藤田真司の気象予報士塾は、気象予報士試験合格をトコトン応援する通信型の塾(予備校)です。

学科試験の解答速報


藤田真司の気象予報士塾では、第61回気象予報士試験(2024年1月28日)における学科試験(一般・専門)の解答速報を制作しました。なお、解答速報のご利用に関しては、次の点をご確認いただけますよう、お願いいたします。

・限られた時間内でできるだけ丁寧に制作しましたが、あくまでも速報である旨をご理解・ご了承願います。最終的な自己採点は、一般財団法人気象業務支援センター様が発表される解答例にてご確認をお願いいたします。
・大変恐れ入りますが、当塾の受講生以外の方からの、解答速報の内容についてのお問い合わせには一切応じられませんので、予めご了承のほど、お願いいたします。
・実技試験の解答速報については、当塾の受講生限定の発表となります。



■一般知識試験(2024年1月29日17時発表)
速報
問13
問24
問35
問43
問54
問63
問72
問83
問94
問101
問115
問125
問135
問142
問151


■問1:3
(a)正:「解離」とは「光解離」ともいいます。
ここでは紫外線を吸収した酸素分子が、2つの酸素原子に分離することを指しています。
酸素原子が酸素分子と結合することで、3つの酸素原子で構成されるオゾン分子が生じます。
【類題】平成30年度第1回試験・一般問1(b)  平成26年度第2回試験・一般問1(a)

(b)誤:成層圏でオゾンの数密度が最大になる高度は約25kmです。
【類題】令和4年度第2回試験・一般問1(b)  平成29年度第2回試験・一般問1(c)  平成28年度第1回試験・一般問1(a)

(c)誤:オゾンは主に低緯度帯の成層圏で生成され、高緯度帯へ輸送されるため、その空間分布や季節変動は、太陽放射の強さの時空間分布では説明できないです。
【類題】令和5年度第1回試験・一般問1(c)  平成23年度第2回試験・一般問1(b)


■問2:4
(a)4:ステファン・ボルツマンの法則ですね。

(b)1-A:アルベドとは太陽放射の反射率のことですので、1からアルベドを差し引いた値が、地球に吸収される太陽放射量の割合を示します。

(c)(0.65/0.7)の4分の1乗
地球のアルベドが0.3から0.35に変化すると、地球に吸収される太陽放射の割合は0.7から0.65になります。
これに伴い、地球から放出される長波放射エネルギーも減少するのであり、放射平衡温度は低くなります。
つまり、「T1>T2」であることが明らかである以上、「T2=(c)×T1」の式において、(c)は1よりも小さな値となります。
(a)と(b)の内容から、選択肢は4か5に絞り込めており、(c)において前述の内容を満たすのは「4」のみです。
【類題】平成25年度第2回試験・一般問5


■問3:5
(a)変化せず:未飽和の空気を断熱的に持ち上げても、温位は一定です。
【類題】令和元年度第2回試験・一般問2(c)  平成28年度第1回試験・一般問2(b)  平成26年度第1回試験・一般問2(c)

(b)変化せず:未飽和の空気を断熱的に持ち上げても、混合比は一定です。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問3(b)  平成27年度第1回試験・一般問2(a)  平成26年度第1回試験・一般問2(a)

(c)上昇し:持ち上げ凝結高度より上では、空気塊の持ち上げに伴って凝結が起こり、凝結熱が放出されます。
これにより、空気塊の温位は高くなります。
【類題】令和元年度第2回試験・一般問2(d)

(d)は減少する:持ち上げ凝結高度より上では、空気塊の上昇に伴って凝結が起こり、液体の水に変化したぶんだけ水蒸気は減少するので、混合比の値は小さくなります。


■問4:3
ふもとに下降してきたときの温度は30℃ですので、表より飽和水蒸気圧は42hPaです。
相対湿度が40%なのですから、ふもとでの水蒸気圧は、42hPa×(40/100)=16.8hPa です。
ふもとでの気圧は1000hPaですが、標高1000mでの気圧は900hPaですから、
16.8hPa×(900/1000)=15.12hPa という計算により、1000hPaにおいて16.8hPaの水蒸気圧は、900hPaにおいて15.12hPaであったと求められます。
未飽和の空気が下降する場合は、乾燥断熱減率に従うのですから、標高1000mから標高0mのふもとまで下降する際に、空気塊の温度は10℃上昇しているのであり、標高1000mにあるときの空気塊の温度は20℃であったと求められます。
20℃のときの飽和水蒸気圧は、表より23hPaであり、先ほど求められた水蒸気圧が15.12hPaであるので、
(15.12hPa/23hPa)×100≒66% であると算出されます。


■問5:4
(a)円周率×m×n×Rの2乗×W
「大きな水滴の質量の増加量」とは、「大きな水滴によって捕捉される、小さな水滴の総量」のことです。
大きな水滴の真下に位置する小さな水滴が捕捉されるのですから、大きな水滴の断面積(円周率×Rの2乗)に比例します。
大きな水滴が速く落下するほど、捕捉される水滴の数は多くなるのですから、大きな水滴の落下速度(W)にも比例します。
小さな水滴の質量が大きいほど、捕捉される水の合計質量は多くなるのですから、小さな水滴の質量(m)にも比例します。
空間中に存在する小さな水滴の数が多いほど、捕捉される水滴の数は多くなるのですから、小さな水滴の数密度(n)にも比例します。
これらを合わせますと、「円周率×m×n×Rの2乗×W」となります。
【類題】平成24年度第2回試験・一般問4

(b)W
問題文にありますように、大きな水滴の半径は表面全体で一様に増加するのですから、先ほど求められた「大きな水滴の質量の単位時間あたりの増加量」を水滴の表面積で割ってやると、
(円周率×m×n×Rの2乗×W)÷(4×円周率×Rの2乗)=(W×m×n)/4
つまり、単位時間での半径の増加量はWに比例することになります。

(c)大きく
「Rの2分の1乗」とは「√R(Rの平方根)」のことです。
Wが√Rに比例するということは、「W=k×√R」で示せるということです。(kは比例定数)
これにより、(b)で求められた単位時間での半径の増加量「(W×m×n)/4」は、「(k×√R×m×n)/4」と表現できます。
水滴が大きくなるというのは、半径Rが大きくなることを意味するのであり、Rが大きくなれば、√Rも大きくなり、それを含む「(k×√R×m×n)/4」も大きくなります。
つまり、水滴が大きくなるほど、単位時間あたりにおける半径の増加量も大きくなるということです。
【類題】令和3年度第1回試験・一般問4(b)  平成28年度第1回試験・一般問4(d)


■問6:3
風速20m/sの水平風が接線に対して中心に向かって30°の角度で吹いているので、動径方向の風速は、20×sin30°=10m/s となります。
低気圧中心から半径100kmの円周上の全ての場所でこの風が吹いており、問題文に「空気の密度は一定」とあるのですから、質量保存の法則に基づき、「1秒間あたりに円柱の側面から入り込む空気の総量」と「1秒間あたりに円柱の上面から吹き出す空気の総量」が等しいと考えることができます。

1秒間あたりに円柱の側面から入り込む空気の総量は、「円柱の側面積×(先ほど求められた)風速」で示され、具体的には「100×1000×2×円周率×1000×10」となります。

円柱の上面での上昇流の強さをWとすれば、1秒間あたりに円柱の上面から吹き出す空気の総量は、
「円柱の底面積×W」となり、具体的には「100×1000×100×1000×円周率×W」となります。

両者の値が等しいのですから、等式で結ぶと、
100×1000×2×円周率×1000×10=100×1000×100×1000×円周率×W
W=0.2
値はmで算出されていますので、cmで表現すると20cmとなります。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問7


■問7:2
地衡風とは水平方向の気圧傾度力とコリオリ力が釣り合って吹く風で、力の釣り合いを表現すると次のような式になります。
気圧傾度力=コリオリ力

コリオリ力とは「コリオリパラメータ×風速」ですから、
上式は、気圧傾度力=コリオリパラメータ×風速 と表現できます。

問題において、(a)の風速を「1」とした場合、(b)~(d)の風速がどうなるかを考えます。

まず、(b)は(a)と同じ緯度ですから、コリオリパラメータは同じです。
気圧傾度力だけが1.5倍になったので、(b)の風速は「1.5」となります。

次に、(c)は(a)と緯度が異なります。
コリオリパラメータは緯度のsinに比例し、緯度30度において0.5、緯度45度においては0.7と与えられています。
(a)と(c)の気圧傾度力は同じなのですから、コリオリ力も同じです。
にもかかわらず、コリオリパラメータの値は異なる(0.5:0.7)ですから、コリオリ力が同じであるためには、風速比がコリオリパラメータの比と逆になっている必要があります。
つまり、(a)と(c)のコリオリパラメータの比が「0.5:0.7」なので、風速比は「0.7:0.5」になります。
よって、(a)の風速を「1」としたときの(c)の風速は、1× (0.5/0.7)= 「5/7」 となります。

最後に(d)ですが、これは(c)と同じ緯度で気圧傾度力が2倍1.5倍ですから、(c)の2倍1.5倍である「10/7」「7.5/7」であることが分かります。
よって、(a)~(d)を風速の大きい順から並べてみますと、(b)→(d)→(a)→(c)となります。
※解説の数値に誤りがあり、大変失礼いたしました。(2024年1月31日訂正)

【類題】令和元年度第2回試験・一般問7(c)  平成18年度第2回試験・一般問5  平成11年度第1回試験・一般問5


■問8:3
(a)正:例えば、北緯50度と北緯60度での値をグラフから読み取ってみます。
北緯50度では北向きに熱が約4.5(単位は省略)輸送されているのに対し、北緯60度での北向きの熱輸送量は約3です。
南(北緯50度)から約4.5の熱が入ってきたのに、北(北緯60度)に出ていく熱は約3なのですから、差し引き約1.5の熱が北緯50度~北緯60度の間に留まった、ということです。
つまり、北緯50度~北緯60度の間で約1.5の熱がこの付近の大気を加熱するために使われたのであり、「北向きの熱輸送量が北へ行くほど小さくなっている」のは、大気を加熱していることを示しています。
今は北半球を例にとりましたが、南半球でも南緯40度付近より南で同様のことが起こっています。
南へ行くほど、南向きの熱輸送量が小さくなっているからです。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問8(a)  平成6年度第3回試験・一般問7

(b)誤:北緯20度よりも少し北側では、大気による潜熱輸送が北向きです。
同様に、南緯20度よりも少し南側では、大気による潜熱輸送が南向きです。
これらのデータから、亜熱帯高圧帯での「蒸発量と降水量の差」は、熱帯収束帯だけでなく中緯度帯に向かっても輸送されています。
【類題】令和3年度第2回試験・一般問9(d)  令和2年度第2回試験・一般問8(d)

(c)正:高温の海水が極向きに運ばれることや、低温の海水が赤道向きに運ばれることは、いずれも熱が低緯度から高緯度に輸送されていることを示しています。
【類題】平成14年度第1回試験・一般問9(a)


■問9:4
(a)誤:竜巻は必ず積乱雲に伴って発生します。
上空に積乱雲の無い状態で、日射による地表面付近の加熱が原因で生じる突風は「塵旋風」と呼ばれるものです。
【類題】平成23年度第2回試験・一般問11(a)

(b)誤:5km以上移動した竜巻の事例もあります。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問11(c)  平成29年度第2回試験・専門問10(a)

(c)正
【類題】平成25年度第2回試験・一般問9(d)

(d)正:旋衡風平衡の場合、時計回りでも反時計回りでも、中心が相対的に低圧となります。


■問10:1
(a)正
【類題】平成30年度第1回試験・一般問10(c)

(b)正
【類題】令和2年度第1回試験・一般問10(c)  平成26年度第1回試験・一般問10(a)

(c)正:下部成層圏では気温の鉛直勾配(高度の違いによる気温の違い)は小さいですが、上部成層圏では高度が増すにつれて気温が顕著に高くなっています。

(d)誤:北半球での夏季の気温は、成層圏では北極付近で最も高いですが、中間圏では北極付近で最も低くなります。
【類題】令和4年度第1回試験・一般問1(d)


■問11:5
(a)誤:大気中に蓄積されるのは、人為的に排出された二酸化炭素の約半分です。
【類題】平成22年度第2回試験・一般問10(b)

(b)誤:南極域でも二酸化炭素の増加は観測されています。
【類題】平成14年度第1回試験・一般問11(c)

(c)誤:水蒸気は二酸化炭素よりも大きな温室効果を持っています。
【類題】令和5年度第1回試験・一般問5(c)  平成30年度第1回試験・一般問11(a)  平成25年度第2回試験・一般問11(c)

(d)正
【類題】平成26年度第1回試験・一般問11(d)


■問12:5
(a)誤:気象予報士登録を行うのは気象庁長官です。
気象業務法第24条の20の内容です。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問13(c)

(b)誤:不正な手段により気象予報士試験に合格したために、試験の合格を取り消された場合、気象予報士試験を受けることができない期間は、最長で2年間です。
気象業務法第24条の18第3項の内容です。
【類題】令和4年度第1回試験・一般問13(a)  令和2年度第2回試験・一般13(a)  平成27年度第2回試験・一般問13(b)

(c)誤:気象の予報業務の許可を受けた事業者が、気象予報士に行わせなければならないのは「現象の予想」だけです。
気象業務法第19条の2の内容です。
【類題】平成28年度第1回試験・一般問13(b)

(d)誤:気象予報士が登録を抹消されるのは、気象業務法の規定により罰金以上の刑に処せられたときであって、刑法の規定では無いです。
気象業務法第24条の25第2号の内容です。
【類題】令和2年度第2回試験・一般問13(d)  平成28年度第1回試験・一般問13(d)  平成27年度第2回試験・一般問13(b)


■問13:5
(a)誤:桜の開花予想を行うにあたり、予報業務の許可は不要です。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問12(d)

(b)誤:気象庁が発表した予報をホームページに掲載するのであれば、予報業務の許可は不要です。

(c)誤:外部への発表を伴わない自家用の予想であると解釈されますので、予報業務の許可は不要です。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問12(c)

(d)正:たとえ個人であっても、独自予報を定期的に行うのであれば、予報業務に該当しますので、予報業務の許可が必要です。
気象業務法第17条第1項の内容です。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問12(b)


■問14:2
(a)正:政府機関や地方公共団体以外の者が、その成果を発表するために行う気象観測については、観測施設の設置の際に気象庁長官への届け出が必要です。
気象業務法第6条第3項の内容です。

(b)誤:研究のために行う気象観測は、気象庁長官への届け出は不要です。
気象業務法第6条第1項第1号の内容です。
【類題】令和3年度第1回試験・一般問14(b)  平成30年度第1回試験・一般問14(a)

(c)正:気象業務法第9条第1項の内容です。
【類題】平成30年度第1回試験・一般問14(c)  平成28年度第2回試験・一般問14(d)

(d)正:気象業務法第6条第4項の内容です。
【類題】令和元年度第1回試験・一般問13(b)  平成30年度第1回試験・一般問14(d)  平成28年度第2回試験・一般問14(c)


■問15:1
(a)正:災害対策基本法第5条第1項の内容です。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問15(a)  平成25年度第2回試験・一般問15(a)

(b)正:災害対策基本法第60条第1項の内容です。
【類題】令和2年度第1回試験・一般問15(b)  平成28年度第2回試験・一般問15(c)  平成27年度第1回試験・一般問15(c)

(c)正:緊急安全確保措置とは、上階に移動することや崖から離れた部屋へ移動することなどを指します。 災害対策基本法第60条第3項の内容で、2021年の法改正で新たに規定されたものです。






■専門知識試験(2024年1月29日17時発表・2024年2月7日訂正)
速報
問14
問24
問31
問42
問54
問61→2
問72
問82→3
問93
問101
問115
問123
問131
問145
問152


■問1:4
(a)誤:全天日射量は、天空の全方向からの太陽放射を水平面で受けた単位面積あたりのエネルギー量のことです。
【類題】平成24年度第1回試験・専門問1(b)

(b)誤:日の出前や日の入り後の薄明において、僅かながら観測されるのは、直達日射量では無く、全天日射量です。
全天日射量には直達日射だけでなく、散乱日射も含まれるからです。
【類題】平成29年度第2回試験・専門問1(d)

(c)正
【類題】平成29年度第2回試験・専門問1(c)


■問2:4
(a)誤:ウィンドプロファイラは、散乱されて戻ってきた電波の強度では無く、周波数偏移を利用することで、上空の風向風速を測定しています。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問2(a)  令和元年度第2回試験・専門問3(a)  平成25年度第1回試験・専門問2(a)

(b)正:これを利用することで、強い下向きの速度が観測されている際には、降水が起こっていると解釈できます。
【類題】令和4年度第2回試験・専門問3(c)  令和元年度第2回試験・専門問3(b)

(c)誤:上空の大気が湿っているほど、ウィンドプロファイラの観測可能な高度は高くなる傾向があります。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問2(d)  令和元年度第2回試験・専門問3(c)  平成28年度第2回試験・専門問2(c)

(d)正
【類題】平成28年度第2回試験・専門問2(b)


■問3:1
(a)ア
【類題】令和元年度第2回試験・専門問2

(b)ウ
【類題】令和元年度第2回試験・専門問2

(c)エ:ドップラーライダーは、レーザー光を大気中に発射し、エーロゾルに当たって散乱した光を捉えることで、その周波数偏移から風を観測します。


■問4:2
(a)正:全球モデルを意味する「GSM」とは「Global Spectral Model」の略です。
【類題】平成26年度第2回試験・専門問6(a)

(b)正
【類題】平成30年度第1回試験・専門問5(b)

(c)誤:全球モデルが改良され、その予測特性が変化すれば、全球モデルの予測値を活用しているメソモデルの予測特性も変化を受けることになります。
【類題】令和元年度第1回試験・専門問5(b)  平成30年度第1回試験・専門問5(c)


■問5:4
(a)正:アンサンブル平均では各メンバーの予測結果を足し合わせて平均を取るため、気象要素の分布が平滑化されるということです。

(b)正:系統的な誤差を軽減できるのは、ガイダンスですね。
【類題】令和2年度第1回試験・専門問5(b)

(c)正
【類題】令和2年度第2回試験・専門問5(b)

(d)誤:アンサンブル予報のスプレッドが大きい場合は、スプレッドが小さい場合に比べて予報の信頼度が低いです。
【類題】令和2年度第1回試験・専門問5(c)  平成28年度第1回試験・専門問4(d)  平成24年度第2回試験・専門問6(b)


■問6:1→2
(a)正:数値予報モデルの地形と実際の地形の違いによって生じる予測誤差の軽減については、気温ガイダンスと同じです。
【類題】令和2年度第1回試験・専門問6(b)

(b)正:数値予報モデルの予測特性が変わると、その予測値を説明変数としているガイダンスの予測特性も変化することになります。

(c)
【類題】令和2年度第2回試験・専門問5(b)

令和2年度第2回試験・専門問5(b)と同じ内容について、つまり「摂動ランにおける各メンバー単独の予測精度」と「コントロールランの予測精度」の違いが問われていると解釈を誤っておりました。
アンサンブル平均を取ることによって誤差が打ち消され、予測精度が高まることに着目すべきであり、下線部の内容は逆のことを述べていますので、「誤」であると判断されます。
速報内容に誤りがあり、大変失礼いたしました。(2024年2月7日訂正→訂正箇所が問6ではなく、問5になっていましたので、2月8日に再度訂正しております。)



■問7:2
(a)正
【類題】令和3年度第1回試験・専門問12(a)  平成27年度第1回試験・専門問12(a)

(b)誤:雷ナウキャストでは、予測時刻の途中で新たに発生する雷雲を予測できないです。
【類題】令和3年度第1回試験・専門問12(b)

(c)正
【類題】平成30年度第2回試験・専門問8(c)


■問8:2→3
(a)正:可視画像・赤外画像ともに輝度が高く、団塊状の雲域であるので、発達した積乱雲が含まれていると判断されます。

(b)誤:バルジは温帯低気圧の発達期において、特に顕著に見られるものですね。
もし「最盛期」ということであれば、すでに閉塞が始まっている状況であると推測され、低気圧後面から雲の少ない領域(乾燥した空気の流れ込み)が低気圧の中心付近まで進んでくるのが教科書的な特徴です。 ただ、2枚の画像からは、そうした特徴が確認できないので、まだ最盛期では無く、発達期に該当すると判断されます。

(c)正:波状の上層雲が確認できますので、トランスバースラインであると判断されます。
トランスバースラインは、細長くのびた雲域であることが特徴であり、Cの雲域は細長くのびているわけではないので、正式な解答例の内容を踏まえ、「誤」とするのが適切であると認識しました。
速報内容に誤りがあり、大変失礼いたしました。(2024年2月7日訂正)

偏西風の蛇行が大きく、この付近での風の流れは南北に近いと読み取れます。

(d)正:赤外画像で暗いですが、可視画像では明るく、表面が滑らかに写っていますので、霧または層雲であると判断されます。
北太平洋からオホーツク海に暖かい空気が流れ込むと、低温の海面によって冷やされ、霧が発生します。こうしたメカニズムで生じる霧を「移流霧」といいます。


■問9:3
(a)誤:温帯低気圧の発達には、有効位置エネルギーから運動エネルギーへの転換が不可欠ですが、潜熱の補給は必要条件では無いです。
【類題】令和3年度第1回試験・一般問8(d)  平成28年度第2回試験・一般問8(a)

(b)正:有効位置エネルギーが減少することで、運動エネルギーが増加しています。
【類題】令和4年度第2回試験・一般問8(b)

(c)正:東側のほうが西側に比べて高温であるので、層厚(2つの等圧面に挟まれた気層の厚み)が大きくなっています。
【類題】平成29年度第1回試験・一般問8の図

(d)正
【類題】令和2年度第2回試験・専門問8(c)


■問10:1
(a)誤:風の鉛直シアーが強いと、台風の発達が阻害されます。
【類題】令和3年度第2回試験・専門問10(d)

(b)正

(c)正

(d)正
【類題】令和元年度第2回試験・専門問11(d)  平成28年度第2回試験・専門問10(b)  平成26年度第1回試験・専門問14(d)


■問11:5
(a)正:昼間に海風が吹き、夜間に陸風が吹きますので、その周期は1日です。
【類題】平成19年度第2回試験・専門問10(a)

(b)正:海陸での気温差は、夜間よりも昼間に大きくなりやすいので、海風のほうが陸風よりも強くなる傾向にあります。
【類題】令和4年度第1回試験・一般問9(c)(d)  平成21年度第1回試験・一般問10(d)  平成19年度第2回試験・専門問10(b)

(c)正:夏季のほうが日射が強く、陸面の温度が上がりやすいので、海上と陸上での気温差が大きくなり、それによって海上と陸上での気圧差も大きくなるので、明瞭な海風循環が出現しやすくなります。
【類題】平成19年度第2回試験・専門問10(c)

(d)正:海風の先端部では、陸上にある空気と収束を起こし、これを「海風前線」といいます。
収束に伴い、空気塊が自由対流高度まで達すれば、対流雲が発達して、雷雨などの不安定性降水の要因となることがあります。
【類題】平成8年度第2回試験・一般問8


■問12:3
(a)誤:台風等を要因とする特別警報の指標は、全国一律では無く、沖縄地方・奄美地方・小笠原諸島については、台風の中心気圧が910hPa以下または最大風速60m/s以上です。
そのほかの地域については、台風の中心気圧が930hPa以下または最大風速50m/s以上です。

(b)正
【類題】令和3年度第2回試験・専門問11(b)

(c)正


■問13:1
(a)誤:土砂災害警報情報が発表の対象としている土砂災害は、大雨による土石流と急傾斜地の崩壊です。
地滑りと斜面の深層崩壊は含まないです。
【類題】平成27年度第1回試験・専門問14(c)  平成25年度第2回試験・専門問14(b)

(b)正

(c)正:湛水型の内水氾濫と呼ばれるもので、洪水注意報・洪水警報の対象です。

(d)正


■問14:5
利用者A:Y社
最高気温の予報精度については、平均誤差と二乗平均平方根誤差を比較します。
平均誤差については、両社とも絶対値は同じ(0.1)ですが、二乗平均平方根誤差についてはY社のほうが小さいので、予報精度が高いと判断できます。

利用者B:Y社
降水の有無の予報精度については、スレットスコアを比較します。
スレットスコアの値が大きいほど、予報精度は高いと言えますので、Y社のほうが予報精度が高いと判断できます。

利用者C:Y社
降水確率予報の精度については、ブライアスコアを比較します。
ブライアスコアの値が小さいほど、予報精度は高いと言えますので、Y社のほうが予報精度が高いと判断できます。

【類題】平成30年度第2回試験・専門問12


■問15:2
(a)正
【類題】令和2年度第2回試験・専門問15(a)  平成25年度第2回試験・専門問15(a)

(b)誤:図Bの下に「風は流線関数の等値線に概ね平行に、数値が小さい側を左に見る向きに吹く。」とあります。
よって、大気の流れは、中国大陸では南に蛇行し、その東側では北に蛇行することが読み取れます。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問15(b)  平成25年度第2回試験・専門問15(b)

(c)正:日本付近は正偏差域ですので、平均気温が高く、寒気が南下しにくいと判断されます。
【類題】令和2年度第2回試験・専門問15(c)  平成25年度第2回試験・専門問15(c)




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