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藤田真司の気象予報士塾は、気象予報士試験の合格を目指す方のための通信型の塾(予備校)です。

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学科試験の解答速報CONTACT US

藤田真司の気象予報士塾では、2014年8月24日に行われた平成26年度第1回(通算第42回)気象予報士試験における、学科試験(一般・専門)の解答速報を発表しました。解答速報のご利用に関しては、次の点をご確認いただけますよう、お願いいたします。
・正確な解答例をできるだけ短時間で発表するよう努めましたが、あくまでも速報であることをご了承下さい。
 最終的な自己採点は、一般財団法人気象業務支援センター発表の解答例にて、ご確認をお願いいたします。
・恐れ入りますが、当塾の現・元受講生の皆様以外の方からの、解答速報の内容についてのお問い合わせには、
 一切応じられませんので、予めご了承のほど、お願いいたします。
 
一般知識試験 専門知識試験
問1 2 2
問2 1 2
問3 4 4
問4 2 2
問5 5 3
問6 1 3
問7 3 2
問8 2 3
問9 5 5
問10 4 1
問11 5 1
問12 4 4
問13 4 2
問14 3 5
問15 1 3
■一般知識試験

問1
(c)大気中に含まれるオゾンは、可視光ではなく、紫外線を吸収します。


問2
(a)凝結が起こらないので、空気塊の水蒸気量に変化は無く、混合比は保存されます。
(b)飽和した空気塊を断熱的に膨張させると、相対湿度は100%を維持します。
(平成18年度第2回試験一般知識問3における(c)で同じ内容が問われています。)
(c)凝結が起こらないので、潜熱の放出はなく、温位は保存されます。
(d)空気塊の中で凝結が起こっても、相当温位の値は保存されます。
(凝結が生じることを織り込んだ上での物理量だからです。)


問3
与えられた式「PV=(m/M)RT」を変形して、「m/V=(MP)/(RT)」とします。
そのうえで、右辺のMとTに値を代入します。
AとCの場合はTに温度を代入します。BとDの場合は1000hPaに変化させますので、Tに温位を代入します。

A:m/V=(32P)/(310R)
B:m/V=(32P)/(300R)
C:m/V=(28P)/(310R)
D:m/V=(28P)/(300R)

これらの式において、Pは1000hPaで揃っていますし、Rは普遍気体定数という同一の値ですから、
密度m/Vの大小関係は、MとTの比で決定することを意味します。

A:m/V=32/310≒0.10
B:m/V=32/300≒0.11
C:m/V=28/310≒0.090
D:m/V=28/300≒0.093


問4
(c)大気中に含まれる氷晶核の数は、凝結核の数よりも圧倒的に少ないです。
(d)過冷却水滴を捕捉しなくても、氷晶どうしが結合することにより、降水粒子(雪片)に成長できます。


問5
(a)レイリー散乱では、電磁波の波長が短いほど、散乱が強いです。
波長の長い赤い光よりも、波長の短い青い光のほうが散乱が強いので、空が青く見えるのです。
(c)地球放射エネルギーが最大になる波長は約10μmですので、太陽放射エネルギーが最大になる波長である約0.5μmの約20倍に該当します。


問6
温度風の向きは下図のように求めることができます。
温度風ベクトルの先端に向かって右側が高温部、左側が低温部となります。
(700hPa〜300hPaにおける気層の平均温度を示しています。)



問7
質量をm、重力加速度をg、高さをHとした場合、位置エネルギーは「mgH」と示されます。
ここで、質量は「密度×体積」で示されます。
また、左図における流体Aと流体Bの平均的な高さは「(1/2)H」と表現できます。
よって、左図における流体Aと流体Bの位置エネルギーの合計は「(ρA+ρB)Vg(1/2)H」となります。

次に、右図においても同じように考えます。
流体Aの平均的な高さは「(1/4)H」、流体Bの平均的な高さは「(3/4)H」と表現できます。
流体Aの位置エネルギーは「ρAVg(1/4)H」、流体Bの位置エネルギーは「ρBVg(3/4)H」であり、
位置エネルギーの合計は、「(ρA+3ρB)Vg(1/4)H」となります。
ここで、左図の位置エネルギーから右図の位置エネルギーを差し引けば、
{(1/4)(2ρA+2ρB)VgH}−{(1/4)(ρA+3ρB)VgH}となり、
「(1/4)(ρA−ρB)VgH」となります。


問8
(イ)においては、気圧の谷の東側で暖かい空気が北へ運ばれ、気圧の谷の西側で冷たい空気が南へ運ばれています。これは、いずれも熱を北方向に輸送していると読み取れます。
(キ)の場合、気圧の谷が南西へ延びているため、谷の東側における西風成分のほうが、谷の西側における西風成分よりも強くなっています。(下図参照)谷の東側における西風成分は、南風成分によって北向きに輸送されますので、これは運動量を北へ運ぶことを意味します。逆に、谷の西側における西風成分は北風成分によって南向きに輸送されますので、運動量が南へ運ばれることを意味します。谷の東側の西風成分のほうが強いということは、全体として見たときに、運動量を北へ輸送していることになるということです。同じように考えますと、(ク)は全体として運動量を南向きに輸送していることを意味し、(カ)は全体として南北方向における運動量の輸送が無いことを意味します。



問9
(a)スコールラインは、ガストフロント(突風前線)を伴いますので、通過に伴って地上気温は低くなります。
(b)新しい降水セルが生成されるのは、スコールラインの進行方向の前面です。
(c)スコールラインに伴うガストフロントの通過により、気圧の急上昇が生じることがあります。
(d)スコールラインの進行方向の前面には対流性の降水域があり、後面には層状性の降水域があります。


問10
(a)夏季の成層圏では、西風ではなく東風が卓越します。


問11
(c)海洋表層では、植物プランクトンなどの海洋生物が光合成によって二酸化炭素を体内に取り込みます。
そのことで海洋表層での二酸化炭素濃度が低下するので、さらに大気中の二酸化炭素を取り込めるようになります。海洋生物に取り込まれた二酸化炭素は、その生物が死骸になることなどで、海洋深層へ輸送されます。
より多くの二酸化炭素が海洋表層から深層へ輸送されれば、そのぶんだけ表層が吸収できる二酸化炭素は増えることになり、問題文の内容は正しいと解釈されます。


問12
気象業務法第19条第1項の内容です。

問13
(a)(b)(c)気象業務法施行規則第11条の2第1項の内容です。気象庁長官が特に認めた場合に限り、これらの人数から1人減らした人数でも良いのですが、問題文には「原則として」とありますので、例外規定について問われているのではないと解釈されます。
(d)気象業務法施行規則第11条の2第2項の内容です。


問14
(a)気象業務法第44条の内容です。
(b)気象業務法第50条第1項で、20万円以下の過料に処することが定められていますが、当問では「罰金または懲役」とありますので、これには該当しないです。
(c)気象予報士が死亡したとき、相続人がその旨を遅滞なく届け出なければならないことは、気象業務法第24条の25第2項にて定められていますが、それを怠ったことに対する罰則は定められていません。
(d)気象業務法第47条第2項の内容です。


問15
(a)河川の水位上昇が高潮によるものであれば、高潮警報が発表されると解釈されます。
(b)気象業務法第23条の内容です。
(c)水防法第16条第1項の内容です。
(d)気象業務法第17条第1項の内容です。都道府県知事が気象庁長官と共同で行う洪水予報(指定河川洪水予報)については、予報業務の許可を要しないことが、気象業務法第14条の2第5項で定められていますが、これは「洪水」の予報であって、「高潮」の予報ではないことから、問題文の内容は正しいと判断しました。



■専門知識試験

問1
(c)上空に逆転層があると、その部分で伝播が下方に大きく曲げられ、通常は探知できない距離にある降水域が観測されることがあります。これを「異常伝搬」といいます。しかし、山岳によって異常伝搬が起こることは耳にしたことが無いです。


問2
(a)地表付近の風向が急変している部分に着目することで、寒冷前線の通過時刻を読み取ります。
Aは5時頃、Bは8時頃、Cは10時頃です。
AB間の距離が約180kmで、寒冷前線の通過に約3時間の差がありますので、180÷3=60
寒冷前線は約60km/hで移動したと求められます。
(b)同じように、BC間の距離が約150kmで、寒冷前線の通過に約2時間の差がありますので、150÷2=75
よって、寒冷前線は約75km/hで移動したと求められます。
(c)天気図に低気圧の移動速度は45km/hと記載されており、温暖前線も同じ速度で移動すると仮定すれば、温暖前線は寒冷前線に追いつかれ、一部が閉塞する可能性があると判断されます。


問3
(a)ウの天気図では、オホーツク海に低気圧と寒冷前線があり、北海道の降水域はこれに対応しています。
東北や北陸の降水域は、この付近にある温暖前線と寒冷前線に対応しています。
関東の東海上や南海上の降水域は、この付近にある停滞前線と対応しています。
(b)イの天気図では、沿海州と間宮海峡に低気圧があり、ここから南に気圧の谷が延びています。
北日本から伸びる降水域は、この気圧の谷に対応していると判断されます。
(c)冬型の気圧配置時における筋状雲に伴うエコーであると読み取れますので、エの天気図と対応します。


問4
(d)山地の風下側に発生し、ほとんど停滞していることから、地形性巻雲であると判断されます。


問5
(b)数値予報モデルでは、限られた格子点で地形を表現する必要があるため、ある格子点での標高が、実際と同じ標高になるとは限らないです。
(c)予報値が算出された後に、パラメタリゼーションを行うわけではないです。
(d)初期条件が異なっている場合、予報時間が長くなるに従って、数値予報の結果の差は大きくなります。
こうした予報値の差を統計的に処理することによって行うのがアンサンブル予報です。


問6
放射過程(長波):大気や地表面が赤外線を射出することで冷却されることになります。こうした赤外放射は、夜間だけでなく、昼間も生じていますので、地上気温に影響を与えると判断されます。
放射過程(短波):大気は太陽放射によって加熱されています。昼間に気温が上がるのは、このためです。
地表面過程:地表面の植生の状態や積雪の有無は、地上気温に大きな影響を与えます。
境界層乱流:地表付近では乱流が卓越し、それによって運動量・熱・水蒸気量が鉛直方向に輸送されています。
こうした乱流の存在も、地上気温に影響を与えると判断されます。


問7
(b)ガイダンスは過去の事例をもとに作成されるため、発生頻度の低い現象を精度良く予測するのは不得意です。


問8
(b)解析雨量の作成にあたって、現在ではアメダス雨量計のデータだけでなく、国土交通省や地方自治体が設置した雨量計のデータも使用されています。
(d)降水短時間予報の作成には、メソ数値予報モデルによる降水予想値も使用されています。


問10
(a)一般的な傾向として「温暖前線−乱層雲 寒冷前線−積乱雲」というのは正しいですが、温暖前線付近でも大気の鉛直安定度が悪化すれば、積乱雲が発生することは考えられるのであり、問題文の「積乱雲は発生しない」は誤りであると判断されます。
平成18年度第2回試験の実技1でも、図8(下)にて温暖前線の近くで32mm/h以上の雨が解析されており、これは積乱雲によって生じたと解釈されます。
また、気象衛星センター編集『気象衛星画像の解析と利用』気象業務支援センター 2000年 P,62にも、温暖前線の説明として「前線近傍では層状雲ばかりではなく対流雲も発生する」との記述があります。
(c)スコールラインのことと解釈されます。


問12
(a)スパイラルバンドも台風の中心から比較的近い場所にあるので、強風になる恐れがあります。
また、スパイラルバンドは積乱雲で構成されており、この積乱雲に伴って突風が発生する恐れもあります。
(d)台風の眼の直径と最大風速に正の相関は無いです。
むしろ、大西晴夫『台風の科学』日本放送出版協会 1992年 P,125には、
「眼がはっきりとまん丸に引き締まったものの方が、眼の輪郭がはっきりしないものよりも強い台風である。」
との記述があります。


問13
(b)B町の雨量基準は「3時間雨量70mm」です。1時間で70mmの降水が予想されるのであれば、3時間雨量は必ず70mm以上となりますので、洪水警報の発表基準を満たすことを意味します。


問14
(a)融雪による洪水が予想される場合も、洪水注意報が発表されることがあります。
(b)気象庁の広報紙『こんにちは!気象庁です!』平成24年1月号 には次のような記載があります。
「昭和61年1月26日に新潟県能生(のう)町(現、糸魚川市大字能生)で発生した大規模な表層なだれでは、権現岳という山の中腹で発生したなだれが2kmも離れた麓の集落を襲い、民家11棟を巻き込み死者13名の大惨事となりました。」
(c)冬季の日本海側地方においても、寒気移流に伴って発生した対流雲により、竜巻が発生しています。


問15
(b)上層リッジの部分では、周囲よりも気温が高くなっています。
(c)主として日本海側地方で発生する東寄り〜南寄りの局地風を「だし風」といいます。風が山を越えて、谷から平野部に向かって風が吹くのが特徴です。上空に逆転層が存在する場合、逆転層より下の冷気層が薄くなることで、山を越える際に「跳ね水」と呼ばれる現象が起こりやすくなり、強風を発生させると考えられています。




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