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藤田真司の気象予報士塾は、気象予報士試験の合格を目指す方のための通信型の塾(予備校)です。

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学科試験の解答速報CONTACT US

藤田真司の気象予報士塾では、2015年1月25日に行われた平成26年度第2回(通算第43回)気象予報士試験において、学科試験(一般・専門)の解答速報の制作を行いました。解答速報のご利用に関しては、次の点をご確認いただけますよう、お願いいたします。
・正確な解答例をできるだけ短時間で発表するよう努めましたが、あくまでも速報であることをご了承下さい。
 最終的な自己採点は、一般財団法人気象業務支援センター発表の解答例にて、ご確認をお願いいたします。
・恐れ入りますが、当塾の現・元受講生の皆様以外の方からの、解答速報の内容についてのお問い合わせには、
 一切応じられませんので、予めご了承のほど、お願いいたします。
 
一般知識試験 専門知識試験
問1 3 3
問2 1 2
問3 2 2
問4 4 1
問5 5 3
問6 34補足説明 4
問7 5 3
問8 2 5
問9 5 4
問10 1 45補足説明
問11 4 1
問12 5 5
問13 5 1
問14 3 4
問15 13 2
■一般知識試験

問1
(a)中間圏界面の温度は、その上下の層に比べて相対的に低温になっています。
紫外線を吸収することで高温になっているのは、その上に位置する熱圏です。
(d)波長約0.32μm以上の紫外線の大半は地表面まで達しています。
日焼けを引き起こすのは、この紫外線です。


問2
(a)問題に出てきた式に値を代入することで答えを求めます。
気塊の温度:17℃+6℃→296K
周囲の空気の温度:17℃→290K
算出される鉛直加速度=10×(296−290)/290≒0.2
(b)未飽和なので、空気塊の温度は乾燥断熱減率で低下します。
(c)(d)乾燥断熱減率は10℃/kmなので、周囲の空気の温度減率を3℃/kmとすると、両者の差は7℃/kmです。
現時点で6℃の差があるため、6÷7≒0.9
つまり、約0.9km上昇すれば、浮力を失うことが求められます。


問3
(a)比湿の定義に当てはめれば、10/(990+10)=0.010(kg/kg) となります。
(b)露点温度が10℃であるので、表から水蒸気圧は12.3hPaだと求められます。
問題に出てきた式に当てはめれば、(0.622×12.3)/500≒0.015(kg/kg) となります。
(c)表から温度20℃での飽和水蒸気圧は23.4hPaであることが分かり、
相対湿度は80%なので、23.4×(80/100)=18.72hPaです。
問題に出てきた式に当てはめれば、(0.622×18.72)/1000≒0.012(kg/kg) となります。


問4
(a)雪結晶の形状が柱状になるか板状になるかは、温度によります。
(b)樹枝状結晶の場合、雪結晶どうしが衝突した際に引っかかりやすいので、付着しやすいです。
(c)(d)あられは氷粒子に過冷却水滴が衝突することで形成されます。これが直径5mm以上まで成長すると「ひょう」と呼ばれます。


問5
(a)距離が半分になるため、太陽放射の強度は4倍になります。
一方、惑星全体が太陽から受ける放射エネルギーは「(惑星の)太陽定数×惑星の断面積」で示されます。
断面積は「半径×半径×円周率」であるため、半径が2分の1になると、断面積は4分の1になります。
つまり、放射強度は4倍になるものの、断面積は4分の1なので、惑星の全表面に単位時間に入射する太陽放射エネルギー量は地球と同じであると求められます。
(b)距離が2倍になるため、太陽放射の強度は4分の1になります。
一方、問題文のアルベドの式から、地表面が吸収する放射量は地球の半分であることが求められますので、両者を合わせますと、地球の全表面で単位時間に吸収される太陽放射エネルギー量の8分の1であると求められます。
(c)距離が1.2倍になるため、太陽放射の強度は1/(1.2×1.2)=1/1.44 となります。
一方、問題文のアルベドの式から、単位面積の地表面が吸収する放射量は地球の1.2倍にしかならないため、全体としては、受け取る太陽放射エネルギー量は地球よりも小さくなります。
このため、この惑星の放射平衡温度は、地球の放射平衡温度よりも低くなります。


問6
物体の質量m、物体の速度v、回転運動するときの半径をrとする場合、これらの積であるmvrを角運動量といいます。物体に力が作用しなければ、角運動量は保存されます。
赤道上空で地球表面に相対的に止まっている空気塊は、自転する地球と一緒に回転しているのであり、その速度は自転速度と同じく約460m/sです。

この空気塊が南緯60度まで南下するということは、回転半径rが半分になることを意味します。
(上図(下)から、赤道にあったときの回転半径はr=2で、南緯60度では回転半径が1になっています。)
空気塊の質量mは変わらないので、角運動量mvrが保存されることを仮定すれば、回転速度vが2倍になるということです。つまり、460m/sが920m/sになるということです。
ここで、地表面から見た相対的な風速を求めるためには、地球の自転速度を差し引く必要があるので、
920−460=460m/sであると求められます。
地球の自転速度が、赤道と南緯60°において違いがあることを失念しておりました。
問題文にありますように、赤道での自転速度は約460m/sです。
赤道一周が約4万km(=約40000000m)であり、24時間(=86400秒)で1回転していることから、
40000000m÷86400≒460m/s であると求められます。
一方、南緯60°での一周の長さは、赤道における一周の長さの半分(約2万km)であると求められます。
なぜなら、上図(下)から明らかなように、「地軸〜赤道表面の長さ」を「r(=2)」としたとき、
「地軸〜南緯60°表面の長さ」は「r/2(=1)」になるためです。
円周の長さは「半径×2×円周率」ですので、半径が半分になれば、円周の長さも半分になります。
つまり、南緯60°での自転速度は、20000000m÷86400≒230m/s となります。
(円周の長さが半分なので、直観的に460m/sの半分だと導けます。)
角運動量保存則から求められた速度920m/sから、南緯60°での地球の自転速度230m/sを差し引けば、
920−230=690m/s であると求められます。
解答速報の内容に誤りがあり、失礼いたしました。【2月4日訂正・追記】



問7
(a)傾度風は、気圧傾度力・コリオリ力・遠心力が平衡している(釣り合っている)ときの風です。
(b)傾度風には摩擦力が含まれないので、風は等圧線に対して平行に吹きます。
(c)気圧傾度が同じであれば、傾度風の風速は地衡風の風速よりも小さくなります。
(d)高気圧の中心に近いほど、等圧線の曲率が大きくなるので、大きな遠心力が作用することになります。
よって、内向きのコリオリ力と、外向きの遠心力と気圧傾度力が釣り合うためには、気圧傾度力が小さくなる必要があり、結果として等圧線の間隔が広くなります。


問8
「マッデンジュリアン振動」とは赤道域において見られる気圧・風・対流活動の変動のことです。
東西数千kmにわたる対流活動の活発な領域が東進し、30日〜60日程度で地球を一周します。
竜巻の水平スケールは100m程度です。


問9
(a)発達期における積乱雲の中は、上昇流だけで占められています。
(b)氷粒子が融解する際の潜熱の吸収により、空気は冷却されます。
冷却によって空気密度が増すため、下降流は強まります。
(c)冷気外出流の時間的スケールは小さいので、コリオリ力の影響は小さく、明瞭な時計回りの回転を持つ渦巻きは発生しないと考えられます。


問10
(a)(b)(c)風が大規模な山岳を越えることで、プラネタリー波が発生します。
南半球には大規模な山岳が少ないため、プラネタリー波が形成されにくく、極渦の変形が生じにくいです。
(c)塩素分子は塩素原子2個で構成されており、紫外線が当たると2個の塩素原子に解離し、オゾン層を破壊することになります。


問11
(a)火山の噴火によって微粒子が成層圏に滞留すると、地表に到達する太陽放射量が減少するため、地上付近の気温を低下させます。「日傘効果」とよばれているものです。
(b)フロンガスは強い温室効果を持つため、地上付近の気温を上昇させます。
(c)地球のアルベド(反射率)が大きくなると、地表が受け取る太陽放射量が減少するため、地上付近の気温が低下することになります。


問12
(a)部外に公表しない「自家用の予想」に該当するため、予報業務の許可は不要だと判断されます。
(b)「需要予測」そのものは、予報業務の許可を必要としないです。
(c)予報業務における「特定向け予報」に該当し、予報業務の許可が必要です。
(d)気象庁が発表する予報を用いるので、予報業務の許可は不要であると判断されます。


問13
(a)気象業務法で定められていない内容です。試験合格後の気象予報士登録は義務では無いです。
(b)気象業務法で定められていない内容です。
(c)気象業務法第24条の24の内容です。
(d)気象業務法で定められていない内容です。


問14
(a)地方公共団体が教育のために行う気象の観測については、気象庁長官への届け出は不要です。(気象業務法第6条)
(b)気象業務法第6条第2項における「その成果を災害の防止に利用するための気象の観測」に該当すると解釈されるため、気象庁長官への届け出が必要です。
(c)「河川の水位の観測施設」は、気象観測施設に該当しないので、気象庁長官への届け出は不要です。


問15
(a)水防法第10条第2項の内容です。
(b)水防法第10条第2項の内容です。
問題文の下線部に「必要に応じて」という余計な記述が含まれていますので、
正しくない内容であると判断し、「正」から「誤」に改めます。
これに伴い、解答速報を「1」から「3」に訂正いたします。(1月28日6:30)

(c)水防法第14条第2項の内容です。
(d)水防法第10条第3項には「通知に係る事項を通知しなければならない。」とあり、努力義務(努めなければならない)ではないと判断されます。


■専門知識試験

問1
(b)10分間平均風速は、観測時刻前10分間の風速を平均して求めます。
(c)通風筒のファンが止まると、自然通風となりますが、この場合は昼間の気温をやや(0.1℃〜0.2℃)高く計測します。(参考文献:気象庁『気象観測の手引き』P,13 2007年改訂版)
(d)日照時間は、直達日射量が一定以上の値となった時間を合計して求めています。


問2
当問のウィンドプロファイラ図では、高度2km以下のデータが無いので、ドップラーレーダー図でもこの範囲(中心から約30km以内)は除外して考える必要があります。
暖色がレーダーから遠ざかる向きに吹く成分で、寒色がレーダーに近づく向きに吹く成分を意味しますので、これを利用して風向を読み取ります。
(a)中心から30km〜50kmの範囲では明瞭な暖色や寒色が無く、これは高度2km〜3kmにおいて風が弱いことを意味します。
一方、中心から約50km〜約100kmの範囲では、西南西側で寒色が濃く、東北東側で暖色が濃いため、高度3km〜6kmでは強い西南西風が卓越していると考えられます。
これらの内容から、アの図と対応すると判断されます。
(b)中心から30km〜50kmの範囲では、南側で薄い寒色(緑色)、北側で薄い暖色(黄色)であり、高度2km〜3kmにおいて弱い南寄りの風が吹いていると考えられます。
一方、中心から約50km〜約100kmの範囲では、西南西側で寒色が濃く、東北東側で暖色が濃いため、高度3km〜6kmでは西南西風が卓越していると考えられます。
この点は前述の(a)と同じですが、(a)に比べると暖色・寒色ともに薄く、西南西風が相対的に弱いことを意味し、アとイにおける当該高度における風速の違いと対応しています。
(c)中心から30km〜50kmの範囲では、北側〜西側で濃い暖色、南側〜東側で濃い寒色であり、これは高度2km〜3kmにおいて、強い南寄りの風や東寄りの風が吹いていると考えられます。
一方、中心から約50km〜約100kmの範囲では、南西側で寒色が濃く、北東側で暖色が濃いため、高度3km〜6kmでは強い南西風が卓越していると考えられます。
これらの内容から、エの図と対応すると判断されます。


問3
(c)水蒸気画像も赤外画像と同じく、放射量を輝度温度に変換して画像化しています。


問4
(a)エでは円形の濃密な雲域が見られ、発達期の台風を示唆しています。一方、オは対流雲域が充分にまとまっておらず、台風ではないと判断されます。
(b)アにおいてはドライスロットが確認でき、閉塞過程の最盛期にある低気圧の存在を示しています。
ウのように可視画像で渦を巻いた雲域は、すでに最盛期を過ぎた低気圧に見られることが多く、問題文の「最盛期にある低気圧」とは一致しないと判断されます。
(c)水蒸気画像において、イの領域では日本海北部で暗域が渦状に回り込んでおり、寒冷低気圧の存在を示唆しています。

問5
(b)「プリミティブ方程式」とは、鉛直方向に静力学平衡を仮定しており、こうした数値予報モデルを「静力学モデル」と呼ばれます。
積乱雲に伴う強い降水の予測精度を向上させるためには、鉛直方向においても運動方程式を立てて計算を行う必要があり、こうした数値予報モデルを「非静力学モデル」といいます。


問6
(a)気象庁のメソモデルは格子点法ですが、全球モデルはスペクトル法を用いています。
(c)1ステップ(積分時間間隔)の長さは、全球モデルにおいて10分、メソモデルにおいて20秒です。
(参考文献:気象庁予報部『平成24年度数値予報研修テキスト』P,36・P,38 2012年)


問7
(a)何も対策を行わなかった場合における、期間全体での損失の期待値は「1回あたりの損失の大きさ」×「雨が降る確率」×「予報回数」で示されます。
(b)平成25年度第1回試験の専門知識問14でも問われた内容ですね。


問8
(a)降水短時間予報では、雨雪判別を行っていないです。
(b)降水短時間予報における補外予測は、解析雨量を初期値としています。
解析雨量は、レーダーによる降水強度のデータを雨量計のデータで補足しています。
よって、レーダーエコー合成図に現れなくても、アメダスで雨量が観測されれば、解析雨量に反映されるのであり、補外予測が可能であると考えられます。
また、降水短時間予報には数値予報モデルでの雨量予測も組み込まれています。
(c)熱雷のように急激に発達する降水系の予測精度は低いです。


問9
(a)高緯度側に位置し、前線帯に伴う遷移層の暖気側が前線面ですので、「イ」です。
(b)低緯度側に位置し、前線帯に伴う遷移層の暖気側が前線面ですので、「オ」です。
(c)北緯40°以北での300hPaより上層では、等温線がほぼ鉛直方向に延びていることから、気温減率がほぼ0であり、この部分は成層圏であると判断されます。


問10
(a)海陸風の場合、海水と陸地の比熱の違いが成因の1つです。
一方、山谷風の場合は、斜面に接する空気のほうが、(それと同高度に存在する)斜面から離れた空気に比べて暖まりやすいことが成因です。
(b)谷風に伴って対流性の雲が発生しやすいです。
(c)問題文に「その斜面における温度が麓の平地の空気の温度より低い」とありますが、
斜面で冷やされた空気が斜面に沿って下りた場合、断熱昇温しますので、
この空気が麓に達したときに、必ずしも麓の平地の空気の温度より低いとは限りません。
よって、「冷気湖を形成する」は常に正しいわけではないと解釈されます。
もし、問題文における「温度」が「温位」であれば、問題文の内容は正しくなります。

解答速報の内容に誤りがあり、失礼いたしました。【2月4日訂正・追記】


問11
(a)(b)高度が増すとともに風向が時計回りに分布している場合、暖気移流が存在することを意味します。
(c)美浜の周辺では南寄りの風が吹いており、その西には寒冷前線に伴う強いエコー域が見られることから、美浜は低気圧の南側に位置していると判断されます。
(d)10時〜10時30分に下層で見られる強い下向きの鉛直速度は、下降流ではなく、落下する降水粒子によるものだと解釈されます、


問12
(a)「TS」「STS]」「T」の3階級は、中心気圧ではなく、中心付近の最大風速によって分かれています。
(b)「正確(GOOD)」「不確実(POOR)」だけでなく、「ほぼ正確(FAIR)」もあります。
(c)最大風速34ノット未満の熱帯低気圧にも、海上警報が発表されることがあります。
(d)64ノット以上の風速が予想される温帯低気圧に対しては、海上暴風警報が発表されます。


問13
降水の有無の適中率:(9+14)/30≒0.77
降水ありの見逃し率:3/30=0.10
降水ありのスレットスコア:9/16≒0.56


問14
(a)記録的短時間大雨情報は、その地域で数年に1度程度しか発生しないような短時間の大雨が観測または解析されたときに発表されます。
(b)「大雨警報、洪水警報」が発表されている地域に、「暴風警報、波浪警報」が発表された場合は、大雨警報と洪水警報が解除されたことを意味します。
(c)高潮警報・高潮注意報は、天文潮位と潮位偏差の両方を合わせた実際の潮位を発表基準としています。


問15
850hPa気温:9月に比べて6月は日照時間が長いため、大陸上での気温が高くなります。
一方、オホーツク海周辺では海面水温が低いため、相対的な低温域となります。
850hPa高度:(b)において大陸上に見られる明瞭な気圧の谷は「梅雨トラフ」であると判断されます。
大陸では強い日射による加熱効果で、気温の南北傾度が小さく、これに伴って等圧面高度の南北傾度も小さくなっています。
外向き長波放射量:6月は日本列島〜中国大陸に梅雨前線が停滞しやすく、これに伴って外向き長波放射量の小さい領域が見られると考えられます。
また、850hPa高度の(b)における太平洋高気圧が張り出す領域と、外向き長波放射量の(a)における放射量の大きな領域との整合性も良いです。逆に、850hPa高度の(a)における太平洋高気圧が張り出す領域と、外向き長波放射量の(b)における放射量の大きな領域との整合性も良いです。太平洋高気圧の圏内は晴天域に対応し、温度の高い海面からの放射量は大きいと考えられるからです。
さらに、1年を通して晴天が多いアラビア半島周辺で(a)のほうが外向き長波放射量が大きいことも、日射の強い6月の資料の根拠として挙げられます。




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