ずお願いしていることがあります。
それは、合格体験記を書いてもらうことです。
おかげさまで、多くの合格者の皆様にご快諾をいただき、
体験記を執筆してもらっています。

私自身も試験合格者であり、自分自身の受験経験をメルマガに書いたり、
授業内でお話ししたりしてきました。
しかし、私が合格証を手にしたのは、すでに20年近く前の話です。
最近の試験で合格を勝ち取られた方の体験記のほうが、
受験生の皆様にとって役立つに決まっています。

それに、受験経験の事例は多ければ多いほど良いのです。
なぜなら、自分に照らし合わせて体験記をお読みになる方が多いからです。
受験生を取り巻く環境や、受験生が持つ課題・悩みは、一人一人異なります。
掲載されている合格体験記の数が多ければ、
自分と似た環境や課題を持つ人の体験記を見つけ出せる可能性が高いです。
そして、その体験記を糧にして、あるときには防波堤にして、
受験生活を乗り切っていくわけです。

このメルマガをお読みになっている方の中には、
一人で受験勉強を進めている方もおられるでしょう。私もそうでした。
受験者数がそれほど多くないので、受験仲間がいないのは珍しくありません。
調子の良いときは、一人で勉強するのも平気なのですが、
長い受験生活では不調の時期を迎えることもあります。
思うように勉強が進まないときもあるのです。
そんなときこそ、合格体験記をお読みになることをお勧めします。

寄せられた数多くの合格体験記を読んでいますと、
何の苦労も無く合格できた方など皆無であることがよく分かります。
むしろ、スランプや挫折を経験された方が目立ちます。
しかし、そういった方々が「合格」体験記を執筆されているということは、
そこから這い上がり、立ち上がられたからなのです。
その過程・ノウハウを学ばれることは、受験生の皆様にとって貴重なことです。

もちろん、合格を勝ち取られた方と直接に話をする機会があれば、理想的です。
でも、そういった機会が無かったとしても、
体験記を通して、合格者からのメッセージを受け取ることができます。
文章であれば、何度も繰り返して読めることも利点ですね。
一人で勉強していても、決して独りでは無いことに勇気づけられるはずです。




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224、実技試験の演習をどこまでやるべきか。
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次の試験まで残り2か月となりました。
今までよりも勉強時間を増やし、問題と格闘されている方も多いことでしょう。
過去問題演習の充実度で、実戦力は養われます。

その過去問題演習ですが、実技試験に関しては「過去7~8年分」を、
標準的な演習量の目安として、以前から何度も提案してきました。
実際に当塾を経て合格される方の演習量も、これと大きな違いは無いようです。

過去7~8年と言わず、10年でも15年でも遡れば、なお良いようにも思えますが、
私は、あまりお勧めしていません。

実技試験の問題演習を1題行うためには、かなりの労力と時間を要します。
もし、「解いた後、解答を確認する」だけの作業であれば、
全体として2時間もあれば片付くでしょう。
しかし、それは「勉強」ではないと私は思っています。

答案に赤ボールペンで○×を付け、
解答例を書き写す程度の作業で終わっていれば、
時間を空けて、同じ問題に取り組んだときに、
同じ箇所で同じ誤答を繰り返してしまう恐れが高いです。
それは、試験会場で同種の問題が解けないことに直結します。

問題を解き、その正誤の確認を行うこと自体は、
現時点での自分の「実力査定」を行っているだけに過ぎません。
こうして明らかになった課題を1つずつ潰していく過程こそが「勉強」であり、
これを丁寧に行うことで、実力を伸ばしていくことができます。

知識量・問題文の読解・資料の読み取り・作文や作図の技術など、
誤答の理由はいろいろあります。
1つ1つの問題に対して、「なぜ間違ったのか」を分析し、
「どのようにすれば正答できるか」を考えていかれる必要があります。

こうした一連の頭脳格闘こそが、過去問題演習なのであり、
1題をやり潰すために要する時間と労力は相当なものです。
過去7~8年分の問題に取り組むということは、
こうした演習を約30題も行うことを意味します。
さらに、実力が付いているかを確認するために、再演習することを考えれば、
ますます多くのエネルギーを投入する必要があるわけです。

しかし、こうした丁寧な演習を行えば、
知識と技能は着実に血肉化すると私は確信しています。
過去7~8年分、つまり約30題の演習によって、
相当に多くの事例について学ぶことができるのであり、
本試験に対応するための学習量として、不足は無いと考えています。

こなす題数を単純に増やしたところで、得られるものは少ないのであり、
30題の演習をどれだけ充実させるかが大事だということです。




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225、学科試験の演習をどこまでやるべきか。
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前回のメルマガでは、実技試験の過去問題演習について書きましたので、
今回は学科試験の過去問題演習について書いてみます。

実技試験の演習範囲は「過去7~8年」を推奨していますが、
学科試験の場合は、基本的に演習量が多いほど良いと考えています。
もちろん、1問ずつ丁寧に演習することを前提とした話です。

ここで、具体的な例を挙げましょう。
先日に行われた平成25年度第1回試験の一般知識問9について、
「どこかで見たことがある」とお気づきになった方は、
かなり問題演習の充実度が高いと思います。

実は、この問題は平成6年度第3回試験の一般知識問8の問題と、
ほぼ同じ内容なのです。(空欄の数に少し違いがあります。)
ちなみに、私が初めて気象予報士試験を受けたときの問題でもあります。
あれから20年近くが経ち、再び同じような問題が出されたわけです。

特に、一般知識試験では、基礎的な気象学に関する問題が多く、
こうした内容は、時間が経っても劣化しにくいと言えます。
20年経っても、理想気体の状態方程式は「p=ρRT」なのであり、
静力学平衡の式は「Δp=-gρΔz」のままです。
式の内容そのものが覆されるということは、考えられないことです。

ですから、法改正などに伴う一部の問題を除けば、
一般知識試験の問題は古くても演習に活用できるものが大半であり、
丁寧に学習することのメリットは大きいです。

専門知識試験に関しても、演習量は多いほど良いと考えますが、
一般知識と異なる事情があり、注意が必要です。

この試験では、気象庁が行う観測業務や予報業務に関する問題も出されます。
技術革新や制度変更に伴って、出題当時は正しかった内容も、
現在では正しくない内容に変わっているものがあります。
また、すでに廃止された観測手法や予報業務に関する問題についても、
今後の試験で出される可能性は、まず無いといって良いでしょう。
第1回試験が行われてから、まだ20年も経っていないわけですが、
すでに、いろいろな分野で改善・変更が行われているのです。

こうしたことに気付かないまま、演習を進めてしまうと、
古い内容を学習してしまうことにもなりかねず、逆効果です。
過去問題を取捨選択したうえで、取り組まれることが大切です。

学科試験においては、1題の演習が3分で終わるような問題もあれば、
理解するのに長時間を要するような問題もあります。
1つ1つの納得を着実に重ねていくことができれば、
そのぶんだけ、合格に近づくことができるはずです。




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226、2015年春の資格取得に向けたハードな学習計画
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「来年のことを言うと、鬼が笑う」といいますが、
自分自身が笑っちゃいたいのであれば、
来年どころか、再来年のことまで考えておかれたほうが良いです。

現在のように、冬と夏に試験が行われ続けると仮定します。
初めて気象予報士試験の勉強に挑戦される方が、
2015年の春に合格を勝ち取りたい場合、
今冬に受験勉強をスタートすることが、必須条件だと私は考えます。
この機会を逃せば、2015年春の資格取得はまず間に合わないです。

なお、誤解の無いように申し上げておきますと、
今冬に勉強を開始すれば、2015年春に必ず合格できる、
と言っているのではないです。
あくまでも、「最速最短で2015年春」という意味であり、
最も順調に勉強が進んだ場合におけるシナリオです。
逆に言えば、これよりも早い時期(→2014年秋)での資格取得は、
現実問題としてほぼあり得ない、というのが講師としての見解です。

2015年春に合格証を手にするというのは、
2015年1月に行われるであろう第43回試験に合格するということです。
この第43回試験を受けるにあたって、
実技試験の勉強だけに専念できる環境を用意しておくことが重要です。
受験科目が少ないほうが、学習に集中できて有利だからです。
具体的には、2014年8月に行われるであろう第42回試験において、
学科2科(一般・専門)に合格することを指します。

もし、第42回試験で学科1科しか合格できなければ、
第43回試験では、「学科1科+実技」の受験が必要となってしまいます。
夏試験~冬試験の期間が短いことを考えますと、
合格時期を1つ遅らせる(→2015年秋)という選択肢が現実味を帯びてきます。
ですから、第42回試験での2科合格は譲れないのです。

この条件を入れたうえで、逆算してみますと、
ゼロから勉強を始めて、2014年8月試験で2科合格を得るためには、
今冬での受験勉強開始が最後の機会になる、ということです。

もちろん、学習スケジュールとしては、かなりキツキツですから、
2014年という年を「勉強漬けの毎日」にする覚悟が必要だと思います。
受験勉強のために、十分な時間を確保できる方向けの計画です。




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227、易しい問題を取りこぼさない。
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気象予報士試験の受験生にとって、最終かつ最大の難関が実技試験です。
もちろん、学科試験に合格するためにも相当な勉強が必要ですが、
総合的な知識が問われ、記述での解答が要求される実技試験は、
多くの受験生にとって、高い壁であると言えるでしょう。

合格を勝ち取っていく人は、どんな答案を書いているのか?
これは受験生にとって、大いに気になるところです。
実際のところ、合格答案を目にできるのは、
書いた受験生本人と、採点を担当される先生方だけなのですが、
立場上、多くの答案添削を行っている私には、大体の想像は付きます。

「合格者は、難しい問題でもスパスパ解いているに違いない・・・。」
このように思われた方も多いかも知れませんが、
それは合格者の平均的な実像では無いと思います。
合格水準の実力を持った方の答案の特徴は、単純ミスが少ないということです。

ぶっちゃけた話、過去問題との類似性が全く無いような新問が出てくれば、
相当に演習を重ねている受験生でも、頭を抱えてしまうものです。
しかも、75分という限られた時間で解答しなければならないのですから、
全ての難問をサクサクと解くことは、容易ではありません。
ですから、難度の高い問題では、受験生全体が低得点となってしまい、
受験生間の得点差は付きにくい、と私は想像しています。

受験生間の得点差が広がるのは、むしろ難度がそれほど高くない問題であり、
その要因の1つとして、「イージーミスをしてしまう回数」が挙げられます。
解答要素は的確に掴めているにもかかわらず、
ちょっとした誤解によって、正答から外れた答案になることは勿体ないです。
こうしたイージーミスを極力防ぐことが、重要であると考えます。

例えば、「前線を実線で描画せよ」という指示が出ているのに、
前線記号を付した作図をしてしまうケースや、
「10km/h刻みで解答せよ」という指示がありながら、
1の位が0になっていない答案などが該当します。

また、等値線解析の作図においても、簡単なミスが生じやすいです。
(例:1013hPaの地点が、1010hPa線と1012hPa線に挟まれている。)
こうしたミスについては、作図後に確認を行うことで、
かなり防ぐことが可能だと私は考えます。

つまり、野球で例えれば、ホームランを次々に打つことよりも、
トンネルエラーをしない、落球をしない、送球ミスをしない、
送りバントを確実に決める、監督のサインを見逃さない、
といったことのほうが、大切だということです。




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228、出題者と対話するように問題を解く。
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実技試験を解き進めていく際に、大切にしたいことは、
問題の流れを掴むことです。

大きな設問の中に、(1)(2)(3)・・・と問題が並んでいますが、
たいていの場合、問題全体に流れが存在します。
まず、資料から値を読み取る問題や、等値線解析の作図など、
比較的やさしめの問題が出題された後に、
難しめの記述問題が出てくることが多いです。

では、具体的に平成24年度第1回試験の実技1で見てみましょう。
ここでは、問4(3)に出された5つの問題に着目します。
まず、1では気層の静的安定度を問うています。
次に、2では資料から読み取った値を使って、相当温位を計算で求め、
さらに、気層の成層状態を尋ねています。
そして、3では作図問題が出されました。
次に、4では作図内容を基にした静的安定度に関する問題が出され、
最後の5では、全体を総括する問題が出ています。

こうした問題構成から学べることは、2つあります。
まず、実技試験というのは、基本的に最初から順に解くのが、
最も効率的であるということです。
当問では、3の作図問題を基にして、4の問題が出されているのであり、
3を飛ばして、4から先に解くことは、事実上不可能です。
もちろん、75分という限られた時間内で、
できるだけ多くの点を得なければならないので、
1つの問題で長考してしまうのは得策では無いです。
しかし、むやみに問題を飛ばしてしまうと、
流れが掴めなくなってしまうことに十分注意する必要があります。

もう1つ言えることは、難度の高い論述問題に対しては、
前に出てきた問題がヒントになっていることが多い、ということです。
題意つまり「出題者は何を尋ねているのか」を適切に見抜くことこそ、
実技試験の解答では重要です。
当問で言えば、最後の5の問題は指定字数も多く、
問4(3)の中で最も難度が高いと言えるでしょう。
しかし、いきなり5の問題が降って湧いたのでは無いことが分かります。
それまでに1~4という問題があり、その後に5の問題が出てきます。

5で問われている内容は、対流不安定な気層が実際に持ち上げられることで、
不安定が顕在化して、対流雲が発達するということです。
気層が対流不安定であることは、2で問われた内容ですし、
気層が持ち上げられて不安定が顕在化することは、3と4で出題されています。
つまり、5を問うために、1~4の問題が用意されているとさえ解釈できます。

私は、実技試験を解く過程を「出題者との対話」として捉えています。
例えれば、熟練予報官と受験生が1つのテーブルに着き、
テーブルに置かれた資料を見ながら、意見を交わすというイメージです。
こうした対話が試験用紙を通して行われるのだと考えれば、
問題文を熟読することの重要性も見えてきます。

もし、難しい論述問題が出てきたときは、
その前にある問題を再確認することによって、
出題者の意図が掴めることも多いと思います。




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229、GWまでにどれだけの勉強ができるか。
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1月試験が終わったばかりですが、3月に合格を手にされる方を除けば、
早くも8月試験に向けたレースが始まっています。

8月試験から1月試験までの期間は約5か月しか無いので、
準備不足で1月試験に臨んでしまった方もおられるかも知れませんが、
1月試験から8月試験までは、約7か月もの期間があります。
この時間を大切にしたいものです。

受験勉強には、大きく分けて2つの段階があります。
「1.基礎事項の学習」と「2.過去問題演習」です。
いずれか一方だけですと、良い結果を出すことは難しいです。

1の学習だけでは、習得した知識が実際の試験でどのように問われるのか、
どのような活用が求められるのかが十分に把握できないです。
また、2の学習だけを行うということは、
基礎力が不足したまま問題演習を強引に進めることを意味します。
これでは根本からの理解が得られにくいので、類題への対応力が身に付かず、
労多くして功少ない勉強になってしまう恐れがあります。

ですから、受験勉強では「1→2」という段階を踏まえることが重要であり、
これは学科試験・実技試験に共通した内容です。

学習計画を立てるときも、期間を2つに区切るのが良いでしょう。
1月試験が終わった直後から勉強を再開する場合、
4月下旬~5月上旬の大型連休(いわゆる「GW」)が区切りの目安になります。
GWまでの期間を「1.基礎事項の学習」の時期、
GW以降の期間を「2.過去問題演習」の時期、と大まかに考えるのです。
もちろん、基礎学習の合間に過去問題演習を行っても良いですし、
過去問題演習の途中で見つかった弱点は、基礎学習に戻る必要があります。

また、これからGWの時期までに、どれだけの勉強ができるかによって、
8月試験で合格を狙う科目も決まってくると言えます。

もし、8月試験での学科2科(一般・専門)の合格を目標とするのであれば、
GWまでに、これらの基礎学習を一通り終えていることが理想的です。
その後は、予定どおり過去問題演習を行うのが良いでしょう。

しかし、8月試験での学科2科の合格を目標としていながらも、
GWの時期の段階で、一般知識試験の基礎学習しか終えていなければ、
目標を一般知識試験の合格のみに軌道修正したうえで、
一般の過去問題演習に専念されたほうが良いです。

逆に、GWよりもかなり早い時期に学科2科の基礎学習を完了し、
想定以上に過去問題演習も順調に進むのであれば、
次々回試験を見越したうえで、実技の基礎学習に進むのも1つの選択肢です。
夏までに実技の基礎学習を終えれば、秋以降は過去問題演習に専念できるため、
(もちろん、8月試験で学科2科に合格することが条件です。)
翌年1月の完全合格を狙うことになります。

試験が終わったばかりなので、少し休憩したいところですが、
休憩が長すぎると、再スタートするのが億劫になってしまいます。
早く始めたほうが、GWまでの時間を有効に使えます。




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230、過去問題を使って鍛える。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 学科は択一式の解答となるわけですが、単純に〇×を判断するのではなく
> 演習の際に問1(a)はこれこれこういう理由で誤り、
> と言った具合にノートに書き込みました。
(Bさん・33歳・公務員・岩手県)


過去問題演習には、明確な目的があります。
それは「類題が出たときに正答できる力を付けること」です。

気象予報士として重要とされる知識や考え方は、
これまでの試験で何度も繰り返して出題されてきました。
過去問題演習を充実させることで、本試験で問題を目にしたときに、
「これは以前に取り組んだ過去問題と、考え方が共通しているな」と分かれば、
短時間で正答できる可能性が高まるわけです。

こうした「類題への対応力を養う」という目的をハッキリ持ったうえで、
過去問題と向き合うことが、とても大切です。

過去問題演習をされたことの無い受験生はいないでしょうが、
この目的意識の軽重には、差があるように思われます。
取り組む問題数や回転数だけを目的化してしまうと、
問題演習が「単なる作業」に陥ってしまう恐れがあります。
例えば、知識の正誤が問われている問題において、
正しい選択肢を選べただけで演習完了!としているのであれば、
とても勿体ないことです。

もちろん、本試験であれば、消去法で正答を導き出すのも立派な戦術です。
迷ったときには、運を天に任せて鉛筆を転がしてみることも、
結果さえ良ければ、全てオーライです。

しかし、過去問題演習は、単に正答を得ることではなく、
未来に出される本試験で勝つためのトレーニングが目的です。
過去に出された問題に向き合うことで、知識不足や思考過程の誤りを炙り出し、
顕わになった弱点をトコトン鍛え抜くことが求められています。

特に、何度も繰り返して過去問題演習をすると、
記憶力の優れた方であれば、半ば問題を覚えてしまうので、
瞬間的に正答を導けることも珍しくないです。
ただ、正答の理由が「前に解答を見たことがあるから」だけで、
十分な理解を伴っていなければ、演習としては無意味です。

本試験において、過去問題と共通の土台を持つ問題は多いものの、
一字一句違わぬ問題が出たことは無かったと思います。
実質的に同じ内容であっても、表現が少し変わって出題されたり、
以前の問題よりも複雑さが1ランク増す形で出題されたりします。
こうした問題に対して、限られた時間で正答を得るためには、
明確な目的意識を伴った演習が大切だということです。





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231、耳からの学習
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「勉強」という言葉から、どんな姿をイメージされるでしょうか?
多くの方は「机に向かって書物を開く」などといった、
主に視覚を活用した学びを思い浮かべられるのではないかと思います。
もちろん、「見ること」「読むこと」は重要な学習法ですが、
耳から脳に情報を入れることも、効果的な手段であると私は考えます。

仕事が終わった後などで、体が疲れていると、
本を広げようとしても、なかなか勉強に取りかかれない場合があります。
こういったとき、耳からの学習であれば、勉強へのハードルは低くなります。
その理由は、話し言葉と書き言葉の違いにあります。

同一の人物による講演と著作を比べてみると、
同じ内容であっても、文字に直したときの分量が異なっています。
これは、「話し言葉」と「書き言葉」の違いによるものです。

話し言葉の場合、録音しない限りは、後から聞き返すことはできません。
よって、1回聞いただけで、全ての内容が分かるような話し方をするのが、
最も理想的だということになります。
そのため、話し手が聴衆に対して、「伝えたい」と強く感じる内容については、
何度か繰り返して説明を行うことが多いのです。
しかも、同じ話をそのまま反復するだけでは、くどく感じられるので、
例え話を変えるなど、異なるアプローチで説明を行うことがよくあります。
これは私が講義を行うときにも用いる手法です。

一方、書き言葉の場合は、なるべく簡潔な表現が望まれます。
講演などの話し言葉を、そのまま文字化しただけでは、
冗長(無駄に長ったらしい)だと感じてしまいます。
多少難しい表現が出てきて、読者が「ん?」と感じても、
少し前に戻って読み直して、文脈が理解できるのであれば、問題無いのです。

最近は、「文章読み上げソフト」というのが出ていますが、
教科書に出てくるようなカッチリした文章を、
そのまま読み上げさせても、聞くのはなかなか大変です。
これは「話し言葉」と「書き言葉」の違いに起因するということです。
疲れているときは、書物を繰り返し読み進めるよりも、
話し言葉という形で、耳から情報を入れたほうが効率的だと思います。

「話し言葉」で学習するか、もしくは「書き言葉」で学習するかは、
好みの問題でもありますが、上手に使い分けることも一つの方法です。
静かな部屋で長時間集中するときは、書物と格闘するのに向いていますが、
車の運転中やランニング中であれば、それはできません。
また、満員電車の中では新聞どころか、文庫本さえも広げるのが困難ですし、
揺れる車内でスマホを見続けるのは、結構目が疲れるものです。
しかし、イヤホンを使えば、音声から情報を入れることができます。
狭い場所・暗い場所・動きが激しい場所では、耳を活用した学習が有効です。




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232、「合格の相場」に基づいて分析する。
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試験に落ちるのは、悔しいものですが、
次回試験での合格者のほとんどは、前回試験での不合格者の中から生まれます。
時間が経つほど、再びエンジンをかけるのに大きなエネルギーを要しますので、
受験勉強モードに戻るのは、早ければ早いほど良いです。

不合格を経験せずして、気象予報士試験に受かる人はほとんどいません。
おそらく、全体の合格者のうち、100人に1人いるかどうかでしょう。
ほぼ全ての気象予報士は、不合格という苦みを経験しています。
逆に言えば、不合格に負けずに、立ち上がったからこそ、
合格という果実を得られたのだとも言えます。

「早く合格したいのに、落ちてしまった。次のチャンスは半年も先だ。」
と落ち込んでいる方もおられることでしょう。
私自身も「最年少で合格したい」などという野心を持っていたので、
合格を逃し、その機会を半年も失うことに対して、大きな悔しさを感じたものです。
しかし、気象予報士登録から18年を迎える私が、今になって思うのですが、
合格時期の半年の違いなど「微差」もいいところです。
時期が多少遅れても、最終的に合格できるかどうかが重要であり、
それは、合格を諦めてしまうことと「大差」があります。

受験の失敗にめげず、合格に向けて進むためには何をすれば良いか?
まずは、敗因分析を徹底的に行うことです。
たいていの失敗には理由があるものです。
その理由を探っていけば、改善につながる糸口が見つかります。
受験生の敗因は人それぞれですが、
特に次の点に留意して分析される必要があります。

1.目標が過大ではなかったか。
2.必要とする学習量の見積もりが過小ではなかったか。

まず、1です。
気象予報士試験は、全ての試験が同一日に実施されるのですが、
実質的には、「学科試験=1次試験」と「実技試験=2次試験」という形に、
分かれていると解釈されたほうが良いです。
(学科試験に合格しないと、実技試験の採点を受けられないからです。)
よって、まず成すべきことは、学科試験の勉強であって、
3科を同時並行的に学習することは、全くお勧めできません。
もっと言えば、学科試験についても、
2科ではなく、1科に集中して勉強を進めても良いのです。
そういった「選択と集中」を行わねばならないほど、この試験の難度は高いです。

身の丈に合っていない過大な目標を掲げても、
実際の受験勉強が追いつかなければ、結果は出ません。
「学科1科合格」という小さな成功から、完全合格への道は拓けます。
実際のところ、学科1科でも合格すれば、勉強の進捗が実感でき、
「もっと頑張るぞ-!」とエンジンの回転数が高まることが多いです。

次に、2です。
気象予報士試験の合格には、かなりの量の学習が必要ですが、
受験生によっては、その見積もりが甘い場合もあります。
「過去問題はバッチリ演習した」とのことで、具体的な量を尋ねてみると、
「3年分ほど」という答えが返ってきたり、
「解答例と同じような答案が書けていると思う」とお聞きしながら、
実際の答案を拝見すると、相当な課題が必要であったりします。

本当は100の学習量が必要なのに、30で大丈夫だと信じていれば、
それ以上の学習量に取り組むことは、なかなか難しいものです。
しかし、これで結果を出すのは厳しいと言わざるを得ません。
特に受験勉強歴が浅い方ほど、見積もりが甘くなる傾向があり、
これは、1における「過大な目標」の要因にもなるわけです。

特に、独りで勉強を進めている場合、手探りでの受験生活になりがちで、
「この試験の合格水準とはどういったレベルか?」といったことは、
なかなか適切に掴めないものです。
だからこそ、合格者から直接に話を聞いたり、
合格体験記を読んだりすることで、「合格の相場」を把握することが大切です。
そうすることで、より現実的な目標を掲げることができ、
その目標を達成するために、何をすれば良いのかも見えてくるはずです。




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233、合格率の低さを恐れない。
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高校生の頃に、「ナンバーズ」という宝くじをよく買っていたことがありました。
自分で好きな2桁の数を考え、それをマークシートに記入して、くじを購入し、
後日に発表される当選番号と一致すれば「当たり!」というものです。
任意の2桁の数ですから、組み合わせは全部で100通りあるわけですが、
たしか、当選番号は2種類だったと思いますので、当選確率は2%です。

私はいつも同じ番号をマークシートに記入して、くじを買っていましたが、
いっこうに当たらないので、いつしか買うのをやめてしまいました。
つまり、くじを買ったぶんだけ損をしたということです。
実は小学生の頃に、お年玉の1万円を宝くじにつぎ込み、
下4桁の数字を一致させて、1万円を当てたことがあります。
このときに、金運を使い果たしてしまったのかも知れません。

さて、このナンバーズの当選確率は2%だったわけですが、
もし当選番号が4種類あれば、その当選確率は4%です。
これは先日の第41回気象予報士試験の合格率と同じです。

当選確率と合格率は「百分率」という形で示される点が共通しています。
それゆえに、次のような誤解が生じやすいと言えます。

・「25人に1人しか合格できない試験」など、宝くじを当てるようなもので、
 挑戦したところで受かるはずがない。
・「25人のうち1人は合格する試験」なのだから、
 長年にわたって受験を続ければ、そのうちに受かるだろう。

両者の結論は全く異なりますが、共通しているのは、
試験というものに対して、「偶然性」を重く見ている点です。

私は決して、試験における「ツキ」「運」を否定するつもりはありません。
実力的には少し厳しくても、たまたま得意な部分が出題されて合格できたり、
高い実力を持っていても、合格を逃してしまうこともあります。
これを「試験会場には魔物が住んでいる」と表現することもあります。

しかし、試験というものは個人の実力が問われる世界であり、
「ガラガラポンのくじ引き」とは根本的に異なります。
合格率4.0%とは、受験者数に対する合格者数の比を示しているに過ぎず、
「合格を勝ち取れる可能性」は、受験生によってバラバラです。
つまり、8割方合格できる実力を持った人もいる一方で、
合格の可能性がほぼ0という人もいるということです。

気象予報士試験は資格試験ですから、
試験主催者が設定した合否ラインを超えれば、合格となります。
予め「合格者は100名」という形で、枠が決まっているわけではありません。
よって、自分自身が実力を着実に高めていくことができれば、
やがて「合格」に到達できるということです。
空のバケツに水を入れていき、満水になれば合格なのです。
これは、合格率80%の試験であっても、本質的には同じことであり、
合格点に届かなければ、20%の側に回ってしまうということです。

宝くじの場合は、純粋に確率の問題ですから、
くじを数多く買えば買うほど、当選確率は高まります。
(極論ですが、発行された全てのくじを買えば、100%の確率で当たります。)
しかし、試験の合否は、確率の問題ではなく、基本的には実力勝負ですから、
「数多く受験すれば、やがて合格するはず」という考えは十分ではないです。
適切な受験勉強で実力を高めていかなければ、
何度受験しても、不本意な結果で終わることになってしまうということです。

確かに、合格率が低いということは、試験の難度が高いことを意味しますが、
大切なのは、「では自分はどのように挑むのか」ということです。
試験で合格を勝ち取ることとは、偶然性に我が身を委ねることではなく、
自ら道を拓くということなのですから。




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234、限られた時間を集中的に活用する。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 私は学生ですので、かなり時間に余裕があります。
> ですが余裕があるから、だらけて四年もかかった気がします。
> 連休の時よりも、アルバイトがある日の朝二時間の方が集中できました。
> 私の場合、沢山ある時間よりも、捻出した時間の方が合いました。
> 一番勉強した時間は、早朝の二時間、通学の電車、休憩時間10分など、
> ちょっとした時間ばかりです。
(M.Aさん・女性・21歳・大学生)


気象予報士試験の勉強には、学習時間の確保が大切です。
ですから、1日に5時間も勉強できるに越したことは無いですが、
実際には、これだけの時間を作れる人はかなり限られるはずです。

さすがに1日に確保できる時間が15分しかなければ厳しいですが、
1時間程度の時間を用意でき、かつ長期間にわたって継続できるのであれば、
この試験に挑戦することは可能だと私は考えています。

この体験記にもあるように、時間が有り余っていると、
却って効率的に活用できないことも多いものです。

例えば、同じ仕事であっても、締切が「1週間後」と「今夜7時」では、
後者のほうが仕事を仕上げるために要する時間は短くなる、
という実感をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

期日が迫っていて、限られた時間しか無ければ、
心身を集中させ、何とか間に合うように仕事に取り組まざるを得ません。
結果として、短時間で仕事を終えられるということです。

逆に、「まだ締切まで1週間もある」ということであれば、
どうしても気持ちはノンビリしてしまい、無駄な動きが出やすくなります。
結果として、その仕事にかかる総時間は長くなってしまうことがあります。

もちろん、理想としては、締切の無いような仕事であっても、
集中的に取り組むことができれば良いのですが、
「○○までに終えねばならない」という時間的制約が、
人の気持ちを駆り立てる面は大きいと思います。

決められた試験日に向けて受験勉強することも、同じですね。
「試験日まであと○○日」と意識するからこそ、受験勉強にもハリが出ます。

有り余る膨大な時間を持っていなくても、受験勉強はできます。
限られた学習時間で、緊張感を持って集中して取り組むことができれば、
実力を高めていくことは可能だと私は考えます。




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235、めざせ!在学中の合格
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現在、このメルマガの配信数は約1100部(まぐまぐ+melma!)ですが、
学生の方の購読者様も多いと思います。
気象予報士資格の取得を検討されている学生の方には、
なるべく早い段階から受験勉強に取り組まれることをお勧めします。

多くの方が就職活動を念頭に置いて、資格取得を考えておられると思います。
大学3年生の年末から、就職活動が始まることを考えますと、
その年の8月試験で合格を手にすることができれば、理想的です。
(8月試験の合格発表は10月ですので、年末に間に合います。)

大学入学から3年生の8月までの期間は、2年5か月です。
4年の在学期間に比べると、ずいぶん短いですね。
「まだ1年生だから」「就職活動は先だから」と思っていると、
受験勉強に費やせる期間は、どんどん短くなってしまいます。

気象予報士資格は、取得までに長い時間を要します。
自動車の運転免許であれば、合宿で集中的に教習を受けて、
1か月弱で免許を取ることも可能だそうですが、この試験ではそうもいきません。
就職活動に本気で間に合わせたいのであれば、
できるだけ早い時期からの勉強開始が望ましいです。

もちろん、就職活動と関係なく、資格取得をお考えの方もおられると思います。
その場合も、できるだけ卒業までに資格を取られることをお勧めします。

とても忙しい学生さんもおられると思いますが、
多くの社会人は、「学生時代のほうが時間の余裕があった」と振り返るはずです。
バカンスという時間の過ごし方の習慣が無い日本において、
「8月はまるまる休み」という会社員に未だ出会ったことがありません。
大学を卒業して、企業などに就職をすれば、
基本的には、それまでよりも忙しくなると考えたほうが良いです。

気象予報士資格は生涯有効ですから、
早い段階で資格を取得したほうが、有効活用できる機会は増えます。
業界未経験で20歳の若造だった私が気象報道の仕事をいただけたのも、
その時点で気象予報士資格を持っていたからであり、
無資格では全く相手にされなかったに違いありません。

気象業務支援センターが発表したデータによりますと、
第41回気象予報士試験の合格者134名のうち、
29歳以下の合格者は38名だったそうです。
学生の立場で合格を勝ち取られた方は、さらに少ないはずであり、
これは充分に希少価値のある数字だと思います。




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236、実技試験の勉強の取り組み方
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 第40回試験に落ちた後、
> どう勉強したら実技試験を合格できるかについて一生懸命考えました。
> そこで、結局気象予報士試験の実技試験は、
> 出題テーマとしては温帯低気圧、台風、冬型、南岸低気圧等に限られており、
> それらのテーマについて事例、視点、切り口を変えて出題されているにすぎない
> という当たり前のことに気がつきました。
> これに対して合格点を取るためには、やみくもに新しい問題に手を出すというよりは
> 過去問一つ一つを深く現象の基礎まで掘り下げて理解することが重要で、
> これを習慣づければ試験の時に新たな切り口・視点で出題された時の
> 対応力が上がるはずだと感じました。
> それでも対応できない問題は恐らくほとんどの受験者が解けなくて、
> 点数に差はつかないだろうと思いました。
> 今までは問題数としてはそれなりにこなしていても、
> どこか過去問の回答を暗記しているフシがあり、
> 現象の基本が分からなければ目を背けていたことに気づきました。
> これでは全く同じ問題に対して解答することができても、
> 新しい切り口・視点の問題に対する対応としては不十分です。
(H.Iさん・34歳・公務員・茨城県)


「実技試験の問題を解く」というのは、次の3つの過程に細分されます。
 1,問題文から題意を読み取る。
 2,資料から解答要素を見つける。
 3,解答要素を答案という形にまとめる。

3つのうち、1つでも欠ければ、適切な答案を書けないので、
問題演習においては、これらを常に意識して取り組むことが必須です。
そうすれば、それぞれの問題に取り組む際に、
自分がどの部分で躓いているのか、課題を抱えているのかが見えてきます。
具体的には、「問題の題意が把握できない」とか、
「この資料から、こうした解答要素がなぜ読み取れるのか?」とか、
「どうしても指定字数で答案をまとめることができない」といったことです。

これに対して、過去問題演習というものを、
「何度も繰り返すことで、解答例の再現を図る」と捉えてしまうと、
結局は解答例の丸暗記に陥ってしまうことになります。
解答例を覚えようという意図や意識は無かったとしても、
「解答例が再現できれば、問題は解けたことになる」という姿勢であれば、
思考過程よりも、「解答例と字面が似ているか」に意識が向きがちです。

しかしながら、本試験にて「過去問題と瓜二つの問題」が出ることは稀です。
実際に出されるのは、「過去問題と思考過程に似た部分がある問題」であり、
これを解答するためには、思考過程の学習が重要です。

1つ1つの問題に向き合い、問題文から解答につながる道を辿るには、
相当な時間と労力を必要とします。
「過去問題演習」というのは、こういった勉強を指すのであり、
次々に目新しい問題を求めて、足早に取り組むことではないと私は考えます。

学科試験の合否については、習得した知識の量が大きく影響しますが、
実技試験においては、それに加えて、適切な思考過程が要求されます。
この質的な違いを認識せずに、勉強を続けてしまうと、
思うように実力が伸びず、いわゆる「実技の壁」が出てしまうように思います。

実技試験の勉強においては、冒頭でご紹介した3つの過程を常に意識し、
それぞれの問題にじっくりと取り組んでみることをお勧めします。
本試験では75分という時間制限がありますが、こだわる必要はありません。
あくまでも、受験勉強では1つ1つの問題に丁寧に取り組む練習が大切であり、
制限時間を設けてしまうと、思いつきの雑な答案になる恐れがあるからです。
そして、問題に取り組んだ後は、解答例と付き合わせて、
丁寧な答案分析を行うことも、とても大切な勉強です。
分析を丁寧に行えば、現時点での課題が見えてくるのであり、
それを解決すれば、1つレベルアップすることになります。




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237、「できない理由」を捨てる。
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今回も、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 私は、数年前まで会計事務所に勤務する税理士でした。
> 定年もあいまいでそのまま勤務することもでき、また開業という道もありましたが、
> なぜか自分で定年は60歳、それ以上は勤めないと決めていました。
> ただ、元気一杯なので次の目標をさがしました。
> そこでどうせこれから始めるなら全く異なる分野、
> 特に苦手な分野がいいのではないかと。
> 実際、高校の地学の授業は苦痛でした。もちろん物理も苦手です。
> 20年間、空をじっくり見ることもなく、積乱雲などという雲もピンと来ず
> 天気予報は降水確率をチェックするくらいという有様でした。
> 実際ゼロからのスタート、いえ常識人からみればマイナスからのスタートでしょう。
> また、退路を断つため税理士登録を抹消して臨みました。

(H.Iさん・女性・60代・千葉県)

合格率が5%を下回るような難関試験を目の前にしたとき、
この試験に挑戦してみようかどうか、迷った方もおられることでしょう。
受験勉強が難しそうだ、はたして合格を手にできるのだろうか、
そういった心配をされるのは当然のことです。

私自身は受験や講師の経験から、長い人生の中における数年を、
この試験の勉強に費やすのも悪くないな、と思っています。
しかし、人の価値観はそれぞれ異なるのですから、
そもそも興味の無い人に対して、受験を無理に勧めるつもりはありません。

一方で、「気象予報士になってみたい」という望みを持っていながらも、
いろいろな理由で躊躇っておられるのであれば、
そうした壁を取り払って、前に踏み出すことをお勧めします。

「数学や物理は苦手だし、気象の学習経験は無い」
「勉強のための時間が取れないような気がする」

「理屈と膏薬はどこにでも付く」という諺があるように、
できない理由をいろいろ並べることは、わりと簡単です。
しかし、資格を取りたいという気持ちがあるのならば、
そうした「できない理由」を捨ててみることを、考えたほうが良いです。

気象予報士試験で数学や物理の知識が必要なのは確かですが、
たとえ、分数の掛け算や一次方程式の解法を忘れてしまっていても、
基礎から少しずつやり直せば良いだけのことです。
また、忙しい中においても、30分の時間を捻り出せれば、
それを受験勉強に充てることができます。

受験勉強を始めようか思案し続けるよりも、
とりあえず学習をスタートしてみれば、次に進む道が見えてくると思います。




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238、試験に対する不安に押しつぶされないために
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試験日が少しずつ近づくにつれて、受験生の不安は次第に大きくなります。
真剣に合格を志す方ほど、熱心に受験勉強を進めておられる方ほど、
受験に失敗することへの恐れは大きくなりがちです。当然のことです。
今回は、そうした不安に対する、一つの心の構え方について書いてみます。

まず、試験という言葉には、「ためしてみる」という意味があるように、
基本的には「やり直しができる世界」です。
もちろん、懸命に勉強を重ねた結果が不合格であれば、
かなり気持ちは落ち込むものですが、それでも次に受験すれば良いのです。
実際、合格者の大半は不合格(しかも多くは複数回)を経験しています。

世の中には、やり直せないものが数多くあります。
例え話として、冬山で遭難事故が発生し、救助要請があったとします。
救助隊が現場まで向かうのに1時間ほどかかるのですが、
猛吹雪になっており、二次災害の危険が高く、近づけない状況です。
その後、風と雪が少し弱くなったのですが、
この小康状態が続くのかどうか、気象予報士としての見解が求められたとします。
一刻も早く救助せねばならない状況ですが、二次災害も避けねばなりません。
吹雪が収まっている時間が1時間程度しか無ければ、救助活動は困難ですが、
もし3時間程度あると予想されるなら、遭難現場に向かうことができます。
こうした状況で、今後の気象についての予測が求められれば、
どんな気象予報士でも、頭と心がしびれるに違いないでしょう。

それに対して、試験というのはバーチャルな世界での戦いに過ぎません。
「実技」試験という名前は付いていますが、机上で行われる試験です。
人命がかかった決断が求められるわけでは無く、試験でどんな失敗をしても、
「合格発表日に自分の受験番号が見つからない」という以上に、
悪い結果が出ることはありません。
もちろん、1つの試験の結果が、未来における就職や転職を左右することもあり、
それは、その受験生の人生にとっては、すごく重大なことです。
だからこそ、このような捉え方をしたほうが、試験への不安が和らぎませんか?

また、試験というのは、必ず作り手(=出題者)が存在します。
ということは、必ず正答が存在するのであり、
筋道を追って考えれば、その正答に辿り着くように作られています。

しかしながら、私たちが生きていくうえにおいては、
「決まった正答が存在しない問題」も解いていかねばなりません。
例えば、仕事において取引先から5%の値下げ要求を受けたときに、
それに対する絶対的な正答は存在しないです。
値下げに応じないのか、5%の値下げに応じるのか、3%だけ値下げに応じるのか。
正答は複数あるかも知れませんし、もしかするとゼロかも知れません。
仕事だけでなく、あらゆる場所で、私たちはそうした問題に直面しています。

ある気象予報士の方は、受験生だったときに、
「受験勉強がストレス解消になった」と話されていました。
知識を積み上げたうえで、手順を追って思考を重ねれば、
着実に正答が得られるというゲームの面白さを知っておられたからだと思います。




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239、自分の未来のための「研究開発投資」
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4月に消費税が8%に増税され、そのぶんだけモノの値段が上がりましたが、
新聞などの報道によりますと、景気回復の流れが続いているようです。
失業率が低下したとか、アルバイトの時給が上がっているとか、
夏のボーナスが増えたとか、そういったニュースをよく耳にします。
全ての人が景気回復の恩恵を受けているわけでは無いと思いますが、
経済の流れが良くなっていることは、確かなようです。

少し余裕が出てきたときにこそ、その一部を未来のために役立てたいですね。
未来のための投資には、2つの種類があり、
企業で言えば、「設備投資」と「研究開発投資」です。

例えば、ある自転車メーカーが、来月からの増産のために、
新しい工作機械を導入したとしましょう。これは設備投資です。
現在の仕事を拡張・充実させるために行うものです。
これに対して、その自転車メーカーが「空飛ぶ自転車」を開発することは、
研究開発投資であり、現在の業務には直接に関係しないものです。

設備投資は現在の仕事の延長線上にあり、
それだけに短期的な効果が見通しやすいのに対して、
研究開発投資が目に見える形で結果を残すまでには時間を要します。
それどころか、中には目立った成果が出ない研究開発もあるでしょう。
でも、もし「空飛ぶ自転車」のような画期的な製品が生まれれば、
ヒット商品になって、大きなリターンを生み出すことになりそうです。

企業に例えてみましたが、これは個人にも当てはまると思います。
仕事に役立てるために、タブレット端末を購入する。大切な「設備投資」です。
一方で、今の自分の本業とは何の関係も無いことにも取り組んでみる。
プログラミングの勉強をする。マイナーな国の言語を習いに行く。
現在の仕事と関係が無いだけに、短期的な見返りは得られにくいですし、
もしかすると、ムダな時間を費やすだけになるかも知れません。
しかし、それが本業と関係が無いことだからこそ、
少し先の未来における自分を大きく変えるものに化ける可能性もあります。

気象キャスターとして活躍されている方の中には、
気象とは全く関係の無い業界から転身された方がわりとおられます。
こうした転身を可能にしたのは、その方がまだ気象業界に入る前の段階で、
リターンが得られると確定しているわけではない勉強を、
地道に行っていたからだと思います。




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240、気象予報士試験に合格する人の特徴(その1)
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2005年に私が当塾を開いてから、10年目になります。
おかげさまで、第34回試験以降は常に10名様以上の合格者が生まれており、
過去5年に限っても、100名様を超える方が合格を勝ち取られています。
多くの受験生のサポートを私が1人で続けているうちに、
気象予報士試験に合格する方の多くに見られる特徴に気付きました。
今回から、順番にご紹介していきますので、
受験生の方々には、参考になさっていただければと思います。


【特徴1:弱点を見つけ、それを解決することを心がけている。】

試験で点数を上げる方法は単純です。
「誤答」を「正答」に変えれば良いだけのことです。
それは、「未知を既知に変える」ということであり、
「誤解を理解に変える」「疑問を納得に変える」ということでもあります。

言葉を変えれば、「受験勉強とは自分の弱点を減らすことだ」とも言えます。
よって、「弱点を数多く炙り出すこと」「炙り出された弱点を解決すること」
という2つを常に意識して、机に向かうことができれば、
効果的に学習を進めていけるはずです。
逆に言えば、すでに理解済みの内容を単になぞるだけの作業は、
実質的な勉強の意味を成さないということです。

特に大事なことは、同じ誤答を繰り返さぬように強く意識することです。
もちろん、忘れることや誤解することは、誰にでもよくあります。
だからこそ、記憶の定着が難しい箇所や、間違って認識しやすい箇所は、
自分自身に注意を働きかけていくことが大切なのです。
私が受験生のときは、こうした弱点を箇条書きでノートにまとめて、
頻繁に見返すことを行っていました。
弱点は可視化しておかないと、何が弱点であるのかも忘れてしまいます。
試験会場で、実際に問題が出されたときに、
「ああ、これは解決しなきゃと思っていた部分だった・・・。」
と初めて思い出すようなことは、極力避けねばなりません。

いくら繰り返して問題演習を行っても、弱点が弱点のままであれば、
実力は停滞したままであり、合格までの距離は縮まらないです。
厳しい言い方をすれば、時間と体力を浪費しているだけであり、
「実体の無い勉強」だということになります。

自分が「知らないこと」や「誤解していること」を直視したうえで、
その部分を徹底的に鍛え直すことが大切です。
これは、なかなか厳しい鍛錬です。
例えてみれば、自分の嫌いな食べ物だけをピックアップし、
その食べ物が好きになるまで、毎日食べ続けるようなものだからです。
意識的に行わなければ、なかなかできることではありません。
だからこそ、「する受験生」と「しない受験生」との間で差が生じるのです。

弱点解消のためのトレーニングを意識的に行っていけば、
いつの間にか、弱点は弱点で無くなります。
つまり、そのぶんだけ実力が高まって、合格に近づくということです。




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241、気象予報士試験に合格する人の特徴(その2)
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2005年に私が当塾を開いてから、10年目になります。
おかげさまで、第34回試験以降は常に10名様以上の合格者が生まれており、
過去5年に限っても、100名様を超える方が合格を勝ち取られています。
多くの受験生のサポートを私が1人で続けているうちに、
気象予報士試験に合格する方の多くに見られる特徴に気付きました。
受験生の方々には、参考になさっていただければと思います。


【特徴2:願望と現実を切り分けて、学習計画を立てている。】

ある人が「試験に合格したい」と望むことと、
実際に、その人が試験に合格するかどうかは、別問題です。
極端なことを言えば、「そんな資格欲しくねーよ」と思っていても、
実力があれば、試験問題は解けてしまうので、合格することになります。
逆もまた然りで、いくら資格が欲しいと思っていても、
試験に受かるための力が足りなければ、合格は勝ち取れません。

こうしたことは、部外者の立場で冷静に考えれば、わりと簡単に見えることです。
しかし、気象予報士になりたい気持ちが強い当人にとっては、
学習計画に理想が混ざってしまい、適切な戦略が立てられないことがあります。
初学者の受験生が「半年後の試験で完全合格する」という目標を立てても、
それは叶えることは極めて困難だと言わざるを得ません。
資格への熱意をムダにしないためにも、現実を見据えたうえで、
それに応じた目標を立てることが大切です。

大きな目標であるほど、それを達成するためには長い準備を要します。
誰でも、早く資格を取りたいと思うのは当然のことですが、
もし、1か月勉強するだけで、気象予報士資格が取れるのであれば、
そこらじゅうに、有資格者が溢れていることになるでしょう。
資格制度が始まって20年近くにもなるにも関わらず、
未だに気象予報士の数が1万人に満たないのも、
それだけの受験勉強が必要であることを意味しています。
取得まで長い時間を多くの労力を要するからこそ、価値も高いのだと思います。

合格を焦るあまり、無理な目標を立ててしまっても、
充分な学習量を確保できなければ、合格の可能性は高まりません。
実現可能な学習スケジュールを立てることこそが、
合格への第一歩であると言えます。




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242、試験前の受験勉強
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いよいよ試験が今月の下旬に迫りました。
試験直前で、なすべき受験勉強とは何か?
それは、暗記物の再確認です。

気象予報士試験では、思考が試される問題が多いですが、
中には覚えておかなければ、解答できないものもあります。
例えば、気象庁の予報用語における「激しい雨」が、
「1時間雨量が30mm以上50mm未満の雨」であることは、
事前に頭に入れておかないと、解答できないです。

予報用語以外にも、法規の内容や天気記号などについても、
自分の記憶に誤りが無いかを、確認しておくことが大切ですね。
以前に覚えた内容であっても、時間が経過すれば、
記憶の薄れている部分が生じてくるものです。
壁にペンキを塗り直すようなつもりで、記憶を固めていくことが、
試験前においては特に大切だと思います。

一方、それ以外の勉強については、試験が近いからといって、
何か特別なことを行う必要は無いと考えています。
つまり、普段通りの受験勉強を行っていけば良い、ということです。
なぜなら、根本的な思考力を要求される分野において、
「即効性のある特別な学習メニュー」は存在しないと思うからです。
(もし、それがあるなら、最初からその方法で勉強していれば良いはず。)

実際には、「最初に、基礎的な学習を充分に行う」、
「多くの過去問題に取り組んで、自分の課題を炙り出す」、
「炙り出された課題を解決するため、再学習を行う」といった、
地道な勉強の積み重ねでしか、実力を高めていくことはできないです。

試験日が近づくとともに、気持ちに焦りが生じて、
「何かしなければ/何とかしなければ」と思ってしまうのですが、
暗記物以外は、普段通りの受験勉強を続けていけば良いです。
いつもと同じような勉強を続け、平常心で試験に臨む。
試験で問われるのは、ありのままの実力です。




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243、実力を出し切るために、問題文を熟読する。
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「合格に理由あり、受験勉強に奇策なし。」
これが受験対策業を長く続けている私が実感していることです。

気象予報士試験を突破する人は、受かるべくして受かっています。
多肢選択式の学科試験であれば、運良く合格する可能性もありますが、
記述式の実技試験に、まぐれで合格することはあり得ないからです。

今回の8月の試験のために、1月試験の直後から頑張ってきた受験生がいます。
中には、昨年8月の試験で学科2科に合格した後、
実技試験の勉強だけを集中的に取り組んできた受験生もいます。
あとは培ってきた実力を本試験で出し切るだけです。

試験まで残り1週間を切った今、すでに行える勉強は限られています。
むしろ体調を整えることこそが重要です。
万全のコンディションで受験できることで、
限られた試験時間を濃密にかつ有効に使うことができるはずです。

そして、本試験で大切なのは、「問題文をよく読む」ということです。
「小学生じゃあるまいし・・・」と思われるかも知れませんが、
問題文を適切に把握できなかったことによる誤答は、
もの凄く多いというのが、講師としての実感です。
逆に言えば、問題文を正確に捉えることができれば、
得点をかさ上げできるチャンスが高まるということです。

解答への手がかりは、必ず問題文の中に埋まっているのであり、
いかに上手く掘り出せるかが、正答と誤答の分かれ目になります。
具体的には、「読み飛ばし」と「誤読」を避けることが大切です。

試験では、常に残り時間を意識せざるを得ないので、
焦りの気持ちが働きやすくなります。
このため、問題文に向き合うと「急いで読まなければ!」と思ってしまいます。
これが重要箇所を読み飛ばしてしまうことにつながるのです。

例えば、実技試験であれば、1つの問題の中に、
解答すべきことが複数あることは珍しくありません。
もし、3つ解答すべきところを2つしか解答できなければ、
当然ながら、減点は避けられないわけです。
また、問題文の指示を読み飛ばしてしまえば、
「実力的には解けている問題」であるにもかかわらず、
指示違反で正答から外れた答案になってしまう恐れもあります。

問題文の誤読も、焦りによって誘発されやすいです。
気持ちが急くあまり、問題文を自分の都合の良いように解釈することや、
過去問題と同じことを問われていると早合点してしまうことがあります。

もちろん、試験中の時間配分を考えることは大切です。
しかし、問題文の読み取りが不十分なまま、慌てて解答欄を埋めても、
それが得点につながらないのであれば、それこそ時間の無駄です。

何を問われているのかを正確に把握するため、問題文をじっくり読み込む。
必要であれば、繰り返して問題文を読み込み、
重要だと思った部分には、線や囲みを入れて、注意喚起をする。
こうした形で、問題作成者と対話をするような形で解き進めていきましょう。




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244、気象予報士試験に合格する人の特徴(その3)
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【特徴3:学習量の変動が小さく、安定的に受験勉強を続けている。】

気象予報士試験は、毎年1月と8月に行われますので、
受験生にとって、年末年始とお盆の時期を、
勉強のラストスパートに費やすという方が多いことでしょう。
試験前に、受験勉強を集中的に行うことはよくありますが、
これが行き過ぎると、いわゆる「一夜漬け」のパターンになってしまいます。

気象予報士試験は、短距離レースではありません。
人によって少し違いはありますが、中距離または長距離のレースです。
にもかかわらず、短距離走の感覚で試験の準備を行っても、
望ましい成果をあげにくいことに留意される必要があります。
ボルト選手のようなスピードで42.195kmを走り抜くことは不可能です。

中・長距離レースでは、ただ全力疾走すれば良いというのではなく、
自分のペースを把握し、それを長い時間にわたって維持することが大切です。
この試験の準備も同じで、試験日直前にどれだけ猛勉強したかよりも、
期間全体でどれだけの学習を積み上げられたかのほうが重要です。

ここで、1年間で最も勉強量の多い月における勉強時間をA、
1年間で最も勉強量の少ない月における勉強時間をBとし、
AをBで割ったものを「学習量変動指数」とでも名付けることにします。
仮に、毎月の学習量が全く変わらないのであれば、指数は「1」になり、
数値が大きいほど、波(ムラ)のある学習だということになります。
体調不良などの特別な事情がない限り、
学習量変動指数は「3」より小さな数値が望ましいと私は考えています。

この数値が極端に大きくなるケースは、
試験直前の1月や8月の学習量が多いのに対して、
試験直後の2月や9月の学習量が非常に少ない場合です。
「10」とか「20」といった値になる受験生もおられるかも知れません。
学習量の変動が大きすぎるのは、受験にとって不利です。

なぜなら、試験直前の受験勉強がキツ過ぎると、
その反動で試験後の勉強再開のエンジンがかかりにくくなり、
結果として、次の試験準備に出遅れてしまいがちになるからです。
すると、出遅れてしまったことへの焦りで、
再び短期集中型の受験勉強になりがちですが、
結局のところ、トータルで充分な学習量を確保できずに、
望むような結果が出ない、という悪循環に陥る場合があります。
多くの時間や労力を投入しているのに、
その投入の仕方が適切でないために合格を逃すことは勿体ないことです。

試験日の後は少し休みたくなりますが、
クールダウンし過ぎると、立ち上がりに大きなエネルギーを要します。
合格発表日まではエンジンがかかりにくいことも事実ですが、
合格していたとしても、勉強すること自体は決して無駄ではありません。
(合格後も多くの気象予報士の方々が研鑽を重ねておられます。)
翌年1月試験に挑む受験生にとっては、
9月にどれだけ足腰を鍛えられるかが重要なところだと思います。




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245、気象予報士試験に合格する人の特徴(その4)
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【特徴4:基礎事項の学習を重視している。】

「名門」と呼ばれる吹奏楽部では、楽器の練習だけでなく、
腹筋などの筋力トレーニングにも力を入れているそうです。
筋力や体力をアップさせることで、より良い演奏ができるのですね。
そう言えば、私が高校で野球部に入っていたときも、
ピッチャーだけは全体練習から外れて、グラウンドの端でよく走っていました。
事情を知らぬ人が見れば、走塁練習ばかりしているのか?と思われそうですが、
足腰を鍛えることこそが、投球にとって大切だということなのです。

休日にゲームをするだけの草野球投手であれば、
黙々と下半身トレーニングを続ける人は、極めて少数派でしょう。
大多数のピッチャーは、ウォーミングアップもそこそこに、
キャッチボールを始めるのではないでしょうか。
どちらが良いかということではなく、娯楽と求道の違いなのだと思います。
「楽しみたい」だけでなく、「試合で勝ちたい」という目的もあるのなら、
地道な基礎練習にも精を出さねばならないということです。

気象予報士試験においても、似たようなことが言えます。
「趣味として味わいたい」「気分転換のためにやっている」というだけなら、
いきなり過去問題に取り組むのが良いでしょう。
答えが出ようと出まいと、すぐに解答や解説を見れば、
それだけで、普段とは異なる世界の空気を感じることができるはずです。
1つの余暇の過ごし方として、面白いことだと思います。
しかし、「記念受験ではない。本気で合格を目指すのだ。」ということなら、
投手が黙々と足腰を鍛えるようなトレーニングが必要です。

過去問題演習というのは、一定の基礎力を付けた受験生が、
実力を査定したり、実戦的な知識の活用法を学んだりするための教材です。
「過去問題は過去の本試験の問題なのだから、
 過去問題を使って受験勉強をするのが、最も効率的ではないか?」
それは確かに正しいことなのですが、基礎力が備わっていなければ、
過去問題を使って適切なトレーニングなどできません。
極端な言い方をすれば、自転車に乗れない人が、
自転車に乗って走行トレーニングをするのと同じです。
自転車の場合であれば、自転車に乗れないことに自分で気が付きますが、
過去問題演習は、解説に目を通すと、何となく分かったような気になり、
理解を省いた強引な暗記で、レベルアップしたような錯覚を覚えるので、
適切な受験勉強ではないことに、気が付かない場合もあるのです。

まずは、受験勉強の土台をしっかり築くことが大切です。
温度風の問題が解けないなら、「温度風とは何か」についての学習が必要です。
温度風の概念が分からないのであれば、地衡風についての学習が必要です。
地衡風の概念が不十分なら、気圧傾度力やコリオリ力の学習を固めましょう。
理解できない事柄に出くわせば、理解できる内容まで戻って、
学習をやり直せば良いだけの話です。

「今さら後退するのはイヤだ」と強引に進めれば、
「分からん」→「分からん」→「分からん」の連続で、
やがて、受験勉強そのものがイヤになります。
「分かる」→「分かる」→「分かる」で進めていくからこそ、
少しずつ実力を高めていけるというものです。
何よりも、「分かったぞ!」という感覚は、本当に気持ちが良いですよね。
基礎事項の学習で、納得を積み重ねていかれることが大切です。




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246、冬試験に向けての学習
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先月に試験が終わったばかりですが、
現時点で来年1月に予定される次の試験まで約4か月であり、
すでに受験モードで走り始めている方は多いです。

夏試験~冬試験までは期間が短いのが特徴です。
翌年に試験が行われるということもあって、まだまだ先のような感じがしますが、
8月試験に置き換えてみれば、今は4月末に該当します。
合格発表の直前ですので、感覚的には3月初旬くらいに思えますが、
残り時間を考えますと、すでにゴールデンウィークの時期だということです。

そのうえ、この期間は年末年始を挟んでいます。
正月休みに受験勉強に集中される方は多いですが、
年末は仕事を片付けたり、忘年会に参加したりということで、
充分な学習時間を確保できないことも想定されます。

試験勉強には、基礎学習と過去問題演習という2段階がありますが、
遅くとも11月中には、基礎学習に一定の目処を付けておくことが大切です。
その後は、過去問題演習を中心とした実戦的な学習で、
実力を積み重ねていかれるのが良いでしょう。

なお、試験までの時間が短いことから、
科目を絞って勉強されるのも1つの作戦です。
科目数が多くなるほど、1つの科目に費やせる時間が短くなり、
充分に勉強できなくなる恐れがあるためです。
学習進捗によっては、当初の目標を修正するなど、
軌道変更の可能性も念頭に置かれたほうが良いです。

9月も終わりとなり、これからは勉強に適した季節です。
寒くなる時期までに、集中して学習に取り組んでいきたいところです。




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247、この勉強法で良いだろうか?(実技試験編)
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気象予報士試験には、学科試験2つと実技試験があります。
いずれの試験も合格までの道のりは険しいものですが、
特に最も難度が高いのは、実技試験だと私は思います。

知識や資料をもとにして、自分の言葉で答案を紡ぐという過程は、
多肢選択式のマークシート試験では必要としないものであり、
実技試験の勉強で、大きな壁を感じた方も少なくないです。

中には、「努力しているのに結果が出ない」という方もおられるかも知れません。
苦戦されている理由は、受験生によってさまざまですが、
学習の方法に原因がある可能性も考えられます。
努力の仕方が適切でなければ、思うように実力を高めていくことは困難です。
適切な方法ではないと私が考える事例を5つ挙げてみます。


1.問題をやり終えた後に、解答例を見て、これで演習完了。

緻密な答案分析こそが、問題演習の要です。
分析を行うからこそ、改善点が炙り出され、
それを解決することで、実力の階段を昇っていくことができます。
問題をやりっ放すだけというのは、例えてみれば、
焼魚の骨を取り除いただけで、身を食べずに捨てているようなものです。


2.とにかく75分の制限時間厳守。問題文はフィーリングでパパッと読み取る。

「フィーリング」といえば聞こえは良いですが、
題意の把握が雑なだけで、当てずっぽうで解答しているに過ぎないです。
実技試験における得点を高めるためには、
打率(どれだけ題意に沿った答案が書けるか)を上げることが大切であり、
そのためのカギは、問題文の精読にあります。

そもそも、75分の制限時間というのは、
合格される方でも「かろうじて全ての問題に解答できる」くらいの時間であり、
中には、「手を付けられない問題が残ってしまった」と仰る方もおられます。
(それでも正答率が高かったから、合格を勝ち取られたわけです。)
上級者ならともかく、初・中級の受験生が演習で制限時間を設けても、
丁寧に問題と向き合えない、という弊害が大きいです。


3.過去の解答例の文章をひたすら丸暗記。似た問題にはそのまま解答。

解答例における言い回しを自分のものにすることは有効です。
例えば、天気図において、低温部が高温部に向かって突き出している部分を、
「温度場の谷」と呼ぶ、ということを知れば、語彙が増えます。
次の問題演習で役立つ可能性があるということです。
しかし、解答例そのものを丸暗記しても、
そのまま当てはめられるような問題が出る可能性は低いです。
つまり、つぎ込んだ努力に対するリターンが少ない勉強法です。


4.直近の過去問題は演習せずに、試験直前の腕試しに取っておく。

「腕試し」をしても、現在の実力が分かるだけのことです。
例えれば、ダイエットに取り組む人が頻繁に体重計に乗ることと同じです。
体重計に乗るという行為自体では、体重が減らないのと同じで、
腕試しをしても、実力が高まるわけではありません。
試験直前に自分の実力が分かったところで、特に意味はなく、
腕試しだけのために、直近の過去問題を温存するなど、勿体ないことです。
成すべきことは、この過去問題を使って、徹底的に自分の弱点を炙り出し、
少しでも実力を高めることにあります。


5.次の試験でどんなテーマが出題されるのか、時間をかけて丹念に予想しよう。

顕著な気象事例が起こった際に、注意を払っておくこと自体は大切ですが、
時間をかけて、予想をする(≒ヤマを張る)のは時間の無駄です。
もし、「○月○日の事例が出される」と分かっていたとしても、
実力を伴っていなければ、出された問題は充分に解けません。
ということは、過去問題演習のほうが受験勉強の優先度は高いということです。




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248、寝不足で勉強しない。
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今回は、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。


> 睡眠時間を削って勉強することはせず、
> 生活時間内でなんとか勉強時間を確保するようにし、
> できない日は思いきって休み、
> その分翌日はしっかりやるようにメリハリをつけていました。

(Bさん・30代・女性・大阪府・第42回気象予報士試験合格)

私も学生時代には、夜を徹して遊んだことがよくありました。
独り暮らしの友人宅に、安酒・つまみを持ち寄って集まり、
タバコの煙でモウモウになった部屋で、麻雀や人生談義に明け暮れました。
また、朝5時まで営業している京都のカラオケ屋で声が潰れるまで熱唱し、
鴨川の畔で朝日を眺めたことも数知れず。
体力の限界まで遊び尽くすのも良いものだなと振り返りますが、
朝に帰宅すれば、すぐ寝られるからこそ、ムチャもできたわけです。

しかし、寝る間を惜しんで遊ぶのはともかく、
寝る間を惜しんで勉強することは、お勧めできません。
勉強とは「未知」を「既知」に変える頭脳作業のことであり、
そのためには、しっかりと覚醒した頭で挑むことが不可欠だからです。

多少眠くても行えることは、遊び以外にもあります。
例えば、普段から手慣れている軽作業であれば、
ある程度の融通は利くことでしょう。

また、多少眠くても、しなければならない事情が控えていることもあります。
例えば、仕事において、顧客からの重大なクレーム対応など、
滅多に無いような特別な事情が迫っていれば、
心身に張り詰めた緊張感によって、眠気が押し潰されることになります。

しかし、気象予報士試験の受験勉強は頭脳格闘ですし、
切羽詰まった状況で進めるようなものではありません。
よって、眠気をこらえて取り組むのは、お勧めできないのです。

Yahoo!で「受験勉強」と入れて画像検索をしてみますと、
鉢巻きを締めて汗をかきながら奮闘するイラストがたくさん出てきます。
おそらく、これが多くの人が持つイメージであると思いますが、
「受験勉強」=「無理を押し通すもの」という受け止め方があるのなら、
それは認識を改めたほうが良いと私は考えます。

「4当5落(→5時間も寝ている者は落ちる、の意)」などのように、
受験勉強の世界では、短時間睡眠を煽るスローガンも目にします。
しかし、気象予報士試験のように、長期戦が標準スタイルとなる試験では、
いかに長く走り続けられるかが勝負を決めます。
マラソンで格好良いのは、スタート時に粋がって1人で飛び出すことではなく、
ゴールで待つ観客の前で、力走する自分の姿を見せることだと思うのです。

特に社会人受験生の場合、勉強時間の確保に苦労することが多く、
ついつい夜遅くまで学習に励む方もおられると思います。
適正な睡眠時間には個人差がありますが、決して無理は禁物です。
眠い頭では、学習内容がキチンと入りません。
眠気をこらえて3時間頑張るよりは、しっかりと寝たあとで、
翌朝に1時間頑張ったほうが、効率的かつ健康的です。
睡眠時間をむやみに削るのは禁じ手であり、
それを行うことなく、いかにして勉強時間を捻出するかが大切です。




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249、背中をつついてくれる人を味方にする。
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今回も、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。


> 職場などで気象予報士を目指していることを公言するのも有効だと思います。
> プレッシャーにはなりますが、「言った以上は合格しなければならない」
> と勉強を続けるきっかけになりました。
■Dさん(30代・男性・会社員・第42回気象予報士試験合格)


> 第41回試験で不合格だった時は、
> 非常にショックで合格発表後なかなか受験勉強に戻れませんでした。
> しかし、この時藤田先生に勉強量の不足をビシッと指摘して頂き、
> ようやく目が覚めました。
■Cさん(21歳・女性・大学生・第42回気象予報士試験合格)


ブログが世に広まってから、すでに10年以上が過ぎています。
誰でも簡単に始められることも、爆発的に広がった理由の1つですが、
読者がコメントを書き込むことができるという点も、重要ですね。
自分の書いた記事に対して、読者から反応が得られるのは嬉しいことで、
単なる「写真付き公開日記」であれば、ここまで流行らないと思うのです。
人間は他人の目を意識せずにはいられないということですね。

受験勉強についても、似たようなことが言えるのだと私は考えます。
「他人の視線」を、自分の背中をつついてくれる存在にできれば、
勉強を進めるうえでプラスになります。
「気象予報士の資格を取るって言ってたけど、あれどうなってる?」
と言ってくれる人が周囲にいれば、そう簡単に投げ出すわけにはいきません。

もちろん、受験について誰にも公言せず、
黙々と勉強を進めるのも1つの方法です。
中には、ご家族にも内緒でコツコツと取り組み、
合格を勝ち取った時点で、アッと驚かせた方もおられます。
こういうのも、なかなか格好良いですね。

しかし、この方法ですと、受験勉強に挫折しかけたときに、
自分の力のみで這い上がる必要があり、かなり大変です。
挫折を誰にも知られないのは気楽なことである一方、
誰も助けてくれないのは寂しいことです。

いずれの方法が適切であるかは、受験生の性格にもよると思います。
周囲の反応を気にせず、我が道を拓くタイプの人は、
他人に背中をつついてもらう必要性が低いです。
周りの人たちが笛を吹いてくれたほうが楽しく踊れるタイプの人は、
「受験生宣言」をされたほうが良いと思います。

また、気象予報士の資格を持っている人が周囲にいれば、
自分の学習状況を相談することも有益です。
受験勉強は、意外に「井の中の蛙」であることが多いもので、
当人としては一生懸命にやっているつもりであっても、
合格者から見れば、「その量では圧倒的に足りない」とか、
「この方法では非効率だ」といったことに気付く場合があります。
積み重ねた努力が適切な形で報いられるために、
アドバイスを積極的に求めることは大切なことだと思います。




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250、正答率の高い問題を落とさない。
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今回も、合格を勝ち取られた方の合格体験記を一部引用して、
それに私がコメントを加える形でご紹介いたします。

> 本番では時間を気にして問題文をよく読まないで
> ケアレスミスを犯してしまうことがよくあります。
> (前回の試験はこれで落ちたような気がします。)
■Eさん(50代・男性・公務員(技術職)・第42回気象予報士試験合格)


> 落としてはいけない基礎的な問題を確実に解答できたことが
> 勝因につながったのではないかと思います。
■Bさん(30代・女性・大阪府・第42回気象予報士試験合格)


次の試験まで残り約2か月となり、
実技試験の過去問題演習に勤しんでいる受験生の方も多いと思います。
さて、メルマガ読者の皆様は、「実技試験に合格する受験生」に対して、
どのようなイメージを抱かれているでしょうか?

これまで出題されたことの無いような難しい問題が出されても、
短時間で答案を導き出し、解答用紙の上でスラスラと筆を走らせる。
そんな受験生になれたら、と誰しも願うわけですが、
それは平均的な合格者像ではないです。

初見の問題や資料を目の前にし、周囲の受験生による筆記音に焦りつつ、
残り時間が迫ることを気にしながらも、問題に集中しようと懸命になっている。
合格を勝ち取られた方の多くは、そういった「普通の受験生」です。
問題量が多いゆえに、最後まで解き終えることができなかったり、
思ったほどの手応えを感じられなかったりすることも、
実はそれほど珍しいことではありません。

では、合否の差はどこで生じたのかといいますと、
難度のそれほど高くない問題での正答率の高さにある、と私は考えます。
「難しくない問題で正答できるのは当たり前」と思われるかも知れませんが、
その「当たり前」が決して簡単では無いことは、
毎日のように受験生の答案を目にしている私だからこそ、断言できることです。

つまり、実技試験での勝因を野球に例えれば、
打ちにくいクセ球をスタンドまで運ぶようなバッティング技術ではなく、
どストライクの直球を着実にバットの芯に当てて、
鋭く打ち返すことが求められているということです。

最近の実技試験での合格率は6割台前半のことが多く、
これは全体の3分の1を落としても、合格できることを意味しています。
「過去問演習が役に立たない問題が出れば、どうすれば良いのか?」
と恐れる前に成すべきことは、
「きちんと過去問演習すれば解ける問題」を着実に解けるよう、
基礎学習や問題演習を充実させることだと思います。

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