藤田真司の気象予報士塾は、気象予報士試験合格をトコトン応援する通信型の塾(予備校)です。

学科試験の解答速報


藤田真司の気象予報士塾では、2018年1月28日に実施された平成29年度第2回(通算第49回)気象予報士試験において、学科試験(一般・専門)の解答速報を発表しました。(発表日時:2018年1月29日17時)
なお、解答速報のご利用に関しては、次の点をご確認いただけますよう、お願いいたします。

・正確な解答例をできるだけ短時間で発表するよう努めましたが、あくまでも速報であることをご了承下さい。最終的な自己採点は、一般財団法人気象業務支援センター発表の解答例にて、ご確認をお願いいたします。
・恐れ入りますが、当塾の現・元受講生の皆様以外の方からの、解答速報の内容についてのお問い合わせには、一切応じられませんので、予めご了承のほど、お願いいたします。
・実技試験の解答速報については、当塾の受講生限定の発表となります。


■一般知識試験
速報
問15
問22
問31
問41
問54
問65
問74
問82
問91
問103
問113
問124
問135
問142
問153

問1:5
(a)誤:国際標準大気では、高度が増すほどに温位は高くなっています。対流圏の気温減率を6.5℃/km、乾燥断熱減率を10℃/kmと考えれば、高度が1km増すごとに温位は3.5Kずつ高くなります。
(b)誤:赤道付近のほうが中高緯度よりも、対流圏界面付近の気温は低いです。
(c)誤:成層圏において気温が最も高くなるのは高度50km付近で、オゾンの数密度が最大となるのは高度25km付近です。
【類題】平成17年度第1回試験・一般問1(a)

問2:2
ボイル・シャルルの法則(PV/T=一定)を利用して計算します。
地上での状態=破裂する高度での状態として式を立てると、
1000×(4/300)=p×(300/T)
ここから、p/T=4/90 と求められるわけですが、高度30kmにおけるp/Tは、10/225であり、
4/90=10/225 であることから、ゴム気球は高度30kmで破裂すると求められます。

問3:1
問題文に「安定指数」とあることから、SSI(ショワルターの安定指数)と同じように、鉛直安定度を示す指標であると判断されます。よって、(c)の選択肢は、「雷雨」が正しいと判断されます。
問題文で与えられていますように、K-indexの式は3つの項にて構成されています。
 第1項:850hPa気温と500hPa気温の差
 第2項:850hPa露点温度
 第3項:700hPa気温と700hPa露点温度の差
これらの要素が対流雲の発達にどのように寄与するかを考えれば良いです。
まず、第1項の「850hPa気温と500hPa気温の差」は、気温減率を示しており、これは(b)の選択肢につながります。気温差(気温減率)が大きいほど、「下層でより高温、上層でより低温」であることを意味し、安定度が小さいことを意味します。
次に、第2項の「850hPa露点温度」は、下層での湿り具合を意味しており、露点温度が高いほど、水蒸気量が多いことを意味しています。下層で湿潤であることは、対流雲の発生に大きく関係しています。
また、第3項の「700hPa気温と700hPa露点温度の差」は700hPa湿数のことですが、湿数が小さいほど、大気が湿潤であることを意味しています。下層で発生した対流雲が発達していくとき、雲の側面から空気が取り込まれていきます。(これを「エントレインメント」といいます。)このとき、大気中層にあたる700hPa付近での空気が乾燥していると、乾燥した空気が対流雲に取り込まれます。これは雲の中で蒸発が促され、気化熱によって雲の中が冷却されることを意味します。対流雲の発達の源は、暖かい空気が浮力によって上昇することにあるので、乾いた空気が雲の側面から流入することは、対流雲内の上昇流を弱める方向に作用するわけです。つまり、対流雲の発達を阻害することになります。逆に言えば、700hPa湿数が小さいほど、対流雲が発達しやすいということです。
対流雲が発達して、雷雨が起こりやすい状況であるほど、K-indexの値が大きくなると考えれば、第2項と第3項を結ぶ符号は「-」である必要があります。
【参考】大野久雄『雷雨とメソ気象』東京堂出版 2001年 P,125~P,127

問4:1
(a)雨滴の落下速度は、その半径の平方根(=0.5乗)に比例します。なお、水滴が雲粒と呼ばれるほどに小さい場合、その落下速度は半径の2乗に比例します。
【類題】平成16年度第1回試験・一般問3
(b)前問より、半径が2倍になると、その落下速度は√2倍(約1.4倍)になります。
半径2mmの雨滴の落下速度が8.8m/sで、半径1mmの雨滴の落下速度をX(m/s)とするとき、
「X(m/s)×1.4≒8.8(m/s)」いう関係が成立するのですから、8.8÷1.4=約6.3m/sであると求められます。

問5:4
(a)誤:「黒体」とは、その物体に当てられた電磁波を全て吸収してしまう(反射も透過もしない)という仮想的な物体のことです。地球大気は太陽放射の多くを透過するのですから、太陽放射に対して大気は黒体と見なせないです。
(b)正
(c)誤:温度が高いほど、放射エネルギー強度が最大となる波長は短くなります。太陽は地球に比べて高温であるため、放射エネルギー強度が最大となる波長は、地球よりも短いです。(太陽:約0.5μm 地球:約11μm)

問6:5
(a)風速をU、コリオリパラメータをf0とすると、コリオリ力は「f0×U」と表現できます。問題文にある「Uの2乗/L」を「f0×U」で割ってやると、「U/f0×L」となります。
(b)(c)ロスビー数は、コリオリ力と水平加速度(慣性力)の比を表しています。例えば、風速が10m/sで、水平スケールが2000kmの現象で、コリオリパラメータを10の-4乗/sとすると、ロスビー数は0.05になります。ロスビー数が1よりも十分に小さい場合、コリオリ力が支配的であることを示しています。つまり、そこではコリオリ力と気圧傾度力がほぼ釣り合っており、吹く風は概ね地衡風であると見なすことができます。
【参考】二宮洸三『気象予報の物理学』オーム社 1998年 P,158

問7:4
4の高度の部分よりも上では上昇、下では下降していることから、空気を補償する流れ(水平収束)があると判断されます。
鉛直方向の収束が問われているわけではないので、ご注意下さい。

問8:2
(a)正
(b)誤:ジェット気流の付近では、気温の南北傾度が最も大きくなっています。
(c)誤:寒帯前線ジェット気流は、時間的・空間的に位置の変動が大きいです。
(d)正

問9:1
(a)正
【類題】平成23年度第2回試験・一般問11(a)
(b)誤:じん旋風は晴天時の昼間に起こるもので、竜巻とは別の現象です。
(c)誤:台風に伴って竜巻が発生することはよくあります。実技試験(平成21年度第1回試験・実技試験2)でも問われたことがありましたね。
(d)誤:日本での竜巻の発生確認数は、9月から10月にかけて最も多いです。

問10:3
(a)誤:冬季には、低緯度から高緯度に向かってオゾンが輸送されるため、高緯度地方でのオゾン全量は春に最も多くなります。
(b)正
(c)正

問11:3
(a)正
(b)誤:エルニーニョ現象発生時における海面気圧は、ダーウィンにおいて平年よりも高くなり、タヒチにおいて平年よりも低くなります。
(c)誤:エルニーニョ現象発生時における西部太平洋赤道域では、平年よりも対流活動が弱まり、降水量が少なくなります。
(d)正

問12:4
気象庁長官への報告書の提出については、気象業務法施行規則第50条第1項第6号にて定められており、具体的には気象業務法施行規則第10条第2項第1号~第5号に掲げられた書類の記載事項に変更があった場合を指しています。そのうえで、気象業務法施行規則第10条第2項第1号を参照しますと、(b)についてはイに記載があり、(c)についてはニに記載されています。
【類題】平成27年度第1回試験・一般問12 平成23年度第2回試験・一般問12
なお、(a)については気象業務法第19条の内容であり、予報の対象区域を変更するためには、気象庁長官の認可が必要です。

問13:5
(a)誤:再び登録を受けることができないのは3年間ではなく、2年間です。気象業務法第24条の21第1項の内容です。
(b)誤:法令の定めがなく、届出は不要です。
【類題】平成26年度第2回試験・一般問13(d)
(c)正:法令において、期限は定められていないです。

問14:2
(a)正:気象業務法第44条の内容です。
【類題】平成26年度第1回試験・一般問14(a)
(b)誤:罰則は定められていないです。気象業務法第24条の25第2項の内容です。
【類題】平成26年度第1回試験・一般問14(c)
(c)正:気象業務法第26条第1項の内容です。
(d)正:気象業務法第47条第2項の内容です。
【類題】平成26年度第1回試験・一般問14(d)

問15:3
(a)正:問題文には「気象庁が一般の利用に適合する気象、高潮、波浪の警報」とあり、これは気象業務法第13条第1項の規定による警報です。
気象業務法施行令第8条第1項において、気象警報・高潮警報・波浪警報の通知先については、「消防庁、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関」とあります。
また、「気象、高潮、波浪の特別警報」は、気象業務法第13条の2第1項の規定による警報です。これについては、気象業務法施行令第9条において通知先が定められており、「消防庁、海上保安庁、都道府県、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社及び日本放送協会の機関」とあります。
つまり、両者の通知先は同一であり、問題文の内容は正しいです。
なお、気象業務法第15条第1項に「国土交通省」が含まれ、第15条の2第1項には含まれていないことから、問題文の内容を「誤」と判断された方もおられると思いますので、以下に補足します。
気象業務法施行令第8条第2項・第3項によりますと、国土交通省への通知が定められているのは、飛行場警報・空域警報・水防活動用気象警報・水防活動用高潮警報・水防活動用洪水警報・水防活動用津波警報です。これらは、問題文の「気象庁が一般の利用に適合する気象、高潮、波浪の警報」には含まれないので、ここでは考慮する必要が無いと判断されます。
(b)誤:気象業務法第15条の2第1項には「通知しなければならない。」とあり、問題文の内容に沿っていますが、気象業務法第15条第1項には「通知するように努めなければならない。」とあります。つまり、特別警報の場合は通知が義務となっていますが、警報の場合は通知が努力義務になっています。
(c)誤:特別警報が地方予報区全体に対して発表されることはないです。


■専門知識試験
速報
問11
問21
問32
問43
問54
問63
問75
問82
問94
問105
問112
問122→4
問135
問141
問152

問1:1
(a)正
日射とは波長0.29μm~3.0μmの太陽放射を指し、太陽放射の総エネルギーの約97%を占めています。
(b)正
【類題】平成18年度第2回試験・専門問1(c)
(c)正:太陽の周りに雲や煙霧が無かったときの直達日射量の観測データから、大気混濁係数を求めます。
(d)誤:「直達日射量」ではなく「全天日射量」です。

問2:1
低気圧性循環を当てはめると、南東側でレーダーから遠ざかり、北西側でレーダーに近づく流れとなります。
【類題】平成21年度第1回試験・専門問2

問3:2
(a)正
【類題】平成26年度第1回試験・専門問1(b)
(b)正
【類題】平成21年度第2回試験・専門問3(b)
(c)誤:ドップラー速度は、局地モデルの客観解析・メソモデルの客観解析で使用されています。
(当初、「正」となっておりましたが、解説内容や解答番号からご承知のとおり、誤植でした。失礼しました。)
【参考】気象庁『平成28年度数値予報研修テキスト』P,108・109
【類題】平成21年度第2回試験・専門問3(b)

問4:3
(a)誤:同じ数値予報モデルを使用している以上、アンサンブル平均を取っても、系統的誤差は減少しないです。
【類題】平成24年度第2回試験・専門問6(c)
(b)正
【類題】平成24年度第1回試験・専門問6(b)
(c)誤:パラメタリゼーションでは、個々の積雲の盛衰を予測できないです。
【類題】平成25年度第2回試験・専門問5(c)

問5:4
(a)誤:水平スケールの大きな現象ほど、数値予報による予測可能時間は長いです。
【類題】平成25年度第1回試験・専門問5(b)
(b)誤:予報領域の境界において、メソモデルが全球モデルの予報結果を受ける過程は予報時間によらず同じですから、予報時間が長くなるほど小さくなっていくことはないです。
【類題】平成21年度第2回試験・専門問7(a)
(c)正
【類題】平成24年度第2回試験・専門問6(b)

問6:3
(a)正
(b)正
(c)誤:この雲域はトランスバースラインです。積雲からなる雲列であれば、赤外画像でもっと暗く写るであろうと判断されます。
(d)正

問7:5
(a)誤:
局地的降水を数値予報で全く予想できないのであれば、ガイダンスによる修正は不可能です。
【参考】気象庁『ガイダンスについて』2017年 P,18に以下のような記述があります。
《数値予報が短時間強雨をまったく表現していない等の誤差は修正できない》
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/koushu170615/shiryou2.pdf
(b)正
【類題】平成23年度第1回試験・専門問7(a)
(c)数値予報の結果そのものが間違っていた場合、それをガイダンスで補正することはできないです。
【類題】平成20年度第1回試験・専門問11(d)

問8:2
(a)ア:問題文に「台風」とありますので、東海地方の暖気核に着目します。
(b)ウ:日本海での暖気の北上、朝鮮半島での寒気の南下に着目します。
(c)イ:東西に帯状に延びる湿潤域に着目します。また、問題文の内容から、停滞前線も東西に延びていると読み取れ、イにおいて等温線の走向がほぼ東西であることとも整合しています。

問9:4
(a)誤:「東西傾度」は「南北傾度」が正しいです。
【類題】平成21年度第2回試験・専門問10(a)(b)
(b)誤:梅雨前線上の小低気圧は、下層でのみ明瞭です。
【類題】平成27年度第2回試験・一般問9(b)・平成16年度第2回試験・専門問11(c)
(c)正
【類題】平成16年度第2回試験・専門問11(d)にて前線の南側における大雨の記述があり、平成21年度第2回試験・専門問10にて前線の近くにおける大雨の記述があります。

問10:5
(a)正
気象庁ホームページに、竜巻の長さに関するデータが載っています。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/list/1961.html
(b)正
気象庁ホームページで、竜巻分布図が見られます。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/stats/bunpu/bunpuzu.html
(c)正
日本版改良藤田スケールは、2016年4月より突風調査に使用されています。
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado1-2-2.html
(d)正
気象庁ホームページに、次のような記載があります。
《竜巻発生確度ナウキャストや竜巻注意情報では、「激しい突風」をイメージしやすい言葉として「竜巻」を使っていますが、ダウンバーストやガストフロントに対する注意も含まれています。》
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado1-1.html

問11:2
(a)正:予報円の東端を台風の中心が通ると、宮崎県では台風の中心付近にある発達した雨雲がかかることになります。
(b)正
八代市では西寄りの暴風が吹くことによって、吹き寄せ効果が強まります。台風が八代市の北側に位置すると、風向が西寄りになりやすく、それは台風の最接近後であると判断されます。
(c)誤:「反時計回り」は「時計回り」が正しいです。

問12:2→4
(a)→誤
平均誤差(ME)を考えるうえでの着目点は2つあると認識しております。
 1,誤差の小さな予報であれば、平均誤差は0に近くなる。(完全な予報であれば、平均誤差は0となる。)
 2,予報が大きく外れる回数が多くても、正の誤差と負の誤差が打ち消された結果として、平均誤差が0に近くなることもあり得る。
2に着目しますと、問題文(a)の内容は誤りであると判断されるのですが、文頭の「一般に」という表現の中に、これが織り込まれていると解釈したため、問題文(a)は正しいと判断しておりました。
ただ、2月7日(水)に正式な解答例が気象業務支援センターから発表され、4が正答であるとのことですので、速報内容を訂正いたします。内容に誤りがあり、失礼いたしました。

(b)誤:地点AのMEは0であると求められますので、「高かった」は誤りであると判断されます。
(c)正:地点AのRMSEは1.0であると求められます。

問13:5
(a)誤:記録的短時間大雨情報は、観測・解析に基づいて発表されます。
(b)誤:記録的短時間大雨情報の発表基準は地域によって異なります。
(c)誤:記録的短時間大雨情報の発表基準は1時間雨量を基に決められています。
【参考】気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/kirokuame.html

問14:1
(a)正
(b)正
(c)正
【参考】気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/tatsumaki.html

問15:2
(a)正:図Aでは、沖縄・奄美を含む東シナ海において負偏差になっていることから、当該領域では平年よりも太平洋高気圧の張り出しが弱いのだと判断されます。こうした場合、太平洋高気圧の縁に沿う形で、湿った空気が流れ込みやすくなります。
(b)誤:地上でのオホーツク海高気圧は、上空のブロッキング高気圧に伴って発生することが多いです。しかし、問題文や図Aからも東シベリア付近で負偏差となっており、ブロッキング高気圧は確認できないので、オホーツク海高気圧が発生しやすい状況ではないと判断されます。
(c)正:PJパターンを示しています。


↑ PAGE TOP